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幼馴染が速すぎて(審査員が)何やってるのかわからない件

なんか、遅くなってほんとスマソ…


side ルース


 俺の名前はルース!Sクラス冒険者だ。

 と言ってもつい最近成ったばっかりのひよっこなんだが…。

 今日は何か“冒険者に成り立てのぺーぺーがいきなりSクラスに成ろうとしてるから鼻っ柱を折って欲しい”って事で呼ばれたらしい。何でも他の奴らは遠征中でこの町に居たのが俺みたいなひよっこだけだったとか。

 まあ、鼻っ柱を折るだけで金貨1枚も貰えるんだから良い小遣い稼ぎには成るから良いが。


 さて、ギルドの裏手に有る練習場に来て見るとそこにはまだまだガキと言われても仕方ねえ位の奴と同じくらいの女しか居ねえじゃねえか(ギルド職員は別)。

 しかもソロで挑戦するとかほざいてやがる、これは確かにSクラスの高見を味わせてやらねえとな。

 

 おっと、コレはあくまでも試験だ。俺の愛剣は一旦しまっておかないとな、えーっと俺の武器に一番近いのはっと…この木劍だな。

 「では、此れよりSランク昇格試験を執り行います。両者、構えてください」

 さてと相手の武器はっと、木刀か。それもまっすぐなタイプ、と言う事はあまり重い一撃は得意じゃ無いのかもしれねえな。刃渡りは俺のと同じぐらいだが俺の方が背も手も長い、リーチはこちらの方が上。おそらくはスピードタイプだな。

 「勝敗は相手が負けを認めるか戦闘続行が不可能と成った場合です。では、構えて…はじめ!」


 相手はその合図と共に一気に駆け出すと俺に肉薄し右下段から斬り上げて来た。

 俺は一歩後ろに足を引き剣筋から逃れるとそのまま斬り上げた時に開く右脇に剣を

叩き込んでやろうと剣を水平より剣先を少し落とした状態にする。

 一瞬、相手の口が嗤った気がした。

 すると突然俺の右腕が鈍痛と共に大きく上がった、奴が左足で蹴り上げたのだ。奴はそのまま蹴り上げた右足を腕の中へ入れて俺の右腕(正確には右上腕二頭筋)をさらに蹴って俺の右手を木剣から離させやがった!そしていつの間にやら下を向いていた相手の木刀は只でさえ下がっている剣先を思いっきり叩いて更に下げ俺の手から剣を奪い取って行くと同時に俺の喉に剣から離していた左手(・・・・・・・・・・)で突きを喰らわせた。

 「がっ…は」

 更にその左手で俺の皮鎧(魔獣製高性能品)の襟首を掴んで思いっきりおろしたと思ったら頭を揺らす衝撃と共に俺の記憶は途切れた。


 「ふう…」

 「…しょ、勝者ユキ!大丈夫ですか?!」

 「気絶してるだけなので、大丈夫ですよ」

 「そ、そうですか…とりあえず彼は医務室へ運んでおきます」

 「はい、お願いします」



side 雪


 「では、此れよりSランク昇格試験を執り行います。両者、構えてください」

 昇格試験がはじまった、どうやら相手の武器は両手直剣の様でどちらかと言うとパワーファイター寄りらしい。

 俺は基本武器は何でも使えるが肩ならしにお土産屋さんで売ってる様な木刀を数段良くしたようなのにした。ちなみに今の格好は幹の影で作って貰ったものなので真っ黒である、一応防刃性防火性共に素晴らしい出来なんだとか(試す気などさらさら無いが)。


