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【エッセイ短編集】あるあるなイライラ話や疑問を自分の為に都合良く解釈する所  作者: 杉崎朱


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16/30

学校では休み時間に勝手に食べ物を食べてはいけない件について

 新年!!明けまして!!おめでとうございます!!!!!

 今年も何卒よろしくお願い申し上げます!!・:*+.\(( °ω° ))/.:+


 エッセイと言うより、そう言えばと思った事を可能な限り小説風に書こうと思います。

 さて、高校生くらいになると学校にお菓子や色んな食べ物を買って持っていくでしょう。それこそ運動部の人はお腹が減るとイライラするし、集中できませんからよく持ってましたよ菓子パンとか。学校によっては昼休み以外に少し長めな休み時間を途中で設けて、学食で軽食を売っている学校もあります。私の高校はそうでした。


 中学校では地域や学校によるのでしょうか。


 さてさて、小学校はどうでしょうか?私の小学校は給食で、食べ物は学校に持って行ってはいけませんの時代でした。飲み物も持って行ってる子はほとんどいませんでしたね。






・・・ーーー


 小学3年生の男の子のケントは朝寝坊をした。弟が熱を出し、母は朝から弟につきっきりだった。父は会議の資料が出来ていないと朝6時に家を出た。いつもは6時過ぎに起きるケントはこの日に限って目覚まし時計をかけ忘れ、母は朝、弟の様子がおかしいことに気付き、それからつきっきりだった。

 そして、家を出る時間になってケントが起きていない事に母は気づいた。



「これ!!中休みの時間に隠れてどこかで食べなさい!!」

 ケントが着替えている間に母が急いでおにぎりを握ってくれた。ケントはそれを受け取り学校へ走った。いつもはお腹いっぱいに朝ごはんを食べてから学校の門を通っている時間だ。急いでいる、焦っているからお腹の空き具合を感じられないが、朝ごはんを食べなかった事がないケントには初めての感覚だ。

(・・・中休みは10時15分。それまでお腹もつかなぁ・・・)

 しかし、今はとにかく遅刻をしないで学校に行くことが一番の優先順位となっていた。



 ——キーンコーンカーンコーン・・・———



 2時間目の途中からものすごくお腹が空いてグーグーと鳴っていた。幸い、静かな授業ではなかったため、クラスメイトにお腹の音を聞かれることはなかった。さて、今のチャイムは2時間目が終了したチャイムだ。これから20分の中休みが始まる。

 ケントはランドセルの中のおにぎりを見た。教科書の間に入っていたおにぎりは少し潰れてしまった。教科書や筆箱を取り出して道具箱に入れた今、ランドセルの中は少し潰れたおにぎりだけが入っていた。

 それを手に取り、隠すようにして服の袖に入れた。


(これで空腹からおさらばだ!!母ちゃん本当にありがとう!!)


 今まで経験した事のない、空きっ腹の気持ち悪さを感じて、おにぎりを渡してくれた母に心の底から感謝した。

 言われた通り、誰もいないところでおにぎりを食べようとした。

 しかし、誰もいないところとはどこだろう?ケントは考えた。トイレでは流石に食べたくないと一番に候補から外した。図書室は児童がウロウロと本を探すから見つかる可能性がある。空き教室は全て鍵がしまっている。校庭はどこからも見えてしまう。


(校舎裏なら人がいないかもしれない!)


 そう思い、廊下を経て下駄箱まできた。




【学校にお菓子や食べ物を持ってきてはいけません】


 そう教わった。特に、ケントの学校は給食が出る。お弁当ではない。だからこそ、ケントはおにぎりを持ってきている自分がい(・)け(・)な(・)い(・)こ(・)と(・)を(・)し(・)て(・)い(・)る(・)と思っている。実際、決まりを破っているのは確かだ。なので、隠れるように、今日は友達に中休みにドッジボールに誘われないようにすぐに姿をくらました。



 思った通り、校舎裏は児童が一人もいなかった。そこでおにぎりを食べ始めた。お米と海苔の味がした。塩が効いてて美味しい。二口目には具が出てきた。ミートボールだ。肉に絡んだ甘塩っぱいタレが美味しい。あぁ、お腹が空きすぎてキリキリしていた胃に食べ物が入るその感覚に、窮地から救われたような感覚がした。とても安心出来た。幸せだった。いけないことをしているのはわかっている。だけど、ご飯を食べないで空腹のまま残りの3時間目と4時間を過ごすことは多分無理だと感じた。そもそも朝ごはんを毎日たくさん食べていても、4時間目の途中からお腹が空くのだ。今この3時間目も始まっていない中休みの時点で凄い空腹で頭がおかしくなりそうだったのだ。ケントの中で、助かった、嬉しい、良かったと言う思いと、いけないことをしてしまったと罪悪感が渦巻いている。しかし、もしおにぎりを持たせてもらえなかったらと考えるとゾッとする。そんな時だった。



