231.2回目の王城訪問
いつもご愛読、ありがとうございます!
今回も月1回のご報告ですが、別件でお知らせがありますので是非最後まで読んでいただけると嬉しいです!
最終調整から二日を超えた昼過ぎ。
俺は二度目の王城訪問をしていた。
例の女王様用に仕立てた剣を見てもらうためだ。
「ようこそおいでくださいました。中で陛下がお待ちです」
城門の衛兵には既に把握していると言わんばかりの対応を見せられる。
事前に面会の予定を立てていたからか、トントン拍子で城内へと案内された。
案内された先は前と同じ部屋だった。
傍付きの人間が小さく二回ノックすると、中から麗しい声が響いてくる。
「どうぞ」
その声が聞こえると、傍付きがそっと扉を開く。
中に入ろうとした瞬間、謎に甘い香りが漂い、華美な金髪を靡かす麗人が座って待っていた。
「お久しぶりですね、シオン様」
「こちらこそ、お元気そうで何よりです。クラリス女王殿下」
挨拶を交わし、俺も対面の席へ案内される。
そういえばこうして二人だけで会うのは初めてだな。
前に来たときはリィナとリーフもいた。
今はあの女王と一対一で会っている。
前までの俺なら考えもしなかったことだ。
「この度はわざわざご足労いただき、感謝致します。本来ならば私から幾度か出向かなければならないのですが……」
「いえ、お気になさらないでください。御身の安全を考えれば、私から出向くのは至極当然のことです」
前にクラリス女王は自分の命を狙っている輩がいると言っていた。
下手に外に出て何かあったからでは遅い。
それに……彼女も悲しむだろうからな。
「お心遣いありがとうございます、シオン様」
クラリスはペコリと一礼すると、俺は早速本題を切り出した。
「陛下、本日お伺いしたのは例の剣製造の依頼の――」
それから俺は例の試作品の剣を殿下に渡した。
陛下の反応は上々で、特に何か言われるわけでもなかった。
「流石はシオン様。やはりわたくしの目に狂いはありませんでした」
「そこまで気に入っていただけると職人冥利に尽きます」
あとは陛下の好みや用途に合わせてチューニングしていくだけか。
色々あったが、気に入って貰えてよかった。
「シオン様、早速この剣を振るってみたいのですがよろしいでしょうか?」
「問題ありませんが、一体どこで?」
「それでしたら、既にご準備は出来ております。どうぞ鍛錬場へ」
傍付きの人間が即座に間に入ってくる。
クラリスは「流石ですね」と一言いうと、スクッと立ち上がる。
そして俺に優しく微笑みかけると、
「シオン様、これからこの剣でわたくしの剣舞を披露させていただきます。どうぞこちらへ」
少しだけ自信に満ちて見えたのは気のせいだろうか?
彼女はそういうと、俺を鍛錬場へと案内するのだった。
本話も読んでいただき、ありがとうございました。
さて、月一回の告知です!
現在comicブースト様にて連載中の『俺の冴えない幼馴染がSランク勇者になっていた件』の第7話が本日更新されました!
本話で遂にあの男が登場致します!
これから本格的にバトルファンタジー感溢れる展開になっていきますので、是非読んでみてくださいっ!
また今回はもう一つお知らせがあります。
もうTwitterの告知等でご存じの方もいるかと思いますが、本作のコミックス1巻が10月24日に発売
が決定致しました!
既に各サイトでは予約が始まっています!
とりあえず日程だけの告知になりますので今回はここまでになりますが、これからTwitterやなろう内の
活動報告にて情報開示していく予定ですので、是非チェックをしていただけると嬉しいです。
WEB版の方も書き進めていますので、引き続き本作を宜しくお願い致します!




