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師匠との再会、ただしそれ以外とも

就寝前に師匠からの呼び出しを受けた俺は夜空を飛んでいた。

最近出番の無かった飛翔機である。

そろそろコイツもVerUPしてやらないとな。


ついさっきクアドリカ師匠からこっちに引っ越してきたから遊びに来たまえと連絡があった、最近色々やってたのはこの事だった様だ。

詰まる所来いという事らしい。

師匠の指示に従って北西の方角に向かって飛ぶ、コレを北東に舵を切るとオーリー山に行けるが山頂に巣くうストームドラゴンが怖いのでそんなことはしない。

細かい場所は来れば解るとの事だが・・・・・・あれか。

小さな山の麓にビーコンのような赤い光が点滅している、俺は光に向けて飛翔機の舵を切る。


山に近づくに連れて目的地の全容が見えてくる、それは山と一体化した人口建築物だった。

ぱっと見はわからないように偽装されているが近くに来れば人工的な形状が見えてくる。

おそらく山の一部をくり貫いてその中に施設を埋めたのだろう、そして出入りに必要ない壁の部分を埋めてカモフラージュしたようだ。

昔のロボットアニメの秘密基地みたいな感じがしてワクワクするな。


ガイドビーコンにしたがって格納庫に着陸する。

着陸が完了するとガコンという音がして格納庫の入り口が閉まっていく、完全に閉まるとあたりは真っ暗になってしまう。


「すいませーん、真っ暗なんですけど」


・・・・・・返事が無い、この状態で進めと?

そう思った瞬間部屋が光に包まれる、まぶしさの余り目を閉じてしまう。


「我等の新しい研究所へようこそ可愛い弟子よ」


「クアドリカ師匠・・・・・・」


「へーーい!俺ちゃんも居るぜぇ!」


「居たんですかパルディノ師匠」


「うっわ!この弟子、かっわいくねぇ!!」


「やぁ、久しぶりクラフタ君」


「ご無沙汰してますコル師匠」


「それでは我等の新しい研究所をご案内いたしましょう」


『うむ、是非もてなして貰おうか!』


「「「「え?」」」」


その瞬間、俺の胸元の精霊石が激しく発光を始めた!


『っふははははははははっ!!!! 我! 降臨っ!!!!!!』


「なっ、君は!」


「げぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


「うわぁ」


「アルテア様!?え?なんで?」


『ふむ、久しいなクラフタ。1月振り位か?』


それ、久しぶりっていいますかね?


「なんでアルテア様がここに?」


『くふふふふふ、クラフタよ。おぬしに精霊石のネックレスを授けたじゃろ』


「はい」


常に身に着けているようにいわれたので今もつけている。


『ちゃんと肌身離さず持っていたようで感心感心、男の子は素直が一番可愛いのじゃ。お主もそう思うであろパルよ』


「けーっババァが何言ってやが・・・」


瞬間、何かがパルディノ師匠の鼻先を掠める様に高速で通り過ぎる。


「・・・・・・」


それはアルテア様の愛槍、狂槍フォルリィアだった。

正直ろくな思い出が無いのでしまってください。


『何か言ったかパルよ?』


「今日も御美しいっスね」


『うむ』


「あのー・・・説明・・・」


『おお、そうであったな。おぬしに授けた精霊石には精霊の変わりに我の魂の欠片が仕込んである、ゆえにおぬしの見た光景は我にも見えているわけなのだ』


監視カメラかよ!


