2.どうやら転生するらしい
2話目!
(うぅ、あれ?ぼくは死んだんじゃ??)
死んだと思ったが、何故かもう一度目覚めた僕は見渡す限り何も無い真っ白な空間にいる。
本当に何も無い。
(なぜ僕はここにいるんだろう?)
疑問は尽きない。
(転生でもするのだろうか?いやまさかな。)
光司は、ヒーローになりたいという夢から色々な作品に手を出した。所謂、ヲタクというやつだ。
だから正直、光司は今この状況に少なからず期待を抱いていた。
とりあえずこの何も無い空間を歩いてみる。
(はぁこれからどうなるんだろう…。神様でも出てこないかな…。)
『はーい。よびましたぁ?』
頭に直接響くように声が聞こえる。
(誰だろう…?)
『私?私は所謂神様と呼ばれる存在かなー。』
(まさかな…そんなわけない。空耳かな?)
『あ、信じてませんねぇ…。分かりましたぁ。姿を見せましょう!これならどうですぅ!?』
そんな言葉と同時に目の前の空間が、光り輝き始めこの世のものとは思えない、極めて美しい容姿を持った女の人が出現した。
(うわぁ、綺麗な人だなぁ…。)
『綺麗だなんてぇ…。照れるじゃないですかぁ』
(!?)
「なんで会話できてるんですか!?」
『あぁ今更です?私は神様ですよぉ?人の子の心を読むくらいかんたんなことですよぉ。』
(これは神様と話してると信じるしか無さそうだ…。)
『そうですよぉ?』
この心が読まれるという状況は想像以上に精神衛生上よろしくない。
『なら、心読むのやめますねぇ。』
お願いします。
「あ、あの神様?」
『は〜い、なんです?』
「質問しても良いですか?」
『どうぞぉ?』
「僕は?」
『死んじゃいましたぁ。』
「これから僕は?」
『あなたは選ぶことができますぅ。このまま記憶を無くして再度地球へ生まれ変わるか、記憶をもったままあなた方の言う異世界のような場所で転生するかぁ。』
「そうですか…。」
『落ち着いてますねぇ。普通もう少し慌てると思うのですよぉ。』
「いえ、驚いていますよ。」
当然である。厨二病的側面を持つ僕としてこの状況に興奮するなと言われる方が、無理な話である。
「転生するにあたって何か特典とかあったりするんですか?」
『ありますよぉ。あなたの前世はだいぶ辛いものだったので特別ですぅ。』
よっしゃ!これは喜ばずにはいられない。
辛くても頑張って良かったぁぁあ!
『何か要望とかありますぅ?なければランダムに決めるですぅ。』
「あ、あの!僕、ヒーローになりたくて…。なれますか?」
『その力を与えることはできるですよぉ。でもその後その力を生かすか、殺すかはあなた次第ですぅ。』
「頑張ります!!」
『では、転生のときですよぉ。』
「お願いします!!」
『今度こそあなたの人生に幸せでありますようにぃ。』
意識が遠のいて行く…。
(ありがとうございます。神様。)
こうして1度目の人生を終えた僕の2度目の人生が始まっていった。
読んでいただきありがとうございます。
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