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TS吸血鬼リーシャちゃん!  作者: 1234
カガリ·ユーナ編
2/39

Ⅱ. 森のくまさん

 前回のあらすじ!

 ひょんなことから転生してしまった私は14歳の中学生!でもでもなんだかおかしいの・・・

 あれぇ?!私女の子になってる?!

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 はい、こんな感じでした。あと俺は男です(確固たる意志)

 いや、女かもしれんね(前言撤回)


 まあ、見てくれよ、俺の股間をさあ・・・


 表面はつるっつるで、毛も一切生えていない不毛の地。そこに現れた一筋の光は、地面に割れ目を作り出したのです・・・

 まん〇だろお?はっきり言えよ、はっきりい!お〇んこだるおぉぉん?

 そう、俺の股間には、男にならついていて当たり前の、ホースがなくなってしまっていたのだ。代わりに現れたのはアワビだったのだ。うせやろ?

 まだ未使用だったのになあ、悲しいなあ、畜生。

 

 女になってしまったのは仕方ない、俺はそう思うようにした。そんなことで悩むよりも、まずはここがどこなのかとか、食料はどうするんだとか、そっちのほうが先決だからね。

 ここがどこなのかというのは、多分異世界なんだと思う。だって見たこともない木が生えてるし、キジバトモドキのカッポって鳴き声が聞こえるし、逆にここが地球なんだとしたらどんな魔境なんだと。まあ、たとえ異世界じゃないのだとしても、地球外であることは確実だな。食料のほうは・・・後で考えよう。

 もしここがテンプレなろうワールドな異世界なのだというのなら、定番のあれがあるはずだ。そう、ステータスだね。

 俺は「ステータスオープン!」と叫ぶ。が、何も起こらない。あらあ、恥ずかし!大声で叫んじゃったよ!

 と、心の中で悶えていると、ブンッ、と音を立ててステータスウィンドウが表示された。・・・・・・いやおせーよ!あるならさっさと出てきてくれてもいいじゃん!

 さてと、俺のステータスはどんなもんですかねっと。

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名前    未設定

性別    ♀

年齢    9

種族    吸血鬼《清楚》

職業    無職

レベル   1

生命力   10/10

魔力    10/10

攻撃力   10

魔法    なし

魔法適正  基本全属性

      +α

固有スキル 日本安心楽々パック!これであなたも日光浴ができる!

      超再生Lv1

スキル   鑑定Lv1

      生活Lv1

      成長促進|《超》Lv1

      精神耐性Lv1

      苦痛耐性Lv1

      空腹耐性Lv1

      スキル取得Lv1

------------------------------------------------------------------------------------------------

 ・・・比べるものがいないから、何とも言えないステータスだなあ、と思ってしまうのだけれど、どうだろう。

 っていうか、やっぱり俺女の子になってたのね。しかも吸血鬼って、人間ですらないやん!でもこの『日本安心楽々パック!これであなたも日光浴ができる!』とかいう変な名前の固有スキルのおかげで、俺はどうやら吸血鬼のくせに日中も堂々と外に出歩けるようだ。カーズ様かな?

 とりあえず種族の件とか考えるのは後回しだね。ステータスが確認できたからお次は食料調達だ。どこかに兎でも居ねえかな。


 がさがさっ、キュキューイ!


 おや、さっそくお出ましのようだ。幸先がいいね。俺は上機嫌で後ろを振り向く。


 く


   ま


     さ


       ん  

 

         だ 


           ぁ   


 アイエエエエ! クマサン!? クマサンナンデ!?熊ってあんな鳴き声しなくない!?キュキューイ!じゃねーじゃん!どっちかってーとグギャオオオオン!って感じじゃん!詐欺じゃないかこんなの!

 

 俺は何を思ったのか腹を見せて倒れこんだ。これは、あれだ、よく犬が降参です~って意思表示するときにするあれだ。現実逃避ともいう。

 見逃してね☆テヘペロって感じの表情を作ってみせるけれど、熊さんは依然俺のことを見つめたままで、目をそらそうともしてくれない。なんだよ、惚れたのか?


 熊さんと五分ほど見つめあっていただろうか。心臓の鼓動がバクバク頭に響いてうるさい。これって、もしかして恋?(違います)

 俺も熊さんも微動だにしないけれど、熊さんのその能面みたいな表情からは、オマエ、ゼッタイ、ニガサナイ。という強固な意志が感じられる。モテるってつらいね!

 このままじゃ絶対らちが明かないので、勇気を振り絞って動き出してみる。目指すは熊さんの反対側、全力ダッシュでGO!逃げ足だけには定評のある俺だから、きっと逃げ切れる!


 ガシッ


 駄 目 で し た 。


 逃げようとした僕の肩を、熊さんが勢い良くつかんで離さない。ねえ、放してくださいってば!お願いします!何でもはしません!

 俺はジタバタ暴れて必死の抵抗を見せる、が、無駄!いくら暴れようとも熊さんは僕を放してくれない。

 

 「ライダー助けて!」


 来ません!ここは異世界です!


 「誰か助けて!」


 来ません!ここは人っ子一人いない森の中です!


 「ママ――――――――!!」


 ママは女の子を産んだ記憶なんてありません!










 次回「俺死す」デュエルスタンバイ!

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