9話
「あのね店主さん、実はストロベ「フレディー!!」……ふっ、フレディーちゃん♡」 きまずそうな視線を彷徨わすキャンディーさん。
「そのフレディー氏がどしたん?」
「フレディーちゃん♡の双子の娘さんが」
「娘?双子?む・す・め!?
フレディー氏よぉ、貴様営業オカマかっ!?」
「誰が営業オカマだ、キャンディーさんが勝手にワタシをストロベリーちゃん♡と呼んでいただけだ。
たしかにいい男♡を見ると昔からドキドキすることもあああああ、あったがそれだけのことだ。」
「やっぱ組合のヒトやん。
で、奥さんはどうなん?逃げられたんか?」
「夜な夜な搾り取られて……
はあ、揺れる乳房に目を盗られると尻を抓られるだけなのに……」
「フレディー氏バレバレやん(笑)
ていうかフレディー氏の守備範囲オレの倍か、オレは身も心も天然の女性だけやからな。
てかもげろ!なにが夜な夜なや。自慢か~い、プーくすくす。」
「店主さん、話しがそれてるわ。
」
「ああ、それでなんやったかな?
フレディー氏の双子の男の娘がどうしたって?」
「おとこのこ?ワタシのとこの双子のは女の子だ!」
「身も心も?ショ⚪︎カーの改造手術受けてない?大丈夫?」
「ぅんっ、もう店主さん脱線し過ぎよ、全然進まないじゃない。」
キャンディーさんは店主のボケを拾わずスルーする。
「それでね店主さん、すと……じゃないフレディーちゃんとこの双子ちゃんが冒険者登録出来る年頃で困ってるの。」
「困ってるって?市民登録してないのか?」
「違うわよ、フレディーちゃんが過保護すぎて双子ちゃんの冒険者登録に反対してるのよ。
それでね、少しでも心配をなんとかしてあげたくて店主さんの作るデタラメ装備をなんとかならないかなって。」
「キャンディーさん?!まままままさかワタシの可愛い双子ちゃんにあんな破廉恥装備ををををををっ」
真っ赤になったり真っ青になったりと忙しいフレディー氏。
「違うわよフレディーちゃん♡
ちょっと面白い噂を聞いてね。
なんでも最近店主さんはお胸が大変貧しい女性の装備のオーダーを受けたって聞いて、それが本当なら双子ちゃんもなんとかしてくれるんじゃないかって思ったのよ。」
「ああ、アレな。
たしかに作ったぞ、サイズ大きめでチラ見えすんじゃね!?ってのがコンセプトの陸上部女子ってイメージのデザインでな。だがしかぁし絶対に見えない!謎の影で大事なとこは見えない仕様にしたからな。他者の(特にいやらしい)視線を感知し付与した闇属性で影を作り隠すって難しかったわ。そして性能はビキニアーマーと同等だ。全天候型の全環境対応仕様で極地であろうが火口であろうが海底であろうが暑くも寒くもないぞ。」
ドヤ顔の店主。
「そして新作が今まで当店ナイスバディ娘のターゲットじゃなかったスレンダーな女性からちっぱいさんにおっぱい女子まで、すべてのオッパイに対応するボディコン。
ちなみにそのボディコンセットには髪型をワンレングスかショートソバージュにすると攻撃力が+30%、さらに前髪をワンレンとさかにするとさらに攻撃力が+20%するという素敵仕様。
ちなみにアイテムボックス仕様のバッグには、使っても使っても無くならないワンレンとさか用のケ○プハードが入ってます。」
さらにドヤ顔の店主。
「なんだあのカラダのラインが出まくりの……あんなモノ可愛い双子ちゃんに着せられるわけ無いだろ!」とキレるフレディー。
「店主さん、ぼでぃこん?だったかしら、展示のポップに専用装備付きって書いてあるけど。」
「鞭だ!」
「鞭?」
「そう鞭だ、左右の手首にグルグル巻き付いてるだろ、アレがボディコン専用の装備者の技量に合わせて成長するグロウスウエポン。」
「店主さん?売れてるの?」
「予約も含めてまだ一つも売れてない。」
「そうでしょうね、それなりの期間冒険者やってるキャンディーでもメインで鞭師やってる冒険者なんて見たことないわ。
おっぱいのこだわり無いって油断させといて武器が鞭って。
しかもちょっと待って成長する武器って聞いたことないわよ。」
「そうか?
