第9話 アンデッド
「伏兵だ!!!!」
ドワーフのシモンズが倒れながら叫んだその瞬間、少し離れた森の中で四つの幽かな蒼い火が灯った。
続いて、農具を手にし、ぼろ布の服を着た四体の骸骨が霧の中からゆっくりと姿を現す。骨の体はカタカタと音を立てながら、一歩ずつこちらへ近づいてきた。
その特徴的な姿を見て、私は一目で相手の正体を見抜いた。
スケルトン兵だ。
仕方がない。アンデッド族の中でもこの手の下級雑兵には、私はとても見覚えがある。ゲームをしていた頃、レベル1から10までの経験値の大半は、ほとんどこの連中を狩って稼いでいたからだ。
彼らは並外れた腕力と恐ろしい外見を持っているが、同時に致命的な弱点も抱えている。動きが遅いこと、そしてほとんど本能だけで行動していることだ。
そのため、ほとんどのゲームプレイヤーはこの鈍重な「的」を好んで狩り、彼らを「歩く経験値」と呼んでいた。
しかし、こうしたアンデッドやスケルトン兵に関する情報は、今の人々に知られているはずがない。なぜなら、アンデッド族が本格的に人々の前に姿を現すのは、六年後の第二次尖嶺戦争の時期だからだ。
そして、人々が初めてこの種のアンデッド生物を見たときの反応は、おそらく今の隊長カッセの姿そのものだろう。
彼は顔を真っ青にしてその場に固まり、手に握った狩猟弓がわずかに震えている。長年の戦闘本能からか、右手は無意識に矢を取り出していたが、何度試しても弓にうまく番えることができなかった。
スケルトン兵に最も近い位置にいた半獣人ルクの様子は、さらにひどかった。相手より頭半分ほど高い大柄な体が、恐怖で後ずさりしている。手に持った両手斧を盾のように胸の前に構え、その縮こまった姿では、おそらく本来の一割の戦闘力も出せていないだろう。
それも無理はない。
未知の存在への恐怖は、人間にとって常に最大の敵だからだ。
一方、アンデッド族にはその欠点がない。彼ら自身が恐怖の源であり、一体一体が最も優秀な実行力を持つ兵士でもある。考える必要はなく、ただ命令に従うだけだ。
森の中には、荒い息を吸う音だけが交互に響いていた。
恐怖で顔を青くした冒険者たちを見ながら、四体のスケルトン兵の眼窩に宿る蒼い光がゆらめいている。まるでその恐怖を楽しんでいるかのようだった。
だがそのとき、場違いな声が一つ森の中に響いた。
「ルク!お前のその両手斧は飾りか?何を待っている!」
後退していたルクはその声を聞いて思わず足を止めた。声の主はすぐに分かった。自分たちが荷物扱いしていたあの若者だ。
振り向くより先に、もう一つ声が飛んできた。その声は落ち着いていて、揺るぎない自信に満ちていた。
「斧を握れ。柄で打ってから横薙ぎだ!」
勇気というものは、時に合図のようなものだ。生死の境目では、たった一言や小さな示唆が、人に想像以上の力を引き出させる。
ルクの肩がびくりと震えた。だらけていた筋肉が、力の入れ方を思い出したかのように一瞬で張り詰める。
次の瞬間、彼は一歩踏み込み、腕を伸ばし、目をぎゅっと閉じたまま、両手斧の柄を目の前のスケルトン兵の胸骨に思い切り叩きつけた。
骨の体からガラガラと音が響き、スケルトン兵は二歩ほどよろめいて後退した。
その二歩の後退が、ルクの前にちょうど一人分の空間を作る。ルクはそのまま腰をひねり、巨大な斧を半円を描くように振り回した。遠心力を利用した、実に見事な横薙ぎの一撃だった。
ドン! ドン! ドン!
三つの重い音が続いて響く。残りの三体のスケルトン兵は、その強烈な一撃で一斉に吹き飛ばされた。
森の中は一瞬で静まり返った。
普段は冷静な隊長カッセも、口を半開きにしたまま固まっている。あの不器用なルクが、こんな見事な反撃をするとは思ってもいなかったのだ。
だがすぐに我に返り、彼は隣にいる少年へ視線を向けた。戦闘の間ずっと冷静だったその少年を、まるで初めて見る人物のような目で見つめていた。
「やったな!ルク!」
カッセが呆然としているそのとき、先ほどまで倒れていたはずのドワーフのシモンズが、突然草むらから飛び出した。肩にはまだ矢が刺さったままだったが、それでも大声で興奮気味に叫んでいる。
ルクはその声でようやく目を開けた。地面に散らばった骨の山を確認し、震える手でシモンズに親指を立てる。だが彼は気づいていなかった。自分のズボンの股間がすでに大きく濡れていたことに。
私はそんな様子よりも、森の奥の方を警戒していた。確かに今の状況ではこちらが優勢だが、最初に矢を放った敵はまだ姿を見せていない。
それに、ゲームの経験から言えば、地面に倒れている四体のスケルトン兵はまだ完全に倒されたとは限らない。
ゲームの中では、墓地から召喚されたスケルトン兵が完全に破壊されると、全身の骨がその場で灰になって崩れる。今のように骨が地面に散らばっているだけの状態では終わらないのだ。
「みんな、まだ祝っている場合じゃない。戦闘は終わっていない!」
「何だって!?まだ終わってないのか!」
最初に反応したのはシモンズだった。叫ぶと同時に肩を押さえ、再び草むらの中へ身を隠す。
ルクの方は先ほどより落ち着いていた。
おそらく体内に流れるわずかな獣人の血が働き始めたのだろう。
彼は両手斧を握りしめ、血走った目で周囲を警戒している。わずかに伸びた犬歯と、赤く膨れ上がった筋肉が、半獣人が戦闘状態に入りつつあることを示していた。
一方、隊長カッセはすでに冷静さを取り戻していた。私が叫んだほぼ同時に弓を背に回し、手足を使って背後の太いオークの木に素早く登り始める。
その引き締まった体が枝葉に隠れる直前、こちらへ手で合図を送った。「上に行く」という意味だ。
つまり彼も理解したのだ。敵はまだ全滅していない。少なくとも姿を見せない弓兵が一人、どこかに潜んでいる。
「ルク!今のうちに、斧であいつらの頭蓋骨を砕け!」
私は続けてルクに次の行動を指示した。自分が前に出ないのは戦いたくないからではない。今の体の状態では戦闘に向いていないのだ。
無理に前へ出て足手まといになるより、自分の長所を使った方がいい。
ルクは私の声を聞くと、両手斧を振り上げ、地面のスケルトン兵の頭蓋骨へ叩きつけようとした。その動きは先ほどまでとは別人のように滑らかだった。
先ほどの戦闘を経て、彼の中の恐怖はかなり薄れていた。この骸骨たちは見た目こそ恐ろしいが、実際の戦闘力はそれほどでもないと感じ始めていたのだ。
そして斧の刃が振り下ろされようとしたその瞬間、十数歩先の木の幹の横に、もう一つの蒼い火が突然灯った。




