自然を感じなさい
水に触れ、空気に触れ、大地を感じる。
そうすれば魔力の神髄をより知る事となるだろう。
「はぁ…」。
クッキン家の屋敷にあるマインの部屋。
入浴を終えて自分の部屋に戻ってきたマインは化粧台の鏡と向かい合い、自身のロングヘアーを櫛でとかしながら溜息をついていた。
「今日は疲れたな...お見合いってこんな感じなのかな...? 何か気が休まらないな...」。
マインは再び溜息をつきながら鏡に映った自分の顔を見つめた。
「初めてのお見合い相手だったミュージーさん...背が高くてカッコよかったな~。何か真面目そうな人だったし、何かしらと抜けてる私には釣り合わないような気がするなぁ~。緊張しちゃってて全然話せなかったし...。みんなは今度ミュージーさんとお見合いするのかな? 」。
マインはそう言うと暗い表情を浮かべながらうつむいた。
「私だって、みんなみたいに付き合いたい人見つけて恋愛したいよ...。そこは親の言いなりじゃなくてさぁ~。はぁ~」。
椅子から立ち上がったマインはベットに突っ伏した。
「これからもお見合いしなくちゃいけないのかぁ~、何か疲れちゃうなぁ~。私には拒否権なんか無いんだもんなぁ~。でも、お見合いでその人の事なんか分かんないじゃん...。そんな人と家庭を築けだなんて...私には無理だよぉ~! 」。
マインは布団に顔を埋め、ベット上でじたばたしていた。




