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天災 生首をお届け

作者:「お久しぶりでーす」

アル:「プロットは出来たのか?」

作者:「出来はしたんだけどね、とあるアクシデントがあってね…」

アル:「アクシデントがあって?」

作者:「…全部消えた。…ハハハ」

アル:プチッ「お前って奴はっ!」

アルベリクは怨刀を抜く

作者:「ほんとすんませーーん!!」

そして怨刀を納める

アル:ギリッ「災難だったな」

レン:「アル君凄い大人だよ。物凄くいい人だよね」

アル:「人じゃない悪魔だ」


アルベリクは領主の館に来ていた。

手にはボーリングの球と同じぐらいの大きさの風呂敷を持っており、底が赤黒く変色している。


「よしと、こいつを領主様にお届けして来ますか」


そして時は流れて


「まさか本当に首を持ってくるとはな」


「首を持ってこいとのことでしたので」


「我が兵達が何者かの多大な支援を受けて東側をやっと制圧した現状で持ってくるとはな、暗殺者とは怖いものだな」


何者かはセンターとバックの事だろう、アイツらは仕事が遅いな。

ライトなら今頃ゲーテの制圧も終わっていただろう。

そして暗殺とは名ばかりな殲滅戦だったと言いたいがそれを抑え込み相づちを打つ。


「ではゲーテの民に新しい領主としての宣言をしに行かなくてはな、すぐに出る。準備してくれ」


領主の言葉で従者たちが慌ただしく動き始める


「アルベリク、貴公にも同行してもらうぞ」


「了解です」


そして準備は進んでいき日が暮れる前には準備が終了して馬車に乗り始めた。

そしてアルベリクはさっとメイドを一人拉致って成り代わり、自分の分身に領主の後ろを歩かせる。


そして分身と領主と従者達の乗った馬車の列は町を出ていった。それをメイドに扮してアルベリクは見送った。

そのあと拉致ったメイドの記憶を改編した上でさっさと館から立ち去った。



そして路地裏を通って、少し作業をしてから帰路につく。

途中でアンダル唯一の魚屋が目に入る


「今日の晩飯は何にしようかな魔界だと魔界鱒が旬の季節だよな」


そこで八百屋に並んだ南瓜が目に入る


「鱒のソテーとかかな?いや待て、魔界南瓜も旬の季節だったよなパンプキンパイも有りだな。いっそ両方やるか」


アルベリクは鱒と南瓜とそれ以外を買って帰る


「アルさんお帰りなさい」


レイラが出迎えてくれた。


「今日晩は鱒の」


「南瓜カレーにしました」


「鱒のソテーにしようと思ったんだけど」


「あっすいません」


「いや、別にいい。ソテーも作ればいいからな」


「そんなに贅沢してもいいんですか?」


「いいんだ、ゲーテ陥落祝いにはもってこいだろ、そろそろレフトが帰ってくるだろうしな」


「ただいまニャー」


「お帰りなさーい」


アルベリクの足下に影が戻る


「シャドウも戻ってきたか。後はセンターとバックだけだな」


「ライトさんはどうしたんですか?」


「ライトは先代魔王陛下のところに行ってる」


「先代魔王?」


「魔界の前のトップだ。いい俺みたいな奴にも理解のあるいい爺さんだ」


「そうなんですか」


「じゃあ俺は鱒をソテーしてくる」


アルベリクはキッチンに行った


「ただいまニャー」


「戻ったにゃりよー」


どうやらセンターとバックも帰ってきた様だ。


その頃、分身は夜営していた。


そしてライトは…


「ライト君、これはそこの川で釣れた魔界鱒なんだよ」


「身がしまっていていい鱒ですにゃ」


先代魔王と話ながら魔界鱒を頂いていた。


作者:「魔界鱒ってなに?」

右猫:「魔界に生息する約2mまで成長する鱒ですにゃ」

作者:「魔界南瓜は?」

右猫:「魔界に生息する、直径1mまで育ち繁殖能力が高く自ら日当たりのいい場所を探して歩き回る南瓜ですにゃ。勝手に増えて勝手に育って日当たりいい土地を用意しとけば勝手に歩いてくるから栽培しやすい、いい南瓜ですにゃ」

