45 育毛の実験
日中は試験の事や発注そして通常の出張ネイルをし、夕方政子さんとの取引だ。
きりこの店まで迎えに行き、待ち合わせのホテルに向かう。
前回と同じホテルだ。
ロビーに待機してくれている秘書さんに案内され向かうが、前回と同じ部屋だった。
前に泊まらせて貰った時はどの部屋だったかは忘れてしまっていたが、同じ階だったのでもしかしたら同じ部屋だったかも?
会員なのかな?
まあそれは置いておいて、深呼吸をし部屋へ入る。
毎回大きい金額が動くので緊張する。
これに慣れる日が来るのだろうか。
部屋に入り挨拶をし先に取引となった。
まずはお互いに頼まれていたものを提出し、先週取引した物の報酬を貰う。
今回は特に新しい物が無かったので簡単なやり取りで終了。
そして研究の報告書を見せてくれた。
全てが分かるわけでは無いが、ポーションに入っている成分に細胞を修復し活性化させるものがあったという事が分かったそうだ。
これは初級と中級の両方に含まれているが中級の方が多く入っているそうだ。
この成分によって肌が若返ったり、毛が生える様になるとの事だ。
また育毛の実験をしているらしく、同じ様な年代&毛量の人3人につけ方は同じで初級ポーションのみをつける人、初級&中級を半分ずつ混ぜた物をつける人、そして最後に中級ポーションのみをつける人で変化を記録しているそう。
今現在では5日分のデータのみで、この実験は最大1ヶ月するらしい。
この5日間では初級ポーションのみの人は変化が無いそうで初級&中級の人はフサフサだった頃の7割ぐらいの毛量になり、中級ポーションのみの人はアフロヘアーの様になっているそうだ。
もともとの毛はカール掛かっていなかったそうだがくるくるの毛が生えて来ているそう。
また中級ポーションのみの人は付けるときについたのか指毛を凄いことになっているらしい。
この中級ポーションのみの人の実験はこの後塗布するのを中止にして、もとに戻るのかどうかを見ていくそうだ。
ちなみに全員の血液検査も行われているそうだが、数値の変化は見られないそう。
この育毛ポーションはもう少し結果を見てから販売になるそうで販売日などはまだ未定だそう。
初級ポーションを美容液としての販売は明日からにするそうで、販売価格は1本10万円にするそうだ。
私達から1本5万円で買い取っているので、利益は5万円。
しかし研究費にかかったり、更に他のものも買ってくれるとなるとあまり利益にはならなそうだ。
次回以降の買い取りもしばらくは初級ポーションと中級ポーションとマジックバッグにするそう。
研究が進めばその対象のものを買いたいし、ゆとりが出来たら他の見たことのないものが欲しいそうだ。
初級ポーションがどれぐらい売れるかは分からないが資金回収しなきゃいけないと政子さんが嘆いている。
マジックバッグは政府関係者のみに販売して大きな資金を回収するそうで、時間停止機能無しを注文された。
容量も前のと同じ(木箱20箱分)で良いそう。
これは政府関係者に1億5千万円で売るそうだが1人何個も買えないので少しで良いそうだ。
これは私達からの買い取りが1億円。
5千万円が管理局の利益で資金になる。
毎週だと何個用意出来るか聞かれ頭の中で計算。
木箱20箱分のマジックバッグは金貨20枚。
きりこと分けるとして割れる数が良いので4個か6個かな。
それとポーションに変えるのと一部貯金して、うん、丁度良い。
一応、いっぱい手に入れられたら価値が下がってしまうと思ったので、向こうがどれぐらい用意出来るか分からないので4個ぐらいか多くて6個ぐらいと伝えた。
そして最後に報酬と明細表を貰う。
買い取り料金表も作ってくれていたのでそれも貰って帰ろうとして思い出した。
「土曜日予約変更になってしまい申し訳ありませんでした。平気そうだったらスマホで撮影してきますね!」
「いいのいいの。本当に気にしないで! むしろ軍事パレードに招待されるだなんて凄い事よ。それでね撮影用でこれを持って行ってくれないかしら?」
そう言って出されたものを見て苦笑い。
そう小型隠しカメラだ。
メガネ型やボールペン型、指先サイズの小さいものが数種類。
これを使っての撮影はなんか悪い事をしているようで気になるな…。
きりこも止めてくれるかと思ったが、これならバレずに撮影出来るねと期待を裏切られた…。
え…。
頑張って撮影許可を取り堂々と撮影する方向でいこう。
ジェイソンさんなら小型カメラに興味持つかもしれないしね。
使い方や撮ったものの見方などの説明を受け、今日はこれで終わり。
帰りの道中、きりこと今後報酬は折半にしないかと相談する。
「いや、きららがいなきゃ異世界に行けないし、向こうで貰っている報酬もきららの方が多いんだから私は20%〜30%でいい」
「いや、平等に分けないとのちのち揉めるから折半で」
「いや、それでも私が貰いすぎで気になるから20か30!」
なかなかお互い引かず決まらなかったが、結果として折半となった。
そして何故かその代わりに、今後一生の外食費はきりこが出す事になった。
それで納得となったが、そんな大金を持っているのになんで外食費を気にしているんだろうと、根っからの庶民感覚に笑う。
そして今向かっている飲食店はイタリアンチェーン店だ。
まだまだお金を使う事に慣れない私達だった。
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