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人工湖完成

すみません、48話の後半文章のアップが出来ていませんでした。

土曜日13時30分以降に修正データを投稿し直しました。 


新作始めました。

魔法貴族のへっぽこ三男が酒を作って立身出世

うっかりストームドラゴンを退治した俺は即座に仕官希望者達の中から土魔法に長けた者と山岳地帯での作業経験者を集めてオーリー山にあると思われる鉱脈の調査に向かわせた。

見つけた鉱石はどんなものでも持ってくるように言ってある、あとで鑑定する為だ。


念のためゴーレムには水中の魔物釣りを続けさせる。


「水路と人口湖の進捗状況は?」


「8割ですね、大方の形はゴーレムがやってくれたんで俺達は細かい作業と仕上げをするくらいですよ」


俺の質問に作業員の一人が答えてくれる。

ふむ8割か、重機ゴーレムを使用したのは正解だったな。

もう数日といった所か、水路工事が終わったら今度は鉱山の仕事を割り振ろうかな。

ちょろまかされないように警備員も雇って、夢は広がるな。


ドラゴンの死体をゴーレムに運ばせて街に帰還する。

当然のことだが街は騒然となった、騒ぐ街の住人を尻目に解体作業に秀でたものたちにドラゴンの解体を命じる。

ドラゴンは武具としても魔法的な素材としても優秀だ、領地開発の為のよい資金になってくれるだろう。

解体した素材の一部をこちらに回すようにいっておく、私用で使う分は残しておかないとな。


「クラフタ様!ドラゴンを退治されたとお聞きしましたが本当なのですか?」


「ああ、うん」


代官の館に戻ってくるとアルマが興奮した様子で聞いてくる。


「凄いです!空を飛ぶドラゴンを退治するなんてどうやったのですか?」


「うーん、巨大魚の魔物に痺れ薬を食わせてそれをドラゴンに食べさせた?」


嘘ではない、結果的にそうなっただけだ。


「凄いですクラフタ様!、そんな方法でストームドラゴンを退治するなんて」


喜ばせといて御免、アレは本当に偶然なんだ。

だがアルマは俺が謙遜をしていると思って真面目に受け取ってくれない、嫁から全面的に信頼されすぎるのも考え物だ。


『我の人生でもアレほどの漁夫の利の応酬は初めてみたぞ』


アルテア様の呆れた声が聞こえてきた。



その後は特に目立ったトラブルも無く数日が過ぎ、ついに水路と人工湖が完成した。

湖のほとりに数十人の人が並んでいる。

今から水路に水を流すのだ、全員が俺の声を待っている。


「皆今日まで良く頑張ってくれた、途中予想外のトラブルもあったが無事水路と人工湖が完成した。

水路の開通を持って工事の完了を宣言する。」


俺は水路の横にスタンバっているグアツに指示を出す。


「グアツ!水門を開け!!」


「あいよ!」


水路には3箇所の水門が設置されている、一つは湖から水路に水の流れる入り口、二つ目が人口湖から街へ流れる水路と人工湖から河に流れる水門だ。

大雨などで二つ目の街へ向かう水路を閉じた場合隣接して作られたもう一つの水路を伝って人工湖の水は湖から流れる川に合流するようになっている。

グアツはそのうちの湖の入り口の水門を開いたのだ。


大量の水が水路に流れ込む、水を追って馬で追跡する観測員達。


「では俺達も人工湖に行くぞ!」


「「「「応!!」」」」


観測員に遅れることしばし人工湖に到着する、人工湖はだいぶ水位が上がっていた。


「破損は無いか?」


「はっ、現状人工湖に異常は見られません」


「引き続き人工湖の監視を頼む」


「なぁ、作りながら思ってたんだがなんでこの人工湖には段差があるんだ?」


「さぁ?」


作業員の一人が仲間と人工湖の構造について話し合っているようだ。


「それにわざわざ柵みたいなものもあるし」


「偉い人達の考えなんだろ」


「この湖の段差は用途を分ける為さ」


「よ、用途ですか?」


俺が応えてくれるとは思ってもいなかったんだろう、驚いて挙動不審になっている。


「一番上の段差は湖から流れてきた魚を確保する生簀だ、魚が湖に戻れないように湖からの水路は一端途切れ水は下の生簀に落ちるようになっている、

生簀は水路を作らず人工湖側の壁にスリットを作って稚魚以外の魚を極力逃さないようにしてある。

そして人工湖は水をためる水深の深い貯水部と人が遊べる水深の浅い遊水地に分けてある、柵は安全上のものだ」


「ゆ、遊水地?」


「水浴びをする為の場所だ」


「子供が遊ぶ為ですか?」


「子供以外に大人も遊べる様にだ」


「大人が水遊びですか?」


皆不思議そうに俺を見ている、ああ、こっちには海水浴とかの概念が無いのかな?


「諸君等は知らないだろうが暑い土地では夏になると湖や河で遊んで涼を楽しむ風習があるんだ、だからうちの領地でもそうやって皆が安全に息抜き出来るような場所を作りたかったんだ」


「俺達の息抜きのためですか?」


「そうだ、がむしゃらに働くだけでなく家族や友人と楽しむのも人生の彩りだろう?」


「面白いこと考える領主様だな」


「確かに湖は魔物がいて危ないけどここなら警備兵もいるし安心して遊ばせられるな」


「今度彼女と遊びに来るのもいいな」


「地獄に落ちろ」


「自分だけ女作ってんじゃねぇよ」


なんか一部嫉妬と欲望が渦巻いているがスルーだ。


「よし、街に戻って水路に異常が無かったら打ち上げの宴会だ!!街では女達が宴会の用意をして待ってるぞ!!」


「「「「おおー!!」」」」


作業員を連れて街に戻った俺達は水路を確認するとそのまま宴会に突入した。


街の通りには簡易テーブルに盛り付けられた料理が大量に並び更には屋台や出店まで並んでいる。


食事は俺のポケットマネーから出してある、万能薬やドラゴンの素材の売り上げで予算は十分にある。

今日は一日街中が無礼講だ、たっぷり騒いで今日までの疲れや不満を洗い流してもらおう。


水路が完成したことで街の衛生環境も大幅に改善できる、洗濯等も楽になる。

何よりこの水路は俺の構想にある新しい街のテストケースなのだ、水路のデータを取りつつ不満点を改善していかねば。




夜の宴会でアルテア様が混じっていたが俺は見なかったことにしてアルマと騒がしい夜を楽しんだ。

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