プロローグ
プロットは無いけれど想いのままに初投稿です。
《これがモナド派のトップ、ミカイロ=シーボルだ》
コールがそう言うと、画面に髭面の男の写真が表示された。
《モナド派は数ヶ月前から、中東にある石油プラントを占拠し、所有権を主張してきた。それだけではなく、ミカイロを元首とした国家の樹立を宣言している。お前たちのミッションは、こいつの捕縛だ。殺害は許可されていない》
聞いているのは、2人組の男女だった。
切れ長の瞳と、艶のある長髪を備えた女性。10人が見たら10人が美人と口を揃えるであろうその女性は、つまらなさそうに壁にもたれかかっている。
だが、その目は剣呑な光を帯び、それだけでも、ただの女性では無いことを物語っているようだった。
《現在確認されてる戦力の中にフォーゼスは居ない。それなのに、何故このミッションが我々に舞い込んだかというと、こいつの兄がフォーゼスである事が判明しているからだ》
もう1人は女性とは打って変わって、少年という言葉がしっくりくる程幼い顔立ち。前髪にわずかに隠れた目は優しげで、とてもこの重厚な部屋には似つかわしくない。
《兄はロイド=シーボル...こちらも偽名だろう。で、肝心のフォーゼスは『ソード』だ》
「ソード?」
少年が口を開く。顔相応の高い声が、張り詰めた空気によく響く。
《ああ》
「...何か気になるのか?」
女性の唇が動いた。
「...僕の親を、殺した相手かもしれないんです」
《聞いている》
コールがそう言い、画面の向こうで向き直った。
《園田英治。生まれて間もなく両親をフォーゼスによる殺害事件で失い、その後は母親の親戚で外科医の白宮高雄が後見人となる。遺体の損傷状況から予想されるフォーゼスは...》
「『ソード』...と」
「ラングさんから聞きました。ああいう傷は『ソード』でつくものだと」
そこまで言うと、少年...英治は、拳を握りしめた。
「もし本当にそうなら、このミッションで...」
《だが、それとこのミッションは別物だ》
コールが言う。英治はびくりと肩を動かす。
《もしフォーゼスと遭遇したとしても、こちらからの攻撃は許可しない。実戦経験に乏しいお前が交戦すればどうなるか...分かっているな?》
「...分かってます」
(...嘘が下手だな)
《...話が反れたな。続けていいか?》
女性が顎で先を促すと、コールは咳払いをして続ける。
《勇音が陽動。英治は実働だ。詳しいルート、作戦はHUDに表示する。幸運を祈る》
通信が切れた。
「英治、私はお前の過去がどうだったか、詳しくは知らない」
しばらくして、女性...勇音が、英治に呼びかける。英治はそれを、黙って聞いている。
「私たちは、『力』を持つ者だ。そこに過去は関係ない。何をしてきたか、何を得てきたのか、何を失ってきたのか、それは関係ない。ただ私たちは、『力』無き者に代わって、『力』を行使する者だ」
「うん」
英治が口を開いた。
肯定の返事。それは、自分に言い聞かせている様でもあった。
「分かってるよ」
こっちも書き直しはあると思います。設定だけは出来ていますがそれ以外がボロボロなので、もし大幅に書き直されていたらそれは神の仕業です。




