リスク軽減
『、、、であなた何であんなの連れてきたわけ?』
ジト目で赤いロングヘアの少女アリアは目の前の少年に聞いた。
『いやぁ逃げてたら向こうが追っかけてきて、それで隠れたって感じなわけで』
苦笑しながら少年レインは答えた。
『ふぅーん、あ、ねぇあなた名前は?あたしはアリア。見たところエルフだけど他の種族の匂いもする。エルフと何かのハーフ?』
『名前はレイン。種族は、、、何だろうな。自分もよく分かってないんだ。種族の匂いってドラゴニュートは鼻が利くのか?』
『ううん、匂いってゆーか雰囲気?で、感じたの。よくわからないって記憶がないの?』
『まぁ、そんなところだ。それで記憶を思い出すためにこう旅をしているってところかな』
『そっか、、、』
レインは少し悲しそうな顔をした。
『なんでレインが悲しそうな顔するんだよ。じゃあ俺は行くから、手伝ってくれてありがとう。』
『あ、、、ねぇ、待って!』
『ん?』
レインが振り返るとアリアが身体をくねくねとさせている。
『あのね、、、私もある目的のために旅に出るの。でね、私と一緒に旅をして欲しいの。もちろん、あなたの記憶を取り戻すために頑張る。
ほら1人よりも2人の方が戦う時リスクが軽減されるでしょ?』
『え、、、本気で言ってるの?』
レインは驚き聞き返すがアリアからの返事はない。しかし目を見て本気だと言うことが伝わった。
レインは一瞬の間に考えた。
(確かに2人なら1人で出来ない事が出来る。彼女は腕もたつし身体能力はドラゴンの血を引いてるだけはある。だが、、、)
レインはアリアをチラッと見た。
(こんな美少女が俺なんかといていいのか?)
アリアの美少女っぷりはおそらく今まで見た女性の中で間違いなく1番だ。その上服で隠してるつもりだろうがその上からでもわかるほどスタイルも抜群である。そんな美少女と旅をしたら、、、
煩悩が横切ったが自分が流されなければ問題ないと思いその考えを振り払った。
『まぁ、確かに2人ならリスク軽減になるしお互いのためか。よし、じゃあよろしくなアリア!』
『あ、うん!』
アリアは眩しい笑顔で答えた。
『じゃあまずはエルフ領に行きましょう。もしかしたら何か分かるかもしれないし!それに、、、』
『それに?』
きゅう〜〜〜と可愛い音が聞こえた
『お腹すいちゃって///』
『じゃあまずは腹ごしらえからするか』
こうして2人はエルフ領へと足を急いだ。