【エッセイ短編】"些細な事だけど『今』助けて欲しい"件について
私の話をすると結局介護に偏ってしまうのですが、そうでなくても人には『今』助けてほしいっていう瞬間があるんです。明日でもない、『今』なんです。
そう言う時に限って、大したことではないのですが、『たったのこれ』ぽっちが出来ない、どうしても嫌だ、心の拠り所が欲しいと思う時があるのです。
最近ではそう言う状況はありません、しかし、過去に一度だけありました。
私は父の介護をしております。母は、当時は祖母の面倒見に隣の県まで週に一回、1日〜3日で泊まりで行っていた時期がありました。その時、私の体調が運悪く最悪なコンディションとなり、夕飯を作れたは良いが食べれない、片付けも、翌日のご飯の仕込みもできないんじゃないかと言うことがありました。
しかもその時は夏場なのに自宅のエアコンが壊れ、40年前の超旧型の一台を強の状態にしなければならない。しかし、それをずっと続けるにはエアコンにも負担がかかるし、外の気温や部屋の湿度によっては効きすぎてしまうことも。そうすると、私が動けなくなったら父はエアコンのある二階までいけないものですから(元々階段はまだ危ないと判断され、なお手すりをつける工事は翌月予定)もうアウトなのですよ。
私は一人いる兄弟に連絡しました。仕事中は連絡取れないし、メッセージを送りました。
結果を先に言いますと、結局なんとかなったから良いものの、返信がきたのは翌日でした。しかも電話ではありません。メッセージです。
母が祖母の看病に行き来している事自体は知っている。
その間、私と父が二人で家にいることも考えればわかる。
その間に、兄弟をよく思っていない私が恥を偲んで悔しくて悔しくて仕方ないのに『限界です、助けてください』と送った連絡を、寝てたにしても朝起きて電話の一本くらいできるだろう。
無視したのですよ。
確かに大掛かりな事をしてもらうわけでもないから、もし兄弟が来たとしても『これのために呼んだの?』と逆に腹を立てたかもしれません。しかし、万が一私に何か起こったら家の構造上とんでもない温度になってしまう我が家です。
そう言うのってタイミングだから仕方ないよね。と思う方もいると思います。経験のない方は特にそう思うでしょう。それを責めるわけではないのです。ただ私が言いたいのは、
人は、大したことでなくても”やってもらえる”、”来てもらえる”だけでも心底助かる事があると言うことです。
こう言っちゃ失礼ですけどきっと少数は同じ人がいると思い正直に書きます。親の面倒を見るために、私の方が収入が高いのに辞めたんですよ。確かに体調がすこぶる悪いのもありました。しかし、自分一人ならなんとかやっていけたかもしれない。しかし、親の面倒をもう一人、母以外の誰かがいないと無理だと言われて私が辞めたんです。
それなのに、兄弟はろくに手伝わない。仕事が忙しいのは誰でもですのでわかります。しかし、もし私が逆の立場なら少しは顔を家に出したり何か手伝えることをします。
呼んだ時しか来ません。呼んで来てもらえるんだから良いでしょと母は言います。母はそうでしょうが私は違います。面白くないです。腹が立つんです。しかし、おそらく私と同じ立場の人の大体は優しい人が多いと思うんです。なので
『そんなこと思ったって、相手だって生活があるから仕方ない』
とか
『伝わらないよね、やったことない人にはわからないから。でも大変だってわかってるから”やって”なんて言えない』
とか、なんか無意味に人に優しくて自分に厳しいんです。
多分、私の兄弟は気が気が利かないし、肝が小さいので出来ません。ちょっとしたことでも怖いと感じる性格なんでしょう。知りませんが。
いや、こちとらそれ以上に医者に診断書もらってるくらいの危ない状態だったんだってば。
と、開き直りもありますが、正直に腹が立つことは腹が立つと思って良いんです。ただし、その感情を長引かせることだけはお勧めしません。どこかで目一杯自分を優先して満足させてください。
それほどまでに、『今』助けて欲しいって事が人にはあるんです。
確かに大した事じゃないかもしれないです。でも、【それをわざわざ頼むほどなのか?】と考えてくれる人と、【それくらい他の事しなくて良いから自分でやっってくれよ】と思う人がいます。
後回しでもなんでもないんです。状況やメンタルの関係、タイミングで『今』なんです。
日常で、仕事でよくあるトラブルや危機的状況だとしても、何度味わってても、その人にとっては『今』なんです。
仕事で、ある日突然出勤しなくなる人がいませんか?もちろん、ちょっと仕事し始めて『やーめた、無理無理』と思う人もいます。しかし、『え?!あの人がバックレ?!』という事ありませんか?
その人のプライベートも含めるとなると会社だけの責任ではありません。それはある程度自己責任です。しかし、会社にも何か助けを求めていたのではないでしょうか。
「ごめん!今、年末だし立て込んでるから話聞くの年明けでもいい?」
「なんとか時間作るけど、今週中でいい?」
「明日の仕事終わりなら大丈夫なんだけど・・!」
もちろんその話を聞く人のタイミングだってあります。あるのは承知してます。
でも、その人からすると『今』なんです。
『今』を生きているんですから
『今』を大事にしましょうね。