 「勝敗は相手が負けを認めるか戦闘続行が不可能と成った場合です。では、構えて…はじめ!」

 その声が聞こえると俺は3割位のスピードで駆け出した、まずは小手調だ。

 木刀を右下から振り上げるモーションを取ると相手はカウンターを狙ってきた。

 少し剣筋が素直すぎないか?人間相手にその剣筋はまずいだろ(魔物になら十分な剣筋です)。

 なので蹴り上げてみました☆動揺してたのでそのまま剣から手をどけてもらうことにしました☆

 ヘイヘイ喉元ががら空きだよっと、うんコレで魔法も使えないだろう。…ついでに顎にも一発入れとこうかな。

 「がっ…は」

 あ、気絶した。

 「ふう…」

 「…しょ、勝者ユキ!大丈夫ですか?!」

 「気絶してるだけなので、大丈夫ですよ」

 だからそんな泣きそうな顔しなで〜

 「そ、そうですか…とりあえず彼は医務室へ運んでおきます」

 「はい、お願いします」


 「お疲れ〜どうだった?」

 「弱くはないけど対人戦には慣れてないって感じかな」

 「人型の魔物って少ないのかな?」

 「さあ?だけど剣筋自体は1流だったからなー」

 「へー…」

 「なんか策でも有るのか?」

 「まあ私は弱いからねー、策を練れないと戦えないって」

 「そう、かぁ?」


 俺と幹は幼馴染だ、というより遠縁の親戚と言った方が正しいのかもしれない。

 大昔にとある流派が分かれた、一つは一対多を得意とする流派〔巫河(ふが)地翔(ちしょう)流〕。もう一つが一対一を得意とする〔巫河(ふが)天雷てんらい流〕。

 俺は地翔流で幹は天雷流に生まれた、幼児期の頃からおもちゃの持ち手には滑り止めのテープが巻いてあったし、稽古を良く見させられていた。

 俺が自主性を持つようになると体を柔らかくするトレーニングや対人戦のやり方とその危険性を教え込まれた。

 そしてその頃から、幹が家に来たり逆に行ったりするようになった。

 中学に入ると家が暗殺や護衛をしている家だと初めて聞かされた(それまでは只の道場だと言われてきていた)そしてそれを知られてはいけないとも、理由は機密情報の保持だった。その頃から今までの稽古に秘伝の習得が加わった。

 中学最後の冬休みに最終試験を受けた、内容は情報の奪還と敵拠点の破壊だった。

 与えられた情報から幹に必要量のC4(プラスチック爆弾)を作ってもらい幹と共に敵拠点の破壊を完遂した。情報の内容はC国の衛星軌道上にあるミサイルの座標と発射コードだった。

 家に帰ると共に免許皆伝の旨と奥義習得が許可された、俺は嬉くて思わず『コレで生存率が上がる!』と言ってしまった。

 両親が酷く驚いていたのをよく覚えている。

 高校に入ると親から『二日に一日は天雷流で朝ごはんを食べてこい、学校が有る日だったら幹ちゃんのお弁当も一緒にな』と言われた。

 親の顔がニヤニヤしていたので恐らく、いや間違いなく幹と結婚でもしてそろそろ〔巫河天翔流〕を復活さして欲しいのだろう。

 因みにその日幹が家で朝飯食ってた理由がこの時解明した。

 それから俺らはちょくちょく親からミッションを依頼された、俺らはソレをバイトと呼称するようになった(実際結構な額だった)え?何がとは言わないよ?

 そして高二の春、俺らは地球から消えた。

やっふー!今回は主人公たちのスペック(地球時ver)を紹介するぜイャァ!


西村 雪 

年齢:16歳 体格:細身 身長:170〜 得意武器:基本何でも、地形や状況によって使い分けれるようにしている 備考:体術、格闘術等にも優れ気功も習得している


青空 幹

年齢:16歳 体格:細め 身長:160〜 得意武器:重量級以外、弓術や薬学にも精通している(無免許) 備考:気功等も習得していて、暗殺等を得意としている


地翔流とは

戦場においてあらゆる手段をもって敵を排除することを目的とした流派、その本領は敵が多いほど発揮される。


天雷流とは

敵陣内において相手の暗殺や指揮系統の混乱を起こすことを目的とした流派、罠や偽装なども優れていて戦術において形成の逆転に良く活躍した。


天翔流とは

一騎当千等で主人に貢献するための流派と言われているが情報は分裂と共に喪失、残ったのは必ず勝ったということだけである。

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