「何でまたそんなことを?」


『うむ、お主を見張っておけばクアドリカ達も尻尾を出すと思ってな』


「「「・・・・・・」」」


師匠達が無言でこっちを見る、知らんがな。

何か凄い気まずい雰囲気になってしまった、誰か助けてー。


「クーくーん!」


なにやら懐かしい声が。


「お帰りー!ううん、いらっしゃい?兎に角久しぶりクーくーん」


「た、ただいま姉さん、とりあえず落ち着いて、血!血噴出してる!!」


ヴィクトリカ姉さんが興奮の余り首の切断面から大量の血を噴出す、当然俺は血まみれになる。


「あっ、ゴメンね、お姉ちゃん嬉しくてつい」


『ヴィクトリカは相変わらずじゃのう』


「はぇ?、アルテア様!お久しぶりです!」


『うむ、ヴィクトリカは素直な良い子じゃのう』


「えへへ」


「姉さんともお知り合いだったのですね」


『そうじゃぞ、ヴィクトリカの小さい頃は我が遊んでやったのじゃぞ』


「はい、たくさん可愛がって頂ました」


「そのたびに城が壊れて・・・」


「正直あの城があんなにボロボロに成った原因ってさ・・・」


今明かされる城崩壊の秘密。


「アルテア様!新しいお屋敷をご案内いたしますね」


『うむ!』


「ああ、せっかく新築したのに」


「さようなら新居」


「荷物を纏めておこう」


逃亡モードですね。


「今日はお客様がいっぱいでとっても楽しいです」


二人ですけどね。


「クーくん、そっちの女の子はクーくんのお友達?」


「へ?」


そっちの女の子?

俺が後ろを振り向くとそこには見慣れた女の子が居た。


「アルマ!?」


そう、そこには俺の妻であるアルマが居た。


「えへへ、付いてきちゃいました」


「な!何ぃぃぃ!!」


なんでアルマが?どうやって?


「前の時といいどうやって付いてきたんだ?」


幾らなんでも2度も気づかないとは思えない。


『ふぅむ、娘、お主穏行のスキルを持っておるな』


「は、はい」


穏行?そういうスキルがあるのか、名前から言って隠密行動様のスキルかな。

つーか判るのか?


『穏行のスキルは周囲と一体化しあらゆる目から逃れる力、そこに居ても認識できない隠密スキルの最高峰よ』


なんちゅーレアスキル、だがこれで浮島の時と今回の件の謎が解けた。


「そんなスキルを持っていたのか」


「ご、ごめんなさい。騙すつもりは無かったんです、

ただ・・・こんな夜更けにお出かけになるのが気になってつい…」


「アルマ」


「っ!」


身をすくませるアルマ、怒られると思っているんだろう。

俺はアルマの頭を撫でる。


「これからは付いてきたい時は素直に言うように」


「あ・・・ハイ!!」


元気になってからホントアグレッシブになったよなぁ。

今まで動けなかったのを取り戻すかのように動き回るようになったのかもしれない。

これはGPSみたいな物を用意して場所を把握できるようにしたほうが良いなぁ。


「皆さん、この子が俺の妻です」


「は、初めまして、アルマ=ハツカ=マエスタです。」


『うむ、アルテア=パミント=ルジオスじゃ』


「クアドリカ=ベルフェリオ=ロンブルです、よろしくお嬢さん」


「コル=フィノです、よろしくね」


「パルディノ=メッカーノだ、よろしくぅ!」


「初めましてヴィクトリカです、」


顔合わせも済んだので場所を移しささやかな酒宴を行う。

俺はアルマに皆を紹介していき俺達の関係をざっくりと説明した。

ここまで来たらもう説明して理解してもらった方が早い。


「そうだったのですか」


「この事はみんなには内緒ね」


「はい!」


しかしこの子動じないね、首無ししたいとかミイラ男とかいるのに。


「だってクラフタ様のお知り合いですし、お城には亀さんもいますから」


オレが原因でした。

オレが苦笑するのをみてアルマがクスクスと笑う。


「何か嬉しそうだね」

「だって夫婦で二人だけの秘密なんです!」


アルマはこういう二人だけのってトコがツボの様だ。


『仲良きことは良き事かな。さて、めでたいので宴じゃ!』


「はーい!」


「「「はーい・・・」」」


その後無し崩しに宴会が始まり、酔ったアルテア様により壁が破壊される事になったのである。

師匠達が姿を隠した本当の理由ってこの人が原因なんじゃないだろうか。

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