54 ヘアも研究対象に
異世界から帰って来た。
カレンダーに目が止まり今日は1月20日。
行くようになって約2ヶ月、色々なことがあったなとふと思う。
「きらら、何突っ立ってるの?」
「いや、異世界に行くようになって2ヶ月か〜ってふと思ってさ」
「なんかあっという間だったよね〜。まだ夢見てる気分!」
さて、立ってないでご飯準備して、今日の反省会という名の飲み会の準備をしよう。
そういえば最近は当たり前の様に私がご飯担当で、きりこはお酒担当になっているな。
マジックバッグを手に入れてからは沢山詰め込めるし、きりこも箱で買った酎ハイやビール、手軽から高級なワインを詰めてて歩く酒屋状態だ。
「ねえきりこ、そのバッグはお酒以外入ってないの?」
「他も入ってるよ! えーっとポテトチップスにチョコレート菓子、生ハムにサラミ! あとピザもいっぱいある!」
おつまみも持ち歩いていた様だ。
じゃあ、歩く居酒屋って事か。
そんな話をしながら出すだけの夕飯準備が終わり、席に着く。
まずはお互いの今日の事について話をする。
きりこの話を聞くと、私が試験やネイルサロン計画などをしているうちにきりこの技術がまさかの研究対象になり、ヘアと魔法の研究が始まったそうだ。
というのも、ここ最近は今後王族のヘアを担当するにあたり、まずは魔法を使ってもらいながらのシャンプーやブローに慣れるためにメイドさんや騎士団など様々な人の頭を使いながら施術をしていた。
髪質がどうかとか染まりやすさはどうかなども個人的にチェックもしながら行っていたそう。
そうしていると騎士団の人達の魔法の威力が少し上がったそうで、その話が魔法研究所に届き施術前と施術後に変化が見られるかを測定する事になったそうだ。
それで今日その話をされ、今日からチェックしながら施術をする事になったそう。
結果的には測定器では変化0らしいが、魔法の威力は少し上がったそうだ。
なので継続的にチェックをしてどう変化が出るのかを見ていく事になったそう。
また、次回はカットやカラー以外の施術もチェックしたいらしく、パーマやヘッドスパやトリートメント、眉カットや化粧など幅広く施術をするそうだ。
ちなみに担当は所長のジェイソンさんではなく、副所長のミルクさんだそうだ。おっとり系の爆乳らしい。
そして私の話をし、最後に軍事パレードの鑑賞会だ。
そういえば今日向こうで映像を見せ忘れていたな。
そんな時間も無かったしね。次でいいか。
軍事パレード以外の町の映像も見たいということから、全部を観ることに。
今日だけでは全部を見る時間は無いので、コピーしてあるデータは後で渡すことに。
まずは着いて着替え終わった後に撮影許可がおり、とりあえず撮影を開始した部屋や廊下が映り広場まで歩いているだけのシーン。
そして貴族に絡まれているシーン。
王様の挨拶やスタートの演出。
そしてここまで戻ってくるまでに時間があり町を案内してもらうところの映像。
「デートじゃん!!」
「いや、普通に案内されていただけだよ」
「それを世間ではデートという!」
「そうか? いや、ただの町案内でしょ」
「ほら! ご飯もご馳走になってるじゃん!」
「向こうではそれが普通なんじゃない?」
「しかもさっき、きららが使った串を大事そうにしまった!」
「ゴミ箱が無かったから預かってくれただけ。それに使用済みの串を大事にしまうわけが無いでしょ」
「贈り物も貰っているじゃん!」
「あー、確かに貰ったけど意味は無いでしょ」
「いや! 金貨50枚のプレゼントは普通しないよ!」
「そう言われたらそれはそうだけど、なんか変わっている人だし気にしていないと思うよ」
「しかも、途中可愛いって言った!」
「それは置物の事でしょ」
きりこはどうしてもデートという事にしたいらしく、あーだこーだと言ってきて、全然早送りもさせてくれない。
自分の町歩き動画に興味を持てず、チラシを見ながらどのピザを買いだめしておくかを考える…。
結局軍事パレードを観る前に今日はお開きとなり、きりこを見送る。
「あ! そうだ! 来週の異世界出張後私用事があるから反省会出来ないや」
「そうなの? 分かった」
「平日休みの人限定の婚活パーティーに行ってくるよ!」
「おぉ。良い人居るといいね!」
「その翌日の政子さんに会う日は休みにしてあって何時でも行けるから時間決まったら教えてね!」
「おっけー。また連絡するね!」
はー。
きりこは来週婚活パーティーか。
まあ、私は今はいいや。仕事が楽しすぎる!
…そのうちでいいよね?
お読み頂きありがとうございます。
次回更新は12日となります。




