56 フットネイル
今日は異世界出張の日。
忘れ物が無いか確認をしきりこと時が来るのを待つ。
「本日もよろしくお願い致します」
「「「よろしくお願い致します」」」
ネイルの試験や講習は午後からとなるが受講生皆見学の為に来ている。
挨拶をし早速フットネイルの準備からだ。
持ってきているフット用の高さの高い椅子に座ってもらい、フットカートの足を置く位置の調整をする。
このフットカートはフットバスを置く所と足を置く所があり、足の置く位置は調整出来るものとなっている。
フットバスは電動の物では無くバケツのような物にした。
コンセント問題が解決しないと電動の物は使えない。どうにか使えるようになって欲しいな…。
そのバケツの様なフットバスにメイドさんにお湯を出して貰い、足の消毒&洗浄用のソープを入れる。
そして小さい技術者用の椅子と材料を置いておいたワゴンを設置し準備完了だ。
準備が終わった事を告げ、横で手伝うことはないかとうろうろしていた師団長に座ってもらう。
ズボンを捲り足をフットバスに入れ甘皮がふやけるまで5分程待つ。
入れてもらう時に足を簡単にチェックしたが水虫にはなっていないので安心。
水虫の場合うつる可能性があるので施術出来ないのだ。
もし今後フットをこの世界でもする様になるならここは徹底させないとと思い、ジェイソンさんに水虫の場合施術出来ない事を伝えた。
「この国の騎士団に水虫の人は居ないですよ。というのも仕事終わりにブーツを脱ぎ、ポーション入りの足用プールを1周歩く事が義務となっているのですよ。また休みの前日にはブーツに水で薄めたポーションをかける事も決められています」
なるほど。
水虫もポーションで治すことが出来るのか。
これまたポーションは便利だな。
そんな話をしていると5分の砂時計が落ちきったのでフットの施術に入ろう。
ちなみに測るのは時計でもタイマーでもなんでもいいが”ひっくり返すだけ”という便利さから砂時計を使っている。
フットバスから足をあげて拭いたら、まずは甘皮ケアから。
甘皮をふやかしてから足を上げるのでファイリングよりも先に甘皮ケアをした方が良いからその手順で進める。
その後ファイリングとサンディングを行いプレパレーションが終わる。
ハンドの時と同様にプレパが終わると浄化された。
そしてカラーリングに入るが色は赤となった。
師団長の最も得意な火魔法の為だ。
足の指同士が付かないように広げるためのセパレーターを付けベースジェルから塗って行く。
そして赤を塗り、トップジェルで仕上げていく。
アートは無しだ。
赤色ワンカラーフットネイルの完成。
ドキドキの魔力測定。
師団長は魔力が高いのでもともとの測定器では測定出来ずなので新しい測定器でチェックをする。
プラス20となり上がった事が分かるが、通常ハンドジェルだと30上がるのでフットジェルだとそれよりも上がらない様だ。
しかしハンドとフットをワンカラーでも塗ればトータル50上がるということになる。
アートをすれば更に上がるので効果があると言えるだろう。
効果があって良かったときららは簡単に考えているが、実は相当な事を成し遂げている。
というのもこの国で今まで使っていた魔力測定器では最大値である100までが計測出来る。
それで事足りていたが、ネイルをする事によって最大値以上になるという事が分かった。
それでどれぐらい上がったのかを計測する機器が作られ、100という最大値の人が使ってもどれぐらい上がったのか分かるようになり、最大値は100ではなかったと議論されている。
ハンドのアートありで今のところ最大プラス50だったが、フットネイルでも更に上がることが分かり、この後の研究所、更には報告を受けた王様をも巻き込んだ結果国を挙げてのネイルブーム、いや洋服を着ると同じぐらいの必要な物となるのだ。
その第一人者となるのはそう遠くない未来の話。
「ちゃんとフットでも魔力が上がったようで良かったです! アートをすれば更に上がるかもしれませんし、受講生にも教えていきましょうか」
「そ、そうですね。その為に必要な物などの準備をお願いしますね。予算は気にせずで大丈夫だと思います。いや大丈夫にしますので…」
効果が分かり”わーい! おっけー!”となると思っていたが引き攣った笑顔で予算の話になってしまった。
まあ、予算は気にしなくても貰っているお金で足りると思うけどね。
お読み頂きありがとうございます。
次回更新は22日です。その後は27日です。




