248.女王の決意
いつもご愛読、ありがとうございます!
今回も後書きにて告知があります!
「訪問って鎖国中なのにですか?」
「そうです。理由は一切明記されず、訪問を促す一文が記載されただけでした」
どういうことだろうか……
今まで一切他国の人間を寄り付かせなかった国がいきなり他国の長に来国を促すなんて……
「ちなみにその返事は……?」
「国内の状況を記した上で保留にしています。実際、今の私は国外で自由に動ける身ではありません。私を排除しようと目論む組織を潰さない限りはむやみに国外に足を運ぶことはできないのです。とはいえ、これ以上先延ばしにするわけにもいきません。実際、何度か要求を保留にし続けていることに対しての文書が送られてきています」
内容は『これ以上、要求を保留にする場合は聖なる雷が貴国に降りかかるだろう』という謎の一文だったとのこと。
正直、言っていることは意味不明だが、今回の場合は兵たちの失踪という不可解かつ気味の悪い事件が起きた前提がある。
となると、これ以上要求を無視するのは危険だというのが彼女の意見だった。
「幸いなことにもうすぐ大戦終結からの課題の一つだった暗部組織の討滅を果たしつつあります。これが完了次第、私も兵を引き連れてカスド側に進軍を開始する予定です。今回の魔剣の依頼はこの時のためのものだった……ということなのです」
「そんなことが……」
これは俺が思っていた以上に複雑なようだ。
そういえば最近見た新聞記事にも国内で戦時態勢が敷かれたとかの内容が書いてあったのを思い出した。
そう考えると、今回作った魔剣は相当な責務を担っていると言える。
やばい、ちょっと不安になってきたぞ……
「すみません、長々と退屈なお話をしてしまって……」
「いえ、お話を聞けて良かったです」
それから少しの雑談を交わすと、クラリスは部屋内にあった置時計に目を配った。
「申し訳ございません。もっと貴方とお話したいところなのですが、そろそろ戻らないといけないのでこの辺りで失礼させていただきますね。今回は魔剣の依頼、決闘の件含めて改めて深くお礼を申し上げます」
「こちらこそ、重大な責務に尽力できたことを光栄に思っております。これからもガイル武具店を御贔屓にしていただけますと嬉しいです」
「ええ、是非」
クラリスはニッコリとほほ笑むと、席を立つ。
「帰りはマクドエルにお願いしてあります。お見送りができず、心苦しい限りですが……」
「いえいえ、そんな……陛下もお体にはお気をつけください」
「ありがとうございます。では、またお会いできる日を楽しみにしていますね」
彼女は最後にそう告げると、マクドエルさんと入れ替わりで部屋を去っていった。
その後、俺はマクドエルさんに先導されながら王城を後にしたのだった。
本話も読んでいただき、ありがとうございました!!
次回より、新章に入ります!
これからも頑張ってまいりますので、何卒応援のほどよろしくお願い致します!
さて、前書きでお伝えした告知がございます!!
現在comicブースト様にて連載中の『俺の冴えない幼馴染がSランク勇者になっていた件』の第19話が本日更新されました!
今回は一瞬だけ女王様が登場します!
2章も本格的に始まり、コミカライズ版ならでの展開で盛り上がっていきますので、是非読み比べてみてください!
また、本作のコミックス1、2巻も発売中ですのでこちらも是非、宜しくお願い致します!
下記に作品ページに直接行けるリンクを張っておきますので、まだ未読の方は是非読んでみてください!!
広告下にある作品宣伝の欄にも連載ページのリンクを貼っていますので、そちらから飛んでいただいてもOKです!
今後とも本作品を何卒よろしくお願い申し上げますm(__)m
コミカライズURL:https://comic-boost.com/series/322




