36 カット開始
お昼休憩にお弁当を頂いたが、容器に保温の魔法が掛けられていたのか出来立てのように暖かいご飯だった。
この容器の事を一緒に食事を食べている受講生に聞いてみるとやはり保温の魔法がかけられているそうだ。
木製の弁当箱に浄化魔法と保温目的の火魔法がかけられているらしく、3日ほど暖かくて腐らないそうだ。
それ以上に腐らせない必要がある場合は時間停止の魔法をかければ良いそうだが、その魔法は研究所でも数人しか使えない高度な魔法らしく、お弁当に使う事は無いそう。
そもそもお弁当を時間停止機能付きのマジックバッグに入れておけば良いので弁当箱にかける必要性は無いという事だ。
便利そうで欲しいと思ったが時間停止機能付きのマジックバッグを持っているなら必要ないみたい。
しかし弁当箱でなくても保温と浄化の魔法をかけたお皿は欲しい気がする。
料理が冷めずに机の上に置いておけるというのは便利だと思う。
詳しくは毒使いさんが戻ってきてから聞いてみよう。
便利そうだったら交換して欲しい。
お昼休憩が終わり、午後の講習スタートだ。
午後はひたすら塗っていく。
約4時間あり、塗りの目安時間は30分。
頑張ればオフの時間があっても1人3回か4回塗れるということになるが、今日初めての人もいるし時間は掛かるができる限りでやっていこう。
ケアの時と同じ様に、まずは前回やったメンバーが塗っていく事に。
モデルとして塗られる方も見て手順やコツが分かるかもしれないので、まずは見てもらった方が良いと思う。
塗り終わった順に私が目視チェックをし、アドバイスをし、その後魔力測定器でのチェック。
それが終わったらオフをして、今日初めて塗る受講生に教えていく。
終わりスピードはバラバラだが、新しく教える人達がいるので、全員が終わるのを待ち手順や塗り方を教える。
この後は終わった順に私のチェックと魔力測定器でのチェック、そしてオフをして交代し塗り始めるといった流れ作業にするつもりだ。
途中各自でトイレ休憩を挟み、終了時間まで繰り返し行う。
終了時間になり、魔力測定器の結果のメモを見る。
全員1回目は魔力増加は0だったが2回目か3回目で5になった人が数人居た。
少しだが出来るようになってきているみたいだ。
後は慣れてきたからと手を抜かないかが少し心配だが、見た目の完成度や魔力測定でバレるので多分大丈夫だと思う。
宿題ということでは無いが各自出来るなら練習するように伝えた。
ここでの仕事もあるだろうしね。
ただ1週間全く触らないと技術が落ちたりするので、片手だとしても自分の手に塗ったりして触るように伝える。
講習が終わり毒使いさんを待つ。
◇◇◇
《きりこ視点》
「本日もよろしくお願い致します」
私の方の担当なのかドワーフのデンさんが迎えてくれて早速前回置いていったシャンプー台に案内してくれた。
下水管にしっかりと繋げてくれたようで使える様になったとの事だ。
ただ上水道は無いので魔法でお湯を出して貰わないといけない。
その為前回もお湯を出してくれたアクアさんが待機してくれている。
今後アクアさんがこのヘア部門として私の世話をしてくれるそうだ。
また風魔法が使える方も常にいてくれるそうで前回の方とは違う方で、この方はブリーズさんというそう。普段は洗濯メイドだそう。
デンさんとはここでお別れの様だが、コンセントの研究を引き続き行ってくれるそう。
今回はその他のメイドさんをモデルにカットやカラーを行っていく。
ここでの魔法を使った施術に問題が無いか試す形だ。
アクアさんが言うには今回上手く行ったら来週は王族のヘアをする事になっているそうだ。
聞いただけで緊張してしまいそうだが、まずは今日成功出来るように調整していこう。
ここでアクアさんがきららに昼休憩は何時頃になりそうか確認しに行ってくれた。
合わせる必要は無いみたいだが、同じ部屋で施術を行うのでなるべく合わせたいと思う。
カラーは匂いもあるのでお昼後にしようと思うのでカットのみの希望者から。
何人出来るか分からず10人用意してくれたそうなのでこの中から男性1人と女性1人を午前中に施術して、残りは午後にしようと思う。
魔法の水でのシャンプーがスムーズに行くか分からないし、風魔法でのブローもどれぐらいかかるか分からず、何人できるかは分からないがそれで大丈夫との事だ。
それに何分で1人終わらせてというのも無いので気楽にやっていこう。
さて、1人目からやっていこう。
まずは男性のカットから。
シャンプーをするのに男性の方が髪の毛が短く楽なのでこの方から行う事にした。
どういう髪型にしたいとかは分からないからおまかせでという事だ。
…。
次回は男性用と女性のヘアカタログを持ってきたほうが良さそうだ。
忘れないようにメモを取り、カットを始める。
スプレイヤーでウエット状態にしてカット。
カットは問題なく出来るが、作業用にビニールのシートを持ってきているがその下に絨毯があるのが凄くやり辛い。
日本では保健所に美容所として登録しないといけなく、床も規定があり不浸透性の材質にし、カーペットや絨毯は使えない。
その為ここの床が気になって仕方がない。
前回は魔法でやる事に意識が向いていたので気付かなかったが今回カットを始めて気が付いた。
中断し、アクアさんに絨毯を撤去出来ないか聞くと多分大丈夫と言う事でこちら側のを撤去する事に。
ヘア側にいるメイドさんと一緒に撤去するが、ネイル側が気にしたようでチラチラ見られている。
ネイルは美容所登録が不必要なので関係無いが見える範囲で急に絨毯を撤去しだしたら気になるよね。
やっと絨毯を撤去し、セット面や椅子をセットし直し施術再開だ。
ちなみにシャンプー台の所には絨毯が無いので、そこはそのまま使える。
床の違和感が無くなり、カットはスムーズに行えた。
カットが終わりシャンプーだ。
店により手順が違うがうちではカット後にシャンプーを行う。
切った毛が残るのが個人的に嫌なのでそうしている。
前回はそのままブローに移ったが今回からはうちの美容室と同じ様にするつもりだ。
シャンプー台に行き手動でリクライニングをし、アクアさんに指示をしながらのシャンプー。
前回は水球を作って貰って行ったが今回はシャワーの様にお湯を出して貰おうと思うが上手く行かず蛇口を捻って出てくるのと同じ1本の水だ。
慣れないが出来ないことは無いので指示をしつつそれを動かして洗っていく。
前回とは比べるまでもなく上手く行った。
排水を気にしなくて良いのはこんなにも楽だったのかと思う程だ。




