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黄昏を駆ける狂詩曲  作者: 渡瀬 由
プロローグ
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プロローグ

はじめまして。渡瀬 由と申します。

コメディー要素は少な目、シリアス強めのどっしりと重い感じのファンタジーを目指してこの連載は書いていきます。


 色々と至らぬ点もあるとは思いますが、しばしの間、お付き合いくださいませ。


※作品には流血などを含む残酷描写が含まれております。苦手な方はご注意ください。

※この作品はそれぞれ章ごとに主人公が違う、オムニバス形式となっています。

 今、大陸を震撼させた『魔王』は勇者によって打ち倒されようとしている。


「……見事だ。人間よ」


「魔王。貴様は何のために生きたのだ?」


 すでに、魔王の目には光が宿っていない。その類まれなる強大な魔力によって身体をかろうじて支えているだけだった。


「私は……求めていたのだ。ただ、それが叶わなかっただけの事よ」


「そうか」


 勇者は静かに言うと、構えていた剣を降ろした。


「それなら、俺はこれから何を求める? どうすればいい?」


 その言葉は見えない空の彼方へと消えていった。





 魔王戦争――。

 そう呼ばれた戦いがあった。


 魔王は勇者に倒され、大陸には平和が訪れようとしている。だが―。


 戦争に乗じて国家間で行われた侵略戦争は大きな傷跡を残した。大小さまざまな国が亡び、その統制が取れなくなっていたのである。しかし、それは大陸統一国家の樹立という奇跡じみたものによって解決される。その原動力となったのが―。




『冒険者ギルド』




 彼らは魔王戦争において、国家間の垣根を越えて協力し魔王軍に対抗した。冒険者は優れた傭兵であり、魔法・技術開発のエキスパートであり、また探究心に富んだ学者だった。

 戦後、統一国家の樹立に尽力した者たちの多くが冒険者ギルド出身者だった。しかし、ギルドの栄光も長くは続かない。



 歴戦の勇士のほとんどは戦争で命を落とすか、統一国家連合の戦力として赴き、魔術師や技術者は高給で国のお抱えかスポンサーを求めて都市部へ移り住み、残った冒険者も戦争から目を背けるように故郷に帰るか堅実な仕事へと転職していった。

 優秀な人材を失ったギルドに追い打ちをかけたのが、統一国家による「大陸中の遺跡への自由な立ち入りを禁止する」という命令だった。もはやギルドには反論できるほどの力は残されていなかった。


 「冒険」と名のつく活動は大きく制限されたのである。一方で傭兵上がりや滅んだ国の兵士、民による強盗や虐殺などが後を絶たず「平和」という言葉が霞みつつある。



 これは冒険者ギルドを通じて未だ混沌としている大地を駆け抜けていった者たちの物語。


 いかがでしたでしょうか。少しポイントを追加したのがプロローグになります。

 この世界観でそれぞれの主人公たちが『冒険者ギルド』を軸に、正確には冒険者や元冒険者たちが目の前の問題や事件の解決に奔走していきます。ほのぼのな掛け合いも予定しています。


 固い文章体かもしれませんし、相当、長く連載することを覚悟しています。流行りと逆行するようなコンセプトですが、最後までお付き合い頂ければと思います。


 それでは、第一章『剣の墓標』でお会いしましょう。

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