よく呪いの武器にあるだろう、人の血を吸わせれば吸わせるほど強くなる魔剣。」
「えっ、あの鞭呪われてるの?」
「んなことあるかい!呪いの魔剣でも成長?みたいなことするんやから、使用者固定化とか技量が上がれば鞭の数がどんどん増える?的に設計しただけやん。」
「だから店主さん、鞭師はほとんどいないって!」
「だからこその鞭初心者から扱えるボディコンセットなんだ!」
「その計算高さは無駄にから回ってるわよ。」
なんだか疲れたようなキャンディーさん。
「また脱線してるわ。
あのね店主さん、すとじゃないわフレディーちゃんとこの双子ちゃんに魔法師の装備をお願いしたいのよ。」
「魔法師だと……冒険者登録がどうとか……」
「ねえ店主さ「フレディー氏の双子ちゃん歳は幾つや?!」もう、いきなりなによ。数えで12歳よ。」
「ならまだ半年近くあるやん、明日から手習い終わったらウチに通わすんや、年が明けるまでにはバッチリ魔法少女に育ててやるから。」
「こんな破廉恥な店に通わせるわけ無いだろ。
ワタシの大切な双子ちゃんが汚れるから絶対に認めん。」顔を真っ赤にして怒るフレディー氏。
「キャンディーさんキャンディーさん」
「なあに店主さん♡」
「魔法少女になるには確認しなければならない事があるんだよ。」
「確認って?」
「フレディー氏の双子ちゃん顔面偏差値はどうなんだ?」
「器量の事でいいのかしら?」
「容姿ともいうな。それを魔法師的に例えるとどうなんだ?」
「魔法師的にって難しいこというわね。
え~っとねぇ、国軍の魔法師団で例えると?」
「例えると?」
「勝手にワタシの双子ちゃんを例えるな!」
「部隊長かな♡」
「なるほどねぇ、いいんじゃないかぁ、双子だからコンセプト違うけど二人だからね。初めだから白と黒の衣装だな。あとは精霊だな、精霊に適正無かったら違う系の魔法少女だな、うんそれでいこう。」
「店主さんやってくれるの?」
「まあ、とりあえず明日面接からだな。
そこで双子ちゃんの適正みてどんな魔法少女するか決めようか。もし顔面偏差値が並以下なら作らんし修行も無しだ。」
「今度は顔なの?」
「魔法少女だぞ、あの衣装は小さな子供なら容姿は五月蠅く言わんが12・13歳ならスーブーはキツいぞ、特に見せられる方が。」
「………………」
「まあとにかく明日の面接はキャンディーさんが責任持って連れてきてくれ。」
「なんでキャンディーが?」
「オレたちの会話の後ろでずっと五月蠅かっただろ、年が明けたら双子ちゃん成人だろ、いまから双子離れさせないと大変そうやん。
だからだよ。」
「え~っ、明日はキャンディーちょっと」
「ああそれからフレディー氏よ、フルオーダーメイド魔法少女セットなんだがな、サイズ自動調整だから一生物だ。そして汚れず傷まない。
だからお値段は非常に高価だ。
しかし世界中の足長おじさんが魔法少女を待っていてね、このプロジェクトにと白金貨を沢山預けられていてね。
出世払いで制作するから安心したまえ、もちろん魔法の修行はゴブリンキングが討伐出来る程度にはしておくから。
それなら出世払いも安心だろう。」
「はっ?ゴブリンキング?」
「キャンディーさんも明日はよろしく。」
話しについて行けてないフレディー氏とキャンディーさん、明日は大丈夫?