「ああーーー!!!ケントおにぎり食ってるーー!!先生に言ってやろーーー!!!」

 あまり仲が良いと言えないクラスメイトがケントを見つけて大声を出した。そう、彼はケントが中休みが始まって早々に一人で教室を行くのに興味を持ち追いかけてきたのだ。

 

(あ、終わった・・・)


 それから、一応完食はしたが、ケントはおにぎりの味がわからなくなった。


 給食後の昼休みにケントは職員室に呼ばれて、どうしておにぎりを持ってきたのか?給食まで我慢出来ないのか?など聞かれた。自身が寝坊をしてしまった事、それによりいつも食べている朝ごはんが食べれずに母がおにぎりを持たせてくれたことを正直に告げた。


 今後はそのようなことがないようにと注意をされて、特に家に連絡をされる様子もなくこの日はこれだけで終わった。しかし、教室に戻るとクラスメイトに噂をされていた。



『あいつ、おにぎり持ってきて食ってたんだぜ。ずるいよな』




・・・ーーー

 


 さてさて、【学校にお菓子や食べ物を持ってきてはいけません】と言う決まりがあり、その決まりを破ってしまったのはケントとケントの家族です。しかし、人間としては、ケントの母がした事は”生きるために必要”だったことと思います。


 いやいや、たかが空腹如きで・・・と思うかもしれませんが、空腹を侮ってはいけません。エネルギーが足りないと、活動に支障をきたします。冬場でなくてもお腹が空きすぎると体寒くなる時がありますからね、私ですけど。

 しかも、これは太っている、痩せている関係なしに空腹で体調不良を起こす人がいます。私ですけど。


 確かに学校側からしたら、ちゃんと決まりを守る事を学ばせるのは大事ですし、食べ物を持ってきたら、変な時間に食べて給食食べれないなんて事が頻発してもいけませんからね。

 それに、こういった小さい決まりを守る事を続けて、社会に馴染めるのです。会社や社会は人のためとはいえやっちゃダメなことが多いですからね。確かに法律でも条例でもなんでもないですが、多くの人が心地よく一緒に社会生活を送れるために。の練習ですから。


 しかし、上記にも書きましたが、ケントの母がした事は生きるために必要な事です。

 時には決まりを破ることも必要です。その勇気を持つことも大事です。自分を助ける選択を、ケントは自分でしたのです。母はその手助けだけです。

 もしケントが【学校にお菓子や食べ物を持ってきてはいけません】を忠実に守ったとしましょう。

 そもそも、おにぎりを受け取らなかったかもしません。受け取ったおにぎりを食べない選択だって出来ました。でも、彼は空腹が気持ち悪く、自分で食(・)べ(・)る(・)と(・)言(・)う(・)選(・)択(・)を(・)し(・)た(・)のです。


 自(・)分(・)を(・)守(・)る(・)選(・)択(・)を(・)し(・)た(・)のです。


 もしこれで母がおにぎりを持たせてくれず、給食の時間までにケントが空腹に耐えられなかったらどうでしょう。たかが空腹ですが、されど空腹です。何かあってからじゃ遅いのです。


 しかし、一度許すとこれが蔓延しては困るので学校側は良しとはしませんよね。ちゃんと家で食べてから学校に来てくださいと注意はします。でも、注意しかできないですよね。

 

 ただの小学校だって、ちゃんと《所属》している以上は所属場所、学校の決まりを守らなくてはいけないです。それは悪い方に、秩序が守れなくなる可能性があるからであり、本当にお腹が減って体調が悪くなりそうな子供をそのままにしておきたいわけではないのです。


 つまるところ、”生きる”事に対して、自分を守る選択をとれたケントに私はグッジョブと言いたい。さらに、おにぎりを持たせた母に拍手を送りたい。


 だって、法律を破っている訳ではないのです。条例違反でもないのです。

 一所属組織の規約だけです。

 生きることに比べたらそんなの、破ったって大したことないでしょう。


 本当にピンチの時、自分を助けると言う選(・)択(・)を(・)す(・)る(・)こ(・)と(・)が(・)で(・)き(・)る(・)の(・)は(・)、自分だけです。

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