52 ネイルサロン計画①
美味しいお昼ご飯を食べ午後も頑張ろう。
まず受講生達はいつもと同じ様に練習をして貰うが、ポリッシュ初級試験に合格した3人にエプロンを着用して貰う。
新品のキレイな黒エプロン。
裾にフリルが着いた膝ぐらいの長さでポケットもある。
それを付けハニカミ笑顔の3人。
もちろん左胸に名札。
少し前のネイリストの様に名札のフチはストーンでデコレーションをしたのでキラキラしている。
文字はこちらの世界の文字。
習ったことは無いが何故かいつの間にか書けるようになっていたのでそれで書いた。油性ペンで。
この世界初のネイリスト誕生だと思うので私としてもとても嬉しい。
練習はペアで行って貰うが、この3人は固まらずに練習するように伝えネイルサロン予定地に向かう事に。
ネイルサロン予定地はこのゲストハウスの裏に作るらしく、案内され行くと誰かが居た。
「おーい! こっちだ!」
しかもバカデカ大声で呼んでいる。
不審者かと思ったが、ジェイソンさんが気にせずそちらに向かって行くのでとりあえず付いて行く。
「おう! 来たか。ロイヤル建築士のダイだ。よろしく頼むぞ。ガハハハ」
「ネイリストの爪美きららです。よろしくお願いします。…ロイヤル?」
挨拶されたので返したがロイヤル建築士って何だろう…?
「王宮のお抱えの建築士って事ですよ。王宮が買う食器や家具にもロイヤルって付くことがありますね」
気になったことをジェイソンさんが解説してくれた。
王宮のお抱え建築士って事は凄い人なんだろうな。
そのダイさんが案内してくれたのは豆腐ハウスの様な真四角な建物だった。
「まず、どれぐらいの大きさが良いか分かんねぇから基本の形で作ったぜ。中を見てもらって増やしたい所があったら言ってくれ」
そう言いながら中へと案内され、入るとおよそ20畳ぐらいの広々とした空間だった。
「おお! これぐらいあればハンドのテーブルが4〜6置けて、フットスペースも作れそうですね!」
「フットって足ですよね…? 足も塗るんですか?」
そういえば、ここでフットネイルをしたことが無かったな。
「フットも塗る事が出来ますよ。ただ魔力アップするかは分からないですけど…」
「でしたら次回いらっしゃる時に師団長の足も塗って頂けますか? 効果がある様ならフットスペースも必要になるでしょうし、練習させないとですしね」
「そうですね。かしこまりました」
「おーい、追加したい所はあるか?」
「少しお待ちください!」
「ジェイソンさん、何人ぐらいネイリストを常駐させる予定でしょうか? また王族や貴族などのVIPルームも必要でしょうか?」
「そうですね、今の受講生が全員合格すれば常に10人〜15人ぐらいでしょうか? VIPルームもあった方が良いかもしれませんね」
うーん。そうなると大規模なネイルサロンか。
それだとこの倍ぐらいのスペースがあった方が良いかもしれないな。
「ダイさん、この倍ぐらいの広さでさらに個室を2、3部屋と従業員の休憩室もつけれますか?」
「そうだな、そうすると2階建ての方が良いかもしれん。それでいいか?」
ジェイソンさんをチラッと見ると頷いていたのでそれでお願いすることになった。
また来週来た時に壁の位置等を決めることに。
ダイさんとはここで別れ、ジェイソンさんとその空間を見ながらの打ち合わせ。
まず用意するものについて、ネイル用のテーブルはこちらで準備するか等の確認をした。
基本的にお願いしたいとのことでそれらも準備する事に。
また手元用のライトや水が出せる物などはジェイソンさんにお願いする事となった。
そして準備資金は金貨2000枚らしく、ひとまず半分の1000枚で準備をできるだけして、半分はさらに増築する場合等に備えて取っておく事になった。
まだ取引価格を決めてはいないが、絶対に足りる金貨の枚数だ。
そしてついでにここの物価等を聞く。
聞いてみると、食べ物は屋台や食堂で銅貨1枚〜銅貨15枚ぐらいで、材料を買って自宅で調理する場合は大人1人分で金貨1枚あれば足りるそうだ。
衣類は新品だと金貨10枚以上かかるが、中古だと銀貨5枚で1着を買う事が出来るそう。
芸術品は銅貨1枚〜金貨数千枚と幅が広いそうだが、話を聞くに小さな雑貨もこの芸術品に含まれているみたいだ。
前に買った魔物の置物も芸術品に当てはまるそうだが、私からすると雑貨という感覚だ。
食べ物は安く、他は高いって感じだと思う。
また給料はメイドで金貨15枚〜30枚、販売系で金貨10枚〜20枚、冒険者だと新人だと金貨10枚ぐらいだが高ランクだと数千枚を稼ぐ人もいるそうだ。
おそらく銅貨1枚100円、銀貨1枚1000円、金貨1枚1万円と考えて良いのかもしれない。
日本に持って帰ると、今はもう少し価値が上がるが、研究結果次第では下がる可能性もあるので、それぐらいの感覚でいた方が良いかな。
儲けすぎてると思ったら還元しよう。
さて、講習が行われているいつもの部屋へ戻ろう。




