27 カラーは中止
《きりこ視点》
シャンプーがやっと終わり、次はカットだ。
カットは魔法を使わないし、いつもの仕事と同じ。
今回は少ししか切らないがどんな感じが良いかを聞き、チョキチョキとカットしていく。
カットはすんなりと終わり、髪の毛を乾かす。
魔法で温風が出せるメイドさんに指示をしながら風を出して貰う。
この方は入浴メイドらしく、王族の髪の毛を乾かす係をやっているらしく問題なく温風を出してくれた。
乾かすだけならこれでOKだ。
この後カラーとなるが、さっきのシャンプーでのやり方だとカラー剤が流し切れないと判断し染めるのは中止にする事にした。
カラーはシャンプー台の設置が終わり下水管を繋いでもらって流せる状態になってから行う事に。
なのでこの後はヘアセットを行う。
先程の風よりも緩やかな温風になるように魔法を調整してもらいブラシを近い整えていく。
これも上手く行った。
このメイドさんが日常的に王族の髪の毛を乾かす事をしていて魔法の扱いに慣れているおかげでとてもやりやすい状態だった。
残りの時間は何人かのヘアセットを行う事になり、持ってきていたスプレイヤー(霧吹き)で髪を濡らしブローをしセットしていく。
アイロンやコテはコンセントの関係で使えないのでブローで出来る範囲と編み込み等のヘアアレンジをしていく事に。
ヘアアレンジやブローのやり方はメイドさんで知りたそうにしていた人達に教えながら行った。
スプレイヤーで髪を濡らすのを見ていたメイドさんが水魔法でミストを作る事に成功し、それを髪の毛に当てるやり方を見て魔法のある世界を羨ましく思う。
そのメイドさんに魔法の使い方を聞いたが”魔力を全身に巡らす”という事もよく分からない。
そもそも魔力とは?
それに地球人にも魔力があるのだろうか。
魔法の事を聞いたり技術を教えたりしているとキリの良い時間になったので施術を終わらせる。
きららの講習が終わるのを待ち帰宅となるが、私も報酬を貰えるということで王妃様のお付きのメイドさんから頂く事に。
その報酬は金貨100枚。
セット面と椅子の代金も含まれた金額となる。
シャンプー台はここに設置する事が出来たらその分を支払われるそうだ。
きららが現金化したという事を朝聞き、帰ったら詳細を話すという事だったので、その時に私も現金化出来るか聞いてみようと思う。
きららは物資に変えると言っていたが私は今回は金貨で持ち帰るつもりなので交換は無しだ。
ある程度貯めてから考えようと思う。
きららの講習が終わり報酬を物に変えているのを見届ける。
植物や鉱石を見せてもらいながら交換しているが何か意図があるのだろうか?
これも帰ったら聞いてみよう。
◇◇◇
きりこと現実世界に帰って来た。
夕飯を食べつつ国とのやり取りが決まった事を報告しよう。
まずは手早くマジックバッグから作り置きを出しお皿によそいテーブルに並べよう。
パパっと準備を済ませ、席に着く。
そして早速本題へ。
国との取引が決まった事はもちろん、税金がかからない事なども報告する。
異世界資源管理局という物が設立され、そこが取引を行ってくれることや、その窓口としてお客様として顔馴染みの政治家が担当してくれる事など全てを話した。
一応きりこの事は話していないが、話しておくかどうかの相談もする。
話すことのリスクもあるかもしれないが、異世界の物の取引は無税という事が気になる様で、凄く悩んでいたが話す事になった。
まずは次回私が取引する時に、友人も一緒にいく事になったという話をして、相手の反応次第で話しても大丈夫そうならその友人も報酬を貰うことになったから現金化したいという事を伝えるつもりだ。
変な反応だった場合は行って報酬を貰った事は言わない事にし、翌週あたりに行けなかったという事にし、報酬の現金化は私が代わりにする事に。
そうならず円満に話が進むと信じたい。
政子さんには明日連絡するつもりなので、どうなったかどうかは連絡するという事でこの真面目な話は終わり、続いての議題である私達が魔法を使えるのか否か。
ここからはお酒も飲みつつ魔力や魔法について気楽に話し合う。
きりこは魔力を巡らせるという話を聞いたそうで、私は以前に聞いた魔力を放出させる指先に集中するという事を話した。
なんとなく坐禅をイメージし胡座で座り背筋を伸ばす。
そして指先に集中という事だったので両指を1番のポーズにして指先に集中。
魔力を巡らせるは良く分からないがなんとなく全身を巡るイメージをしつつ瞑想してみる。
無言で10分程そのポーズを維持したが、何も起きない。
目を開けるときりこも同じポーズで座っているがゆっくりと口を開いた。
「これ、何の時間?」
「分からん! 儀式?」
「ヤバい奴の集まりだと思われるぞ」
女達の楽しい飲み会は続く…。