作者:「もう好きにすればいいよ…」


そして数日後


アルベリクの姿はゲーテにあった。

既にアルベリクが呼び出した低級魔族の姿はなく代わりに多くの人々が町の修繕に努めていた。


アルベリクのもとに鎧を着た男が走ってくる


「アルベリク様、新規募集した警備兵ですが300名集まりました」


「全員採用だ。全員に戦闘訓練を施してくれ」


「わかりました」


男は走っていった。


次に作業着の男が走ってくる


「アルベリク様、城の改修工事終了しました」


「ご苦労さん、人員の休憩が終わり次第壁の補強及び拡張工事を始めてくれ」


「わかりました」


作業着の男は走っていった。


更にメイド服の女が歩いてきた


「アルベリク様、アルベリク様の分身の到着まであと少しです」


「そうかでは応接室を使えるようにしてくれ、それといつでも対応できるようにしておいてくれ」


「了解しました」


メイド服の女は歩いていった。


「さてと俺も準備するかな。ちょっとそこの君」


アルベリクは近くを歩いていた騎士を呼び止める。


「あっアルベリク様、何のご用でしょうか?」


「君はコレを被ってコレを持ってそのリストに書いてある通りに皆に指示を出して作業を一段落させてくれ」


アルベリクは自分のヘルメットを騎士に被せてリストとタオルを渡して走っていった。


そして数分後


領主の引き連れた列が到着した


アルベリクは降りてきた分身と合体して分身の記憶を読む。ここ数日の移動の様子が頭に流れ込んできた。


そして、それを瞬時に読みこみ状況を理解した上で領主ことライナとの会話を続ける。


「では式典の準備ができるまで応接室にてお待ちください」


アルベリクはライナとその側近ベーゲルを応接室に通す。


既に応接室でメイドが待機しており茶と茶菓子を出す。


アルベリクはメイドの一人に口パクで指示を出す、メイドは一礼して部屋を出た。


「それにしてもゲーテの勢力はかなりのものだった様だな。あの短期間でコレだけの城を築くとは」


前はもっとゴテゴテしていた。

それをアルベリクが改修工事のついでに改善した結果今の城があるのだがそれを知らないライナは続けて喋る


「にしてもアレだな、この町の住民たちは生き生きしていていいな。戦で負けた町の住民は普通もっと沈んでて、町ももっと酷いんだがな」


それもまたアルベリクの存在が大きい。

ゲーテを攻め落としたのがアルベリクと低級魔族と言う魂にしか興味の無い連中だったが故に今の町はこんなに生き生きしている。

普通の兵士を使ったとしたら、町は滅茶苦茶に蹂躙されていただろう。


さっきのメイドが応接室に入ってくる


「式典の準備が完了しました。」


「ライナ様、隣の部屋を使用してお召し替えを」


「貴様、ライナ様にこんな所で着替えさせるつもりか!」


ベーゲルが吠える。


「なにぶん戦の後と言う事もあってまだ他の部屋は片付いていないんですよ」


「ふん、貴様の腕はその程度なのだな。数日も時間があった上でこんな城の一つや二つ程度も片付けられぬとは失笑ものだな」


アルベリクは一瞬だけ今ここで食い殺してやろうかと思ったがなんとか抑え込む。


「私のような若輩者では不可能でございます故、貴方様のような方なら数日の間にこの城全ての修復が出来るのでしょうが」


「ふん、笑わせるな。私なら一日も必要ないな」


「そうかベーゲル、ではよろしくな」


「なっ、この私が華麗にこなして見せましょう」


ベーゲルの顔が青ざめていくのがわかる


「ライナ様、どうぞこちらへ」


アルベリクはライナを隣の部屋に通す

そしてベーゲル対して満面の笑みを浮かべて


「ベーゲル様、城の修復の件お願いしますよ?」


「何故、貴様のような奴に指図されねばならな」


「まさかライナ様の側近ともあろう者が自ら口にしたことすらもこなせない。それともライナ様に対して虚偽の発言をしたと?」


「そっそんな訳ないだろ!」


「ですよね?まさかできませんとか言いませんよねぇ?」


「当たり前だろ!」


「では、私は仕事があるので頑張ってくださいね~」


「くっバカにしやがって」


ベーゲルは歩いていった。


「さて、俺も相応の格好をしないとな」


アルベリクはコートを羽織直した。


そして着替えを終えたライナが出てきた。


「ベーゲルはどうした?」


「先に行ったようです」


「そうか、ではアルベリク案内頼む」


「承りました」


そしてアルベリク達は式典の会場に着くがベーゲルの姿はない


「いないな、仕方ない。アルベリク悪いがベーゲルを探してきてくれ」


「了解です」


アルベリクは廊下を戻っていった。

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