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TS吸血鬼リーシャちゃん!  作者: 1234
カガリ·ユーナ編
5/39

Ⅴ. 迷宮には捨てられた奴隷少女がお似合い

 「ぴぎゃあああああああああ!」

 

 ぺしっ


 「じゅごおおおおおおおおん!」


 べちゃ


 「まぼおおおおおおおおおお!」


 どちゃ


 レベルが四十上がりました。


 ・・・さっきから一体何なのだろうか、この羽虫たちは。はらってもはらってもやって来る。ウザ過ぎ。


 俺は今ダンジョンの奥へ向かってひたすらに歩いていた。何時間ぐらい歩いたのかな?八時間くらい?

 全くこの吸血鬼ボディーには感謝してもし足りないな。疲労感が一切ないからな。


 さらに四時間くらい歩いたころ、吸血鬼の特性で暗闇でもよく見える目が何かを捉えた。


 「なんだろう」


 近寄ってみるとソレは小さな女の子だった。

 手と足に鎖のついた錠がはまっている。奴隷だったのだろうか。


 「こんな暗闇に置いていくなんて、ひどいことをするなあ」


 リーシャはやはり間抜けである。奴隷がこんなところに放置されているということは、そうする他ならない、のっぴきならぬ事態が起こったこと言うことなのではないのか?そんなことすら考えられないやつなのだ。


 「べぎおおおおおおおん!」


 「また羽虫か」


 ぶちゅん


 レベルが二十上がりました。


 ・・・まあ、のっぴきならない何かは今しがたリーシャの手によって屠られてしまったのだが。


 「この子の手枷を外してやらないとな」


 ベキン!


 力技であった。

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