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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第二十章

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あいつ、〇〇〇〇〇

 孫暠からの文を読んだ賀斉達は話し合った。

「どうするべきだと思う?」

「我らで処刑するかどうか決めるべきではないだろう。此処は殿の元に送り届けるべきだ」

「確かに。では、そうするか」

 賀斉達は話し合った結果、孫暠を孫権の元に送り降伏した兵は自軍に組み込む事にした。

 新しく兵を組み込む為、軍の再編に時間が掛った。

 その後は、山越討伐に取り掛かった。

 しかし、二人が協力しても山越の首領である潘臨は捕まえる事も討ち取る事も出来なかった。

 

 賀斉達が山越討伐を開始して、数日が経った。


 その頃の柴桑に居る孫権は魯粛を交えて劉備の対処について話し合っていた。

 其処に賀斉が送って来た使者が入って来た。

 使者は部屋に入るなり、会稽郡で起きた事を報告した。

「な、なに、賀斉達が孫暠の軍勢を打ち破り、降伏させただと⁉ 本当か⁉」

「はっ、間違いございません。後数日ほどすれば、孫暠の身柄は柴桑に届きます」

 使者の報告を聞いて、孫権は無言で魯粛を見た。

「・・・・・・やりおった。あやつ、やりおったぞ‼」

 孫権は喜びのあまり、座っている座席の肘置きを何度も叩いていた。

 余程嬉しかったのかまだ叩き続けていた。

「殿、落ち着いて下さい」

「う、うむ。そうだな」

 魯粛に宥められ、孫権は咳払いして気持ちを整えた。

「しかし、これは好機ではないか。今呉郡を治める者は居ない。この隙に攻め取るというのはどうだ?」

「良い手ではありますが。攻める口実はどうされます? 一応ではありますが孫暠は朝廷に正式に認められた太守です。孫暠を捕まえた事については、生きているのでまだ言い逃れは出来ます。ですが、呉郡を攻めれば、朝廷というよりも曹操が怒らせますよ」

「確かにそうだな。では、どうするべきだと思う?」

「遺憾ではありますが、朝廷の動きを見てから行動するべきです」

「そうか。呉郡に攻め込んで、また攻め込んで来られても困るからな」

 孫権と魯粛は残念そうに溜息を吐いた。


 二日後。


 陳留に帰る準備をしていた曹昂の元に、孫暠が賀斉達と戦い敗れ降伏したという報告が届けられた。

「っち、大した事が出来ないと高を括っていたから、何も伝えなかったが余計な事を」

 下手をすれば呉郡が孫権の手に入る事を起こした孫暠の浅慮に曹昂は舌打ちしてしまった。

「此処は父上に相談しよう」

 許昌を発つ前に届けられて良かったと思いつつ、曹昂は曹操の元を訪ねた。

 訊ねるなり、孫暠がしでかした事とそれにより呉郡が誰も治める者がいない土地になった事を伝えた。

「ふん。小人と思い何も出来ないと思っていたが、余計な事をしおって」

「どうします?」

「・・・・・・呉郡に兵を送れ。そして、新しい太守を任命する」

「分かりました。孫暠の一族の者達はどうします?」

「邪魔だから、孫権に引き渡せ」

「承知しました」

 曹操の命を聞いて曹昂は頷き直ぐに行動した。

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― 新着の感想 ―
曹操、朝廷にとってはやらかしでしかない孫暠さん。さて呉群に誰が任命されるのか
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