世界の中心にいる“あなた”とハミパンシスターズ! ~五人グループアイドルのメンバーである美少女のあなたは、他のメンバーからなぜか溺愛されている~
テーマはハミパンでした。
あなたは美少女アイドルだ。ライブ・パフォーマンスを終え、アイドルグループの他の子達と控え室にいる最中だった。
「先輩お疲れ様でしたー。これで疲れを癒して下さいっ」
長い黒髪を二本の三つ編みにした後輩メンバーは、あなたにお尻を向けて屈み、薄い青色のチェック柄ミニスカートを大胆に持ち上げた。
スカート内側は白いフリルで覆われている。そのさらに内側の下半身に身に着けられた、ヒラヒラとした白いペチパンツが、あなたへと晒される。
「あの……下着が見えているんだけど……」
たくし上げ中のアイドルより一つ年上の姉が、小声で指摘した。このアイドルは気弱な性格で、あなたとは同い年だ。肩ほどの長さの黒髪を、後ろで一つに縛っている。
「これも見せパンなので大丈夫です。わざと見せているのですよ」
あなたから見て後輩アイドルの股からは、白い見せパンの下に穿いた見せパン……紺色で白の水玉模様が入ったものが、はみ出ている。それはレースで飾られた短パン型に近いペチパンツと違い、下着のようにしか見えなかった。
「そういうお姉ちゃんだって、見せパンが常時見えていましたよ~。今だってそうですしー」
妹アイドルの言う通り、姉の白い見せパンの裾のレースが、ミニスカートから常にはみ出ている。
「これは衣装だから……」
とは言うものの、姉アイドルは恥ずかしそうだった。
この子も含めて五人全員が、同じ衣装を着用している。
白い半袖の正面には、薄い青でアイドルグループ名『J-Mikoi』と文字が入る。半袖の裾は、広がりのあるミニスカートの内側にしまっている。
衣装は同じでも、あなた達が着用する見せパンは、それぞれが異なっていた。妹アイドルのものは丈が極端に短い一方で、姉アイドルが身に着けている見せパンはハーフパンツ型に近く、丈にかなりの余裕があった。そのため、もし激しく動いたとしても、下に穿いたものが見えることはほとんどないだろう。
あえて見せたり、誰かにめくられたりしない限りは。
「お姉ちゃんいきますよ~」
妹アイドルが姉のスカート正面をめくり、さらには見せパンの裾を強引に引っ張り上げる。
あなたには白一色の下着がチラッと見えた。
「やめてよぅ……っ」
赤くなった姉アイドルは、スカートを必死で抑える。その様子がかわいらしかった。
「先輩は私とお姉ちゃん、どっちがかわいいとお思いですか?」
妹アイドルは再びお尻を向けてたくし上げをしつつ、あなたに聞いてきた。もちろんハミパン状態のままだ。
姉アイドルは妹に対抗したのか、スカートをつまんでたくし上げた。普段よりも見せパンの目に入る範囲が広がる。
この姉妹を見て、あなたは考えを巡らせた。
二人とも、かわいい。
それは間違いないし、仮にどちらかを選んでも、正解だろう。
けれども、どちらかを選ぶ……なんてことを、あなたはしない。あなたはしてはいけないののだ。
だって、あなたは支持する側ではなく、支持を得る側だから。
あなたはアイドルとして、
「私が一番!」
大胆にミニスカートを持ち上げて、二人に白い見せパンを見せつけた。
「おぉ~、さすがは先輩です!」
妹アイドルは感心した声を出し、いきなりあなたへと抱きついてきた。あなたはスカートから両手を離さざるを得なくなった。
たくし上げをやめた姉アイドルも、妹に続きたい様子だった。あなたが手招きすると、妹の反対側から恥ずかしげに抱擁して来る。
「私達もまぜて~」
ずっと見ていた残り二人のメンバー、声を発したポニーテールのアイドルともう一人は、あなたの後ろから抱きついた。
ポニーテールのリーダーと、セミロングのもう一人。二人とも茶髪で、この二人とあなたは、グループ内で特別仲が良いというわけではない。けれども、陰口を叩かれているわけでもない。だから、どちらかと言えば、良好な関係だろう。
そんな二人が、あなたにくっついた。あなたは意外に思った。
アイドルグループ・ジェイミコイ結成から、半年ほど経つ。
「……ちょっとは仲良くなれてるのかな?」
あなたはつぶやいた。
「仲良くなる必要はないけれど、仲良くないとファンに思われないように努めるのが、アイドルグループ」
後ろのセミロングのアイドルがあなたに言った。
「なんだお前~」
リーダーが明るい声でセミロングのアイドルにわざと体当たりを仕掛けていたようだ。
あなたはメンバー全員に密着され、少し体を痛めたけれど、絆が強まったような気はした。
これはきっと良い兆候だと、あなたは信じた。
(終わり)
ハミパンを書きたかっただけだったのに、思っていたよりハミパン部分は多くなりませんでした。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。