【エッセイ短編】「若いんだから頑張って!!」の件について
若くても、頑張れないんです。
なんなら、私よりもそろそろ70近い叔母の方が毎日働いていて、思いつきで海外旅行行けるくらいとっても元気なんです。
「若いんだから」はなんの原動力にもなりません。
ただ、奮い立たせてくれるための言葉なら大変ありがたいです。例えば『大丈夫よ!まだ若いんだから新しいこと始められるわ!諦めないで!』などです。
しかし、仕事の出来を求めて使うのはお勧めできません。例えば『若いんだからできるでしょ?!もう私たちは大変なんだから、あなたたちに頑張ってもらわないと困るのよ!!』です。冗談で言ったかもしれないその言葉がとてもプレッシャーに感じて辞めていく人が本当にいます。
そもそも、人には何事にも向き不向きがあります。
不向きな仕事と分かっていて自分で挑戦して、でもやっぱりダメで。それで周りが何とか励まそうとして『若いんだから!きっと続けていけばできるわよ!』はむしろ微笑ましく思います。
ただ、単純に元気な年配の方が、『自分だってそれなりに頑張ってやってきた』と思ったら『若い人にがんばってもらおう!』って思う気持ちもわかりますよね。
ですが、人の体はそれぞれ。つまり、そのくたくたなご年配より、若くても馬力がない若い方って思っているより多くいるんです。まぁその代表みたいなのが私なのですが。
時に、太っていると元気って見られがちですよね。しかし、太っていて『動けない』とか『ちょっと体調が』と深刻すると『太ってるのにね』『痩せれば良いんじゃない?』と言う話になるわけですよ。いやいや、お言葉ですが、そう言う人って痩せても変わらないんです。体のバランスがそうなってしまっている以上、体重の増減で変わることは限られているんです。
早くも結論ですが、『若い』と言う言葉を有効に使うのなら、人を励ますように使ってください。
決して、自分達はもう頑張ってきたからあとはよろしくなんて事に『若い』と言う言葉を使わないでください。思っていても良いですが、口に出さないで下さい。辛いんですよ。
新しく始めた仕事が、社会復帰の最初の一歩で、慣れるまで大変で、結局は慣れるんだろうけど、最初は『本当に困難い大変な仕事慣れる時が来るのかよ〜!!?』と思いながら働いている時に『若いんだから!』は潰す行為なんです。励ましでもなんでもありません。
じゃあ、どんな言葉をかけりゃいんだよ!声もかけられないじゃねぇか!!
と思いますよね。『若いんだから頑張って』の言葉の裏に、『そうすれば私たちが楽できるから』と言うのが見えるんですよ。隠れもせずに全面に出ちゃってるんですよ。
それが、何十年もその仕事をしている人たちから言われても、全然説得力ないんですよ。
少し前から始めました〜!と言う年上の方がいるとすれば確かに心強いです。しかしですね、その人が他から悪く言われているのを聞くと、『出来ないと自分もそう言われるのか』ともう、出来なかった時の未来が目の前で繰り広げられてるんです。
プレッシャーです。
それに加えて『若いんだから』がつくと、もっと早く、もっと早く多く確実に仕事ができるようにならないといけないと必要以上のプレッシャーになるんです。
最初にも書きましたが大事なことなのでもう一回。
確かに、肌や筋肉の状態はどうしたって若い人の方が健康的です。ですが、それと体力、馬力があるかどうかと言うのは別物です。同じ80歳でも杖を使って歩かれているご年配の方もいれば、杖を使わないどころか走れる方もいます。そうです、体の状態は人それぞれです。体の状態が違えば心の状態もそれぞれ。なので、『若いんだから』は相手の受け取り方でかなり変わる言葉です。
もう、なんなら使わないほうがいいかもしれませんね。




