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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第十七章

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まずは見せた方が良いか

 鄴を出立した数日後。


 曹昂は陳留に帰還した。

 帰還するなり、劉巴を含めた文官達を呼んだ。

 全員集まるなり、曹昂が居ない間の事を報告させた。

 益州、荊州、交州は特に報告する事はなかったが、揚州だけ報告があった。

「孫権が山越討伐の為に兵を挙げたか」

「はい。報告では、討伐は成功し首謀者の彭虎は討たれ、配下の兵の多くは捕まり、そのまま兵に組み込まれたとの事です」

 劉巴の報告を聞いた曹昂は直ぐに、兵力増強の為に兵を出したのだと分かった。

(偶に思うけど、兵に組み込む為なのに討伐すれば、その分兵を失うのではないだろうか?)

 戦えば、敵味方問わず兵を失う以上、最終的に兵に取り込んだとしても、損失の方が大きいだろうとしか思えなかった。

(むしろ、好条件を出して少しでも降伏させて兵に取り込み、それでも従わない者達は討伐した方が長い目でみれば得だと思うがな)

 反乱が起きる度に討伐しては、兵も金も無駄に失うだろうにと思う曹昂。

「殿、此度の討伐で孫権は多くの兵を得ました。来年あたりには、また戦を仕掛けると思います」

 趙儼の推測を聞いて、曹昂を含めた皆は頷いた。

「捕虜を兵役に組み込み調練して、兵になるのはそれなりの時間が掛りますからな。今年は無理でも、来年あたりには荊州に攻め込んでくるだろうな」

「だが、来年からは攻め込むよりも守る事に重きを置くかも知れないぞ。何せ、太史慈を失った事で、劉磐に対する備えが無くなったのだから」

「そうなると、下手をすれば黄祖から奪った支配地域をまた奪い返される可能性もあるな」

「まぁ、その頃になれば、丞相も南征に赴くでしょうな」

 劉巴達が自分の推測を交えた意見を言い合っていた。

「そうだろうな。父上もおっしゃっていた。来年か再来年には南征を行うと」

「おおっ、そうですか」

「そうなれば、劉表も孫権も一たまりも無いでしょうな」

 曹昂の口から、おおよそだが南征が行われる事が分かり、声をあげて喜んでいた。

「それにあたり、少し情報網を再構築したいと思う」

 続けて言う曹昂の言葉に、皆首を傾げる。

「殿、情報網の再構築と言いますが、どのようにするのです?」

「人と馬を使うしかないと思いますが?」

 龐統と法正が疑問と呈した。

「それは・・・鳥を使う」

「「「鳥?」」」

 劉巴達は頭の中に、思い思いの鳥を浮かばせていた。

 どうやって、鳥に情報伝達をさせるのか分からない様な顔をしていた。

「まぁ、これは直接みないと駄目だろうな」

 と言いつつも、流石に鳩にそんな訓練を施す準備などしていなかった。

「まぁ、此処は重明を使って見せるべきだな」

「殿の愛鳥でですか?」

 重明を使ってどんな方法で伝達させるのか、劉巴達はますます分からなくなった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 確かにw山狩りして徴兵拉致するのに自軍も結局マイナスになる。まぁ、不満の矛先逸らしが目的だからか 伝書鳩は上手くいけばますます隙が無くなる
[一言] 実戦経験を得られるのが討伐の強みですかね。とはいえ被害次第ではマイナスに傾きそうですが
[良い点] 伝書鳩ですか。上手く行けば早馬より有効な場合もある伝達手段ですね。
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