235.異例の事態
いつもご愛読、ありがとうございます!
また、新年あけましておめでとうございます!
今年もどうぞ宜しくお願い致します!
今回も月1回のご報告がありますので、是非最後まで読んでいただけると嬉しいです!
「なんだここは……」
案内役の女騎士につれられてきた場所は地下にあった。
既に多くの騎士が観客席におり、活気を放っている。
「地下にこんな場所があったなんて」
「この場所は元々王家のみが使用できる極秘鍛錬場でした。建造の歴史を遡ると、100年以上前の話になるとのことです」
話によるとここは王家に属する要人たちが秘密裏に力を身に着けるために作ったものだったらしい。
ルーべリック王家に並外れた実力者が多いのもここで血の滲むような特訓をしてきたからなのだ。
もちろん女王様もここで日々鍛錬を積んでいたとのこと。
「でも今は普通の騎士も入られるようになったんですか?」
「先代のヘクター国王陛下が城内の人間に限り、入場を許可する案を出したのです。同時に施設に観客席を増設し、闘技場に再建造しました。王族が鍛錬として使用している間の入場は一部の人間に限られてしまいますが、他国の要人との接待試合や王家が許可した特別な決闘試合が行われる時は解放されるようになっています」
「つまり今から行われるのはただの模擬戦闘じゃないってことか」
「その通りです。しかも今回は挑戦者が貴方ではない。これは前代未聞の出来事なのです」
「つまり……?」
「元勇者とはいえ、王家の人間が一般の民に決闘を申し込むのは異例のことなのです。しかもお相手は現国王。これはルーべリック数千年の歴史の中でも実例がないことです。しかもクラリス陛下は決闘の申し入れを今まで一度も受けたことはありません。端的にいえばこれはルーべリックの歴史に大きく名の残るような異常事態なのです」
「そ、そうなんですか……」
事態は俺が思っているよりも凄いことになっている……ということか。
そういえばさっき女王も同じことを言っていたな。
「あの、一つ聞きたいんですが何故クラリス女王は決闘の申し入れを拒み続けたのですか?」
クラリス女王くらいの実力者なら多くの猛者から決闘の申し入れがきたことだろう。
それを拒み続けたのは……
「……」
案内役の騎士は黙ってしまう。
だが一瞬を顔を下げ、また俺の方を向くと静かに口を開いた。
「それは……彼女が強すぎるからです」
「強すぎる……から?」
出てきた答えは至って単純なものだった。
「あの方は戦闘王家とも言われ名を馳せるルーべリックの歴史の中でも圧倒的な力を持つ人です。それ故にあんなことが……」
「……良ければ話していただけませんか?」
「それは……私の口からはとても……」
『では、私からお話致しましょう』
「「……ッ!?」」
カツカツという足音共に。
その言葉を発したのはクラリス女王本人だった。
本話も読んでいただき、ありがとうございました!
改めまして、新年あけましてございます!
今年もどうぞ宜しくお願い致します!
昨年は2巻発売、コミカライズ連載と色々なことを経験させていただきました!
応援していただき、ありがとうございました!
今年もさらなる飛躍と成長を目指して頑張ってまいりますので、何卒宜しくお願い致します!
さて、おなじみ月一回の告知です!
現在comicブースト様にて連載中の『俺の冴えない幼馴染がSランク勇者になっていた件』の第10話が本日更新されました!
10話は前半後半の二部構成になっており、引き続きユーグ劇場です!
小説版こそ、シオンの活躍に目が行きがちですが、
コミカライズ版のユーグはよりカッコよさが際立っています!本話でもストレートなカッコよさを見せつけていますので、是非読んでみてください!
また、本作のコミカライズ1巻が10月24日より発売されています!
巻末にはコミック版限定の完全描き下ろしストーリーや店舗特典として作画担当のGUNP先生完全書き下ろしのイラストカードなど盛りだくさんですので、こちらも是非宜しくお願い致します!
下記に作品ページに直接行けるリンクを張っておきますので、まだ未読の方は是非読んでみてください!!
コミカライズURL:https://comic-boost.com/series/322




