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第十四夜|Never Played
author:紋甲メリー
再演されるフィクション。ファックよりもハックに近い。転覆を予感させる午後、喉元に突きつけられる喫水線。一人用のゴムボートに二人で乗り込む危うい遊び。はつなつの頭皮の香調。笑ったかと思えば押し黙る、天釘に跳ねる球のように。睾丸に巻き付くとかげの尻尾。「エモエモの実でも食べた?」と君。加工済みのセルフィーの中で思わせぶりに科を作って。
バスタブに満ちる偽薬。無銘のアンビエント。ループとループの幕間にキスマークを散らして回る。どこにでも吸い付く蛭の口で。薄明の色に暮れる乳暈。桟橋から落ちたきり浮かんでこない。「コーラの海を泳いでみたくない?」そう告げに来た君の願いは、すでに半分叶えられている。




