249.納品報告
いつもご愛読、ありがとうございます!
本話より新章に入ります!
これからも少しずつ頑張ってまいりますので、何卒宜しくお願い致します!
また、本日も告知がありますので、是非後書きまで読んでいただけますと嬉しいです!
「親方、戻りました」
「おう、シオン! 戻ってきたのか?」
王城に魔剣の納品を完了した俺は、報告がてら工房に顔を出していた。
「一応報告だけは済ませないとと思いまして……」
実を言うと親方から予め、報告は明日にして直帰でいいと言われていた。
しかしやはり報告はその日にちゃんとすべきだということで、こうして戻ってきたというわけである。
「相変わらず真面目だなぁ……他の連中なら喜んで帰るだろうに」
「俺のプライドが許さなかったので……」
そういうと親方は少し呆れた表情を見せるが、何となく嬉しそうだった。
まぁでもこれは嘘でもなんでもなく本心だ。
親方がいなければ今の俺はないし、今ではこの仕事が俺の誇りであり生きがいだからな。
「はぁ……仕事熱心なのは結構だが、無理だけはするなよ。いつも言っているように、職人にとって身体は資本なんだからな」
「き、気を付けます……」
自分のプライドが許す限りは……とか言ったら怒られるんだろうな……
「あ、あとこの前の残業の時にタイムカードに時間を記載するの忘れていただろう?」
「あ……」
そういえばすっかり忘れていた。
リラの一件で頭がいっぱいだったから、完全に記憶から抜け落ちていたのだ。
「す、すみません!」
「はぁ……まったくお前というやつは……」
これは恐らく本心からの呆れ顔だ。
「次やったら小1時間くらい説教だからな!」
「は、はい! 気を付けます!」
親方のお説教は長いで有名だ。
特に就業関係は厳しいし、恐らく1時間じゃ終わらない。
次からはマジで気をつけないと……仕事の為にも。
「それで、肝心の剣の方はどうだった?」
「お気に召していただけましたよ。後は先方からのフィードバックとブラッシュアップをして終わりですね」
「おお、そうか! デカい仕事を成し遂げたな!」
親方は心底嬉しそうに笑みを浮かべながら、背中をバシバシ叩いてくる。
「これも親方のおかげです。ありがとうございました」
「なぁに言ってるんだ。俺はあくまで数ある道筋の一つを提示したまでだ。聖水を扱えたのもお前の力量によるものだしな」
「でも、あの工程が経て剣が一段階も二段階も高い物になったことは間違いありません。本当にありがとうございました」
正直、聖水なしだとあそこまでのクオリティを成せる剣を造ることはできなかっただろう。
同時に、まだ俺は誰かを頼らないと最高と呼べる剣を造ることはできないということを知った。
要するに俺はまだまだ未熟だということだ。
「ま、そこまで言うなら有難く礼は受け取っておく」
親方は少し照れくさそうにしながらそういった。
それから俺は王城で起きたことなどを親方に話した。
もちろん、センシティブな内容は省いて説明したが、親方は終始唖然とした表情で聞いていた。
「まさかあの女王様と決闘をして打ち負かすなんて……お前さんは一体何者なんだ?」
「親方の弟子ですが……」
「俺はそんな超人を弟子にした覚えはないんだが……」
そう言えば親方は俺が勇者軍に所属していた勇者だったということしか知らなかったな。
とはいえ、女王様に勝てたのは自分でも驚いているのだが。
「そういえば……一つ親方に聞きたいことがあるのですが」
ここでふと思いついたことを親方に聞いてみることに。
「親方とクラリス女王陛下ってどういうご関係なのですか?」
そういうと、親方は少し険しい顔になりつつも、何か腹を括ったかのように喋り始めた。
本話も読んでいただき、ありがとうございました!!
月一回の告知でございます!!
現在comicブースト様にて連載中の『俺の冴えない幼馴染がSランク勇者になっていた件』の第21話が本日更新されました!
今回から遂に女王様とのシーンに入っていきます!
コミカライズ版ならでは描写に加え、小説版とは少し異なる威厳あるシーンもありますので、是非読んでみてください!
また、本作のコミックス1、2巻も発売中ですのでこちらも是非、宜しくお願い致します!
下記に作品ページに直接行けるリンクを張っておきますので、まだ未読の方は是非読んでみてください!
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今後とも本作品を何卒よろしくお願い申し上げますm(__)m
コミカライズURL:https://comic-boost.com/series/322




