3話 なかまになりたそうにこっちをみてる
フュリーに検索してもらった野宿しても安全な岩陰で1夜を過ごした彼は
今日嫁(仮)が襲われる場所に朝早くから来て落ち着きなくことが起きるのを待っていた。
彼にしてみれば、助けるだけで人生初の彼女ができる嬉しさと
そのためには人を殺すか傷つけなければならない可能性がある恐怖に耐えかねていたのである。
「俺にできるのか?今まで一度の喧嘩などしたことのない俺が人を殺せるのか?
・・・いや相手は強姦魔のクズだ!そんなことをやる奴だ死んでとうぜんだ」
『・・・』
「いや、なにも殺さなくても腕か足の1本くらい傷つけるだけにしておくか」
『・・・』
「いや、なにも傷つけることはなくないか?
こっちは剣があるんだ!後ろから近付いて脅すだけにしておくか?」
『・・・』
「いやいや、死んでとうぜんの」
『だああ!
おにいさん!!朝からずっとそれの繰り返しじゃないですか!
なにウダウダ言ってるんのですか!』
『いいですか?相手の女の子はおにいさんの将来のお嫁さんの可能性があるんですよ?
そんな女の子が傷つけらるって時になに悩んでるんですか!
だいたい、敵の相手が1人とはいえどれくらい強いかもわからないのに脅しとかだめなのです!』
『虫だと思って一気に後ろから近付いて一思いに心臓をグサっとやっちゃってくださいのです』
「・・・わかったよ、確かに人だと思うからダメなんだよな
これも嫁のためだ!いっきに行くぞ!」
『そのいきなのです!
難易度星3つの剣を簡単に手に入れたおにいさんならこんなのちょろいですよ』
フュリーの励ましによって優柔不断な彼もついに心を決めたのであった。
決心が決まったのは実に朝から悩みつづけことが起こる直前であった。
「なぁその難易度とか星とか誰が決めてんだ?」
そんなことを聞きかけた時どこからか悲鳴が聞こえてきたのである
ことがおこる場所が見渡せる草むらで隠れている彼はきがきではなくなり身を起こそうとする
『待つのです
今動いたら見つかってしまうのですよ、検索結果はこの目の前を示しているのです
もう少し我慢するのですよ』
「・・・わかった」
ぐっと唇をかみしめ剣を抜き耐えていると
そこに足音とともに2人の人影が近づいてきた
どうやら前を走る人影を後ろの人影が追っているようである。
太陽の逆光により顔はよく見えないが1人は「ぐぎゃぎゃぎゃ」というような奇声を上げているようである。
その時彼は襲っているほうは魔物かと思い人を殺さなくていいことに少し安心するのであった
目の前まで人影がくるとついに前を走っていた方の人物が石に躓いて転んでしまった。
「ぐへへ、どうやらここまでのようだな」
後ろの男が下品な声を出しながら近づいてくる
ん?ここの魔物は喋るのかと一瞬おもった彼であったが、今そんなことを考えている暇はないと
勢いよく飛び出した
「こりゃ最高に当たりだな!
ぼんきゅぼんのねーちゃ」
「おい!やめろおーー」
「な!だれだ!」
勢いよく飛びただした彼は一気に男に剣を向け突っ込んで行く
狙うは胴の真ん中のみ
その時一瞬倒れたほうの人の顔を確認すると目があった
びっくりするようなホットするような真ん丸なつぶらな瞳
「は?」
しかし彼は勢いをつけていたにもかかわらず一瞬にして体が止まってしまった
それはあまりにもな美貌にようる所の一種の呪いのように似た感覚
などではなく、将来の嫁だと思っていた人物の顔が
アニメやゲームで見たゴブリンそのものだったからである
そう、たしかにつぶらな瞳ではあるが他は醜悪な魔物そのものである
「おい!お前もこいつの美貌に骨抜きになっちまったみたいだな
だがなこいつは俺が最初に見つけたんだ!どうしてもというなら俺と決闘と、」
「いや、どうやら夢を見ていたようだ
俺は帰る!」
広が立ち止っている間に体制を立て直した男が剣を抜いて話しかけてくると同時に
くるっと回れ右をして石版を回収にいく
「は?」
『え?おにいさん?』
「ぎゃ?」
石版を回収して去って行く彼となにが起こったのかわからないという顔の1人と1匹と石版1個
もう一度見間違えではないよなと後ろを振り返り顔をしっかり確認して立ち去っていく彼
その時みた瞳は悲しみと絶望とまさに一緒に連れて行ってくれと仲間にしてほしそうにみてくる顔であった。
『ちょっと!おにいさん!!これはどうゆうことなのですか?
まさか覚悟ご鈍っちゃったのですか?
彼女仲間にしてほしそうにこっちを見てるのですよ
あんな純粋なつぶらな瞳の主を野獣のような男に』
「だ・ま・れ、どっちが野獣だ!
むしろ襲われてる方が野獣じゃないか!
ふざけるな!俺の覚悟を返せ
なんで嫁がゴブリンなんだよ!」
『え?おにいさんそっち趣味の人じゃ?』
「なわけあるか!俺は襲われているのがゴブリンなんて聞いてないぞ」
フュリーが検索結果の2ページ目の人物詳細を見せてくる
エリザベスの詳細
村の中で1番の美貌を誇り求婚がたえない
性格はお淑やかで尽くすタイプ
ボンキュボンのナイスグラマー 詳細は以下
種族:ゴブリン
「この検索結果2ページあんのかよ・・・
てか、種族ゴブリンって書いてあるし」
『おにいさんがちゃんと確認しないのが悪いのですよ
今頃彼女は・・・』
「いうな!!
想像しただけで気持ち悪い」
ケモナーという性癖が存在するのは知っていた彼ではあったが
異世界でケモマー?とい知りたくもないことを知った彼はゲッソリし
今まで運動やら精神てきな負担で疲労で急に実家が恋しくなってきたのである。
家族の中でもいてもいなくても一緒で会話もろくにない家ではあるが
安全であるし飯もくえる、それに嫁も苦労しなくてもPCの中にいてくれる
2日で異世界に疲れは彼は元のせかいに帰ることにしたのである
「なぁ、もとの世界に帰る方法を検索してくれ」
『え?』