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ナーギは金欠



あの小僧に、気をつけろ。


あいつ、転移初めてじゃないな。抱きたたえられているナーギには見えないように俺に向けた笑顔が腹の黒さを物語っていた。



青々とした深い森。

この森は遠くこの大陸一の山の麓に存在している。

山の頂には太古の龍が眠っているとされているが発見した者はいない。


まず、私たちは森の外縁に作られた街へとすすむ。

「ここに来た事は?」

「3回ほど」

「ふむ、常宿は?」

「特にない。そっちはよく来るの?」

「久しぶりよ」


さて、そうこうしているうちに私は目的の宿につく。

『山猫亭』


木造の3階建てで、一回は定食屋、2階3階が客室として使われている。

逞しいご夫婦が経営している、ご飯の美味しい宿屋だ。

飲み屋ではないので夜も静かにゆっくり休むことが出来る。


「やあ、暫くお世話になりたいんだけど」

「あんた!久しぶりじゃないかい!!Sランクになったと思ったらぱったり来ないんだから!」


豊満な身体を私に密着させ久々の邂逅を楽しむ。

「ハハハ-、ミーナさん苦しいってばー」

「で、そっちの色男はイイ人なのかい?」

ミーナさんは私の色恋に興味津津の様だ。


「まさか、こっちはイヴァン、どうか僕を助けてって泣き付かれちゃったのよ」


ちらりとイヴァンを振り返り、ミーナさんに紹介する。


「北の大陸から来たイヴァンです。ナーギに泣きついて助けてもらっています」


今回は一般的なあいさつで済ませたようだ。


「はいはい、ようこそいらっしゃいました。どうする部屋は1つ2つ?」


ここで持ちあわせの確認を一切していないことに気がついた。


「あ!イヴァン所持金は!?」


「うぅーんとお……。大陸の移動で財布の中寂しいかも……」


お金の心配忘れていた……。


「ええーと……。1部屋でオネガイシマス」


何たる不覚!これからの買い物を考えると財布が寂しい。


「ハハハ-!ナーギは相変わらず行きあたりばったりだね!いいよ、ツインの部屋にしといてやる。あんた泊めとくと幸運が店につくからね!」


豊満な身体をゆさゆさ揺らし見事に笑う。


「ミーナさんありがとー!!」


「あんたもナーギに手を出しちゃいけないよ~。同意のもとなら何にも言わないけどね」


と、なんとも勘違いした事をのたまわってくれた。


「もちろんですとも!」

「イヴァンも同意しなくていいの!」



私たちは3階の一番奥の部屋に通された。

眺めは裏通りを見下ろす様な感じである。


「さて、打ち合わせをしましょう。まず私は装備を改めます。そのあと森に突入。そっちの準備は?」


「うーん、僕はメタル系の装備で行くよ。森だから、ソードで良いかな?大剣を振り回すほどの間合いはないもんなぁ」


「じゃあ、1時間後に宿の前に集合で。私は一端外に出てくるから好きに着替えて」






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