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経緯

悪の前日譚ダイジェスト


レノンの経緯について文章追加しました。

古いお話もチョコチョコ加筆修正する時がありますので気が向いたら覗いてみてください。。

超ミスった、マージャン的に言うなら大チョンボだ。

おっちゃんをおっちゃんと言ってしまった、非常に不味い。

このままでは正体がバレる危険が


「はっはっはっ俺はマックスってんだ!よろしくな坊主!!」


バレませんでした、良かったちょっと口の悪い子供くらいに思われたようだ。

しかしなぜおっちゃんがここに?


「クラ…マエスタ男爵、申し訳ないがその男をこちらに引き渡してもらえないか?」

「なぜですか?この男は僕を殺そうとしたんですよ」



話が長引きそうなのでゴーレムをカインに巻きつかせて簀巻きゴーレムにする。

ついでに口を塞いで魔法も封じる。


「悪いな坊主、そいつには連続殺人の容疑があるんだ」

「そのために取調べを行う必要があるのです」


「本当の事を言うとは思えませんよ?」


「心配は要りません、尋問用の魔法も存在しますので虚偽は不可能です」

「俺達はコイツを、冒険者連続殺人犯をずっと追っていたのさ」


「冒険者連続殺人犯?」


スキルを奪われた人たちのことか。


「そうです、数年前から冒険者が不審な死を遂げる事件が起きるようになりました。

最初は冒険者と言う仕事柄、不慮の事故と思われていました」


「だが違ったんだな、その事故には規則性があった、何しろ死んだ冒険者の7割がスキル持ちだったんだ」


「調査の結果おそらく全員がスキル持ちと判断されました。最初の7割は登録された冒険者協会の資料からそして残り三割はパーティーを組んだ人物達の証言でスキル持ちと判明しました。」


「死体の発見された場所は一般人が足を踏み入れない場所で魔法による攻撃での死が8割、これはもう人災です」


「だから俺達は独自に調査を行い犯人の絞込みを行ったんだ」


「あのいいですか?」


ちょっと気になることがある。


「なんだ坊主?」


「貴方は一体何者なんですか?」


おっちゃんは只の冒険者じゃなかったのか?

そんな俺の疑問におっちゃんはあっさりと答えてくれた。


「俺はこのルジオス王国に雇われている国営冒険者さ」


「国営冒険者?」


「そうだ、王国に直接雇われている冒険者でな、有事の際には

裏で色々と絡み合っている事件を解決するのが仕事なのさ」


日本から来た冒険者が悪さした時に対処する部隊か。

きっとおっちゃんは裏で活躍する忍者的な役割なんだな。


「調査を続け犯人が数人まで絞り込まれたことで俺達は直接監視をすることにした。

つまりパーティを組んだわけだ」


「尻尾は掴めたんですか?」


「それが用心深くてなスキル持ちがいなけりゃ事件は起きねえんだ」


「スキル持ちというのは早々居るものではない」


「けど状況が変わる事態が起きたんだ」


俺か。


「ある新人冒険者がスキルを持っていたんだ、俺達は早速そいつと交渉し仲間になってもらった。だが……」


「その人に事情を話したんですか?そんな危険な話を?」


「いや、国の依頼で他言無用だったんで詳細は伏せて冒険に誘った」


ブラック企業乙、てか詐欺じゃねぇか


「丁度都合よく見つけたランドドラゴンをけしかけて正体を探ろうとしたんだがまさかドラゴンがブレスを吐くとは」


「当たり前じゃないですかドラゴンがブレスを吐かないで何を吐けと。」


「胃液とか?」


はっはっはっコヤツめ


「でどうなったんですか?」


「結局実力を隠したままでうやむやになって新しい犠牲者が出ちまった」


「更にその失敗からわずか2ヶ月にも満たない間に最後の被害者と同じ名前の少年が王都でアルマ様を救い貴族となったと言う噂が入ってきた。

その噂に引き寄せられるようにカインは失踪、次にカインの現れる場所は貴方の元と判断し、我等も急ぎ王都に向かったのです。」 


「だが今度こそ証拠を掴もうとここにたどり着いた時には」


「僕がもう倒した後だったと」


「ええ、そこでマエスタ男爵、その男を国に引き渡して欲しいのです」


「ですがこの男は」


「判っています、この男にはその罪にふさわしい裁きが下されます」


「……」


こちらの意見を尊重するようにみせて実質これは国の命令だな。

一応爵位を持っている手前、断るのは良くないか。

まぁスキルはオマケ付きで取り戻したし接収のスキルを失ったこいつにこれ以上悪さすることは出来ないだろう。

あとは国に任せて残りの人生生地獄を味わってもらうか。


「判りました」


「感謝します」

「悪いな坊主」


「お仕事なのでしょう?」


俺はカインを引き渡して外に出る、これ以上は時間の無駄だ。


「なぁ坊主、お前の」


「あの人にはもう会えませんよ」


あの姿には戻れない、だからウソではない。


「そうか」


そういってカインを連れて去っていく姿は少しだけ寂しそうだった。


こうしてカインにまつわる事件は終わった。

犠牲になった人たちは戻ってこないが多少は供養になっただろう。


後日、国の使いの者達が来て俺は事件の詳細を事細かに何度も聞かれた。

その後カインについての調査結果がレノンからもたらされた。


結局のところカインの動機は良くある才能をもったエリートへの嫉妬であった。


必死で頑張る自分をたいした努力も無しで追い抜いていくエリートに黒い感情を募らせてしまったようだ。

それだけならよかったのだが、この世界に連れてこられたことで得た略奪系のスキル、

世の中に不満たらたらの厨二ボーイには格好の玩具だったことだろう。


初めは仕事の失敗で死にそうになっている冒険者を介錯する時についでに奪った事、それで味をしめてしまったようだ。 

後は雪だるま式にスキルを奪って言ったようだ。



「聞いてしまえば詰まらん話です。

奴は魔法を封じられ逃亡防止の魔道具の首輪を付けられ死ぬまで魔物の出る鉱山で働き続ける事になりました、故郷には死亡届けを出す予定だそうです」


「ともあれコレで報告は終りました、お疲れ様です」



「お疲れ様です・・・ところで質問なんですが何でレノンさんがおっ、マックスさんと一緒に表われたんですか?

たしか前にあったときはフィリッカを探していたはずですが」


「お察しの通り、もともと私の任務は犯人…カインの証拠を握ることと捕獲でした、

ですがフィリッカ様の家出騒動があった為に捜索任務を追加で頂戴することとなったのです」


なんという人騒がせなお姫様よ。





さーて終わった終わった!!

これで心置きなくクラフタ=クレイ=マエスタとしてこの世界で生きていくことができると言うものだ。


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