247.不可解な事件
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また、新年あけましておめでとうございます!
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今回も月1回のご報告がありますので、是非最後まで読んでいただけると嬉しいです!
新作も投稿していますので、後書きの下のリンクから是非読んでみてください!
「事の発端は今から1年ほど前に遡ります。ある日、我が国の領内で突然小規模な戦闘が行われました。場所は国の北端に位置するベール村という小さな村です」
クラリスは続ける。
「戦闘の主犯格は信じがたいことに、カスド連合国の国家騎士たちでした」
カスド連合国は、ルーべリックの北側に領土を構える国だ。
確か前にチラッと読んだ新聞の内容だと大戦時にはルーべリックとは敵対関係にあり、クリプト帝国側についていたとのこと。
結果は周知のとおり、帝国側の敗北に終わったわけだが……
「その国家騎士が突然村を襲ったということですか?」
「その通りです。理由は未だに分かっていません。ですがそれからほどなくして私の元にカスド連合国から宣戦布告の文書が届いたのです」
「宣戦布告って……」
「私も最初は自分の目を疑いましたが、カスド側は本気のようで理由を尋ねるために臨時の首脳会議を持ちかけました。ですが、カスドは大戦終結から今日に至るまで完全な鎖国体制を取っており、それが叶わず文書のみのやり取りになりました」
それからクラリスは流れるように話を続けた。
なんでも相手の要求は我がルーべリックとの再戦であり、勝利した暁には領土の半数以上をカスドの領土として認めるというものだった。
古の戦国時代ならこういうことは普通にあったかもしれないが、現代においてこれは狂気の沙汰である。
カスドの国力からしてルーべリックは雲の上の存在ともいえる大国だ。
さらに背後には大小多くの同盟国が存在する。
とてもカスド一国で立ち向かえる相手ではないはずなのに……
「それからどうなったんですか?」
「相手の要求は変わらず、文書でのやり取りも難航状態に入ったので仕方なく兵の派遣をすることになりました。ですが、不可解なことに派遣した兵からの連絡が突然途絶えてしまったのです」
それからは怪談でも聞いているかのような内容が王女の口から発せられた。
確認のために派遣した調査隊からも連絡が途絶え、更には国境付近を警備していた騎士たちも姿を消したとのこと。
そのため、一時兵の派遣を辞めカスド側の方面を閉鎖しつつ、国境より離れた場所で対策本部が作られたらしい。
無論、この件は同盟国にも報告が上がっており、現在進行形で連携して事態の解決に尽力している。
だが、不可解なことはそれだけではなかった。
「カスド側が攻めてこない?」
「はい。宣戦布告をされ、我々は兵の派遣ということで実質応じたことになりましたが、カスド側からの進軍が一切確認されていないのです。まるで私たちが進軍してくるのを待っているかのような感じで……」
待ち構える態勢を取るカスド連合国、そして派遣された兵は悉く姿を消している……
作り話だと言われれば納得するが、事実なんだよな……
だが話はこれだけではないようで次第に女王の顔に険しさが出てくる。
「ですが、ここから更に問題が発生しました」
「と、言いますと……?」
そう聞き返すと、クラリスは膝の上で拳を作りながら、答えた。
「実はつい半年前にカスド側から文書が送られてきまして、私直々の国家訪問を要求してきたのです」
本話も読んでいただき、ありがとうございました!!
記念すべき新年一発目の告知でございます!
現在comicブースト様にて連載中の『俺の冴えない幼馴染がSランク勇者になっていた件』の第18話が本日更新されました!
新年一発目はリィナの魅力の一端が垣間見える内容となっております!
リィナのカッコよさが際立つ戦闘シーンも入っていますので、是非読んでみてくださいっ!
また、本作のコミックス1、2巻も発売中ですのでこちらも何卒宜しくお願い致します!
下記に作品ページに直接行けるリンクを張っておきますので、まだ未読の方は是非読んでみてください!!
2024年も何卒よろしくお願い申し上げますm(__)m
コミカライズURL:https://comic-boost.com/series/322




