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一瞬の隙を見せたのがいけなかった。大嫌いな幼馴染は俺のベッドにばふん!と横たわった。
俺が窓を閉めようとするのを阻むべく。
ユーコのやつは自分の右手をおよそ10センチから約5センチほどになった隙間に
滑り込ませてきた。
勿論。
俺は彼女の指を挟んでしまっていた。
「いたっ...シンジ、酷い...」
ちょっと顔を歪めて見せ、
俺は一瞬、たじろいだ。
今思えば。
「あ、わりぃ...」
それがいけなかった。
閉めようとした右手を。
俺は引っ込めてしまっていた。
その隙を突いて。
ユーコがガラガラと
勢いよく開けて。
窓の桟に足をかけて、ひょいっと、
部屋に入ってきた。
「お、おい、俺は入っていいとは
一言も言ってないぞ...!!」
「戻らないよ、私。
自分の部屋に。
だってね、今日はシンジのこと夜這いに来たんだから」
嬉々として、そう言い。
ユーコは俺のベッドへと歩みを進めた。
そして、ばふっと倒れ込み。
「懐かしいなぁ、ほんと。
この枕、シンジの匂いがするw」
と俺の水色の掛け布団の上に身体を置き。
更に俺愛用の枕に顔を埋めてみせたのだった。
表紙入りしてみたいっす。
死ぬまでに...




