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黒幕の正体(危険は皆無)

王都の一件以来アルマがべったりしてくる。

元々俺にべったりだったのだが更にといった具合だ、まぁ嫌じゃないんだけどね。


襲撃者達との死闘で元々凡人だった自分のコンプレックスが悪い方向に働いて無茶な戦いをしてしまったが、

アルマが俺を全肯定して受け入れてくれたお陰でコンプレックスも解消された。

あれ以来俺は本心からアルマを愛するようになっていた。


・・・・・・いや、ロリコンじゃないよ、ホントホント、中身は20歳だけど肉体は10歳だから同年代、いいね?

・・・ああ、いやそれはいいんだ、昔の貴族だって年の離れた子供と政略結婚なんてザラなんだからおかしくないOK?


・・・・・・落ち着け俺!・・・うん落ち着いた、正気に戻ったよ。



ああ、嫁が可愛い・・・働け俺・・・

うーん、仕事に手が付かん。


「どうかされたのですかお館様?」


アルマ付きの侍女のラヴィリアが聞いてくる。


「ん、アルマが最近べったりだなーと」


アルマは今習い事で席を外している。


「王都で何かあったのですか?」


「・・・・・・うーん、いろいろ」


「たとえばアルマ様から情熱的な愛の告白や熱烈な口付けなどでしょうか?」


「・・・・・・ラヴィリアさん?君は何を知っているのですか?」


なんとなく敬語になってしまう。


「アルマ様がお館様との関係に悩んでおいででしたので助言をさせて頂きました」


「具体的には?」


「アルマ様は自分が御館様に愛されているのか不安のご様子でした、そこで私はこう言いました。、

妻たるもの夫の欠点を全て受け入れる位の懐の深さも必要です。

あとは情熱的に愛の言葉をささやきながら熱烈な口付けをされると宜しいでしょう、と」



この侍女性質悪ぃ。


「このラヴィリア、アルマ様の幸せの為なら手段は選びません」


このアルマ至上主義め。


「最高の褒め言葉でございます」


皮肉も通用しねぇ。


「御館様、アルマ様は生まれてからほとんどの時間をベッドの上で過ごされてきました、ゆえにアルマ様には同じお年の方に当然あるべき対人経験がまったくございません。

アルマ様の世界はご家族である陛下とフィリッカ様、御用医師であるバクスター様の他は私を含めた数人の使用人でしかなかったのです。

それゆえ言外の、言葉無き言葉の意味など理解できよう筈もなかったのです。

普通に生きてきた男女でさえ言葉が必要なのです、であればアルマ様にはハッキリと言葉で愛をお伝えせねばお館様の愛は伝わりません。

お館様、私はお館様とアルマ様の幸せを願っているのです」


ちょっとビックリした、このラヴィリアは余り喋るほうではない、少なくとも俺の前では。

そんな彼女がここまで言うのだ、俺よりもアルマの事を理解する彼女は彼女なりにアルマにとっての最善を選択したのだろう。

多少強引なのもアルマの事情を考慮したからだったのか。


「そういうわけですので早くお世継ぎをお作りください、私侍女だけでなく乳母としても全力を尽くす次第です」


アルマのためだよな?早く孫の顔が見たいとかじゃないよな?

感心したのに不安になって来た、大丈夫なんだろうなこの侍女。



ラヴィリアとの会話も途切れたので今回の事件についてのまとめを再開する、

まず戦利品であるバギャンの剣だがアレは国に報告せずに師匠に預けることにした。

というのもあの剣は只の剣ではなく機械的な機構の内蔵された複雑なシロモノだったからだ。

正直、国の技術者ではアレを解析することは不可能だと思ったのと師匠達がアレに食いついたからだ。

そういうわけであの剣は師匠達が絶賛解析中だ。


他には敵から奪ったスキルなんだがコレがまたおかしな事になっていた。


今回奪ったスキルは5つ


「測定(中級)」

相手のステータスが見れる、ランクは中級1日10回


「目印(初級)」

任意の相手にマーキングをする事で半径5キロ以内のマーキングされた者の位置を把握できる、マーキングは最大5人、1日5回、マーキングした人数が5回を超えた場合最初に登録したマーカーから消えていく。


「捜索(初級)」

視界内の範囲に有る隠されたものを見つける能力、生物、物質を問わず隠すという意図を持ったものを見つけることが出来る。

1日3回


「粉砕(初級)」

任意の物質を粉々にする、物質限定、接触している物限定、1日3回


「紅弾(中級)」

1回の発動で20発赤い光線を射出する、障壁を無効化する特殊効果を持つ、1日10回


索敵系スキルと戦闘系スキルを分けて来たらしく今回の目的が威力偵察と言うことが良くわかる。

だが問題はそこではなく知られざるスキルの特性が判明したのだ。


今回多用した生魔吸与と接収それに鑑定と測定の4つのスキルが無くなって変わりに

「強奪」「検索」の2つのスキルがステータスに登録されていた。


恐らく前回の生魔吸与と同じようにスキルが統合されたらしい。

どうやらスキルは一定回数の使用、特殊な用法、同系列のスキルの所持で能力が一括化されるらしい。

普通同系列のスキルを複数持つ人間はまずいないので判明が遅れたようだ。


ちなみに能力としては


「強奪(上級)」

相手の能力値を奪う、生命力、魔力、能力値、スキルを自分の物に出来る、吸収できる能力値の最大は10、使用制限無し


「検索(上級)」

生物のステータスを知ることが出来る。

品物の名前、用途、使用方法、製造年月、純度、状態が判る。

使用制限無し


強奪は王都の一件で奪うほうに力を使いすぎた為、与える力が失われてしまったようだ。

能力の使い方次第でまたスキルが変化するかもしれないから色々試すのも面白いだろう。

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