【挿入話】プレイバック!〜みくると創の冒険ログ〜
みくると創がここまでの物語のおさらいをするようです。過去編を経て本編の話の内容忘れちゃった〜という方向け。思い出しつつお楽しみください。
〜宿屋の客室にて〜
「ふあ〜、今日も何だかんだで疲れたなぁ……。ちょっとのんびりしよ」
『ただいま……ん? シグレとリーリアどこ行ったんだ?』
「お兄ちゃんがトイレ行ってる間に、二人共シャワー浴びに出てったよ。あたしもこの後行くつもり~」
『そうか……なら、今が丁度いいタイミングかもしれないな』
「えっ何が?」
『そっちの世界に転移してから、結構色んな出来事があったろ? 一旦この辺で、整理しとくのも悪くないかと思ってさ』
「あ〜確かに。明日はまた冒険だし、その前に色々まとめときたいかも……これまでのおさらいってヤツだね。いいよ、まだ時間あるし、やろやろ」
【ゲーム世界転移~ミレクシアへ】
「すっごい今更なんだけどさぁ……まさか異世界転移に二回目があるとか思わなかったよね。びっくりした」
『それにしては……みぃ、反応がもう慣れたもんだったな。友達の家に遊びに行くみたいな感じで消えてったぞ』
「お兄ちゃんだってそんなに慌ててなかったじゃん」
『俺はあんまり状況変わらないからな……みぃと違って転移もしないし』
「……やっぱちょっと羨ましい?」
『……そりゃまぁ……』
『いや、そんな事はどうでもよくてだな。一応最初から確認するぞ? 転移直前に受注してたクエストは“森に起きた異変を解決する事”だったな。このクエストのクリアが、みぃの帰還条件でもあるはずだ』
「そうそう。前もなんかそんな感じで帰れたからね。んでまたいきなりゲーム世界に放り出されて……あっそれで、今回あたし初っ端から結構ピンチだったんだよ。降り立った先がまさかのフィールドのど真ん中でさ、モンスターに襲われて」
『あぁ……始まりそんなんだったな。すぐにジタン達が来たから良かったが……』
「いやそうだよ助けてくれなきゃホント死ぬかと思ったもん……。あの時自己ベストくらいのスピード出てたんじゃないかなぁ、あたし」
「あっそうだ、助けてくれたって言えば遮楽もだよね」
『そうだな。野営地で夜盗に襲われて……あれも結構なピンチだった』
「いや他人事みたいに言ってるけどさ、あれはお兄ちゃんの用意したシナリオだったんでしょ?」
『俺が考えたシナリオでは、戦闘の途中で遮楽が割り込んでくる想定だったんだ。まさかみぃが人質に取られかけるなんて思ってなかったんだぞ? だから、結構本気で焦ってた』
「その割には落ち着いてた気がするけど!?」
『……遮楽来たしまぁ何とかなるだろうなと思って……』
「あ~……うん、今となっちゃ分かる」
『まぁちょっとした想定外は起こりつつ、一応シナリオ通り、遮楽の案内でミレクシアには到着した訳で……』
「普通の村と違うのが、保護村ってとこだよね。生活に困ってる人達のための」
『そうだな。ちなみに、居心地はどうだ? マップは花とか自然多めに作ってみたが』
「最高だよ~。建物の形もなんか丸くてカワイイし、テーマパークに泊まってるみたいで。あと色んな種族の人住んでるのも異世界感あって好き。大きなツノ生えてる宿屋の女将さんと従業員のお兄さんとか、ウサギ獣人のティルとエトルさんとかね。あーでも……しいて言うなら……」
『うん?』
「部屋にトイレとかお風呂無いの不便かも? ユニットバスでもあれば便利なのにね」
『そうか……さすがに個室までは作り込まなかったしな……。これからはその場所に転移して暮らす可能性も考えないといけないな……』
「いやいやいや、そんなイレギュラーすぎる例まで考えてたら永遠に制作終わらないでしょ!? お兄ちゃんなんか感覚バグってきてるって!」
【ミレクシアの交流〜アムルーナの森へ】
「ま、まあとりあえず続けるね? この保護村を運営してるのが……クローヴィスさん。魔法専門の研究者さんで、あと精霊使いなんだっけ。魔法使いの上級職の……。こうしてみると、改めてスゴい人だよね」
『はは、まあな』
「なんでお兄ちゃんが褒められたみたいな反応なの……? えっと、そんであたし達はこの村で色々準備整えてて……あぁそうだ思い出した! あたし達がマーケットとか見て回ってる間に、シグレが遮楽にバトルふっかけてたんだよ。結局そのまま戦うことになっちゃってさ」
『みぃも結構楽しんでたじゃないか』
「だって遮楽強いんだもん! あんなに早いシグレの攻撃ほとんど防いで、反撃して、目が見えてないのが全然ハンデじゃなくてさぁ! ほんっとアクション映画でしか見ないよあんな動き」
『……俺も見たかったな。画面上だとデフォルメのドット絵が動いてるだけなんだよ……』
「いやースマホがあったら絶対動画撮ってた……あ、けどね」
『ん? どうした?』
「いやこれいまだに思ってるんだけどさ……絶対武器は本物じゃなくてもよかったよねって……」
『回復魔法ある世界だからな』
「だからって痛いのは普通に嫌じゃん!? じゃあちょっとケガしてもいいやーとはならなくない!?」
『だけどみぃ、現実世界だってボクシングとかプロレスとか生身で戦う競技は普通にあるんだぞ? 怪我がすぐ治る訳でもないのに』
「あっそうか……」
『俺達の世界の方がよっぽど常識外れかもな』
『えー、さてと。色々寄り道しまくったが、ここからようやくメインクエストの話だな』
「そうだね。異変が起こってるのはアムルーナの森ってとこで。準備も終わったから、遮楽と一緒に行ってみることにしたんだよ」
『そしてまんまと逃げ帰ることになったと』
「しょーがないよ。なんか急にホラゲの世界観みたいになってさ……。赤い根っこ? 血管? みたいなのに森中埋め尽くされてて、あと変なキモいアメーバみたいなのもいて! あれどんだけ攻撃しても倒せないし触ると魔力吸われるしで、進むだけでも大変だったんだから……」
『でも一番の難関は最奥に近づいた時だろ?』
「そーそー。アメーバくらいならギリギリゴリ押しでも進めてたんだけど、森の奥まで来たときに急に出てきた瘴気! あれが問答無用でみんなの魔力ごっそり奪って動けなくしちゃったから、もうアイテムで緊急脱出するしかなくなったんだよ」
『はは。みぃが全部にリアクションしてくれるから、こっちもギミック用意した甲斐があったな』
「あー出たよ制作者仕草ぁ……。危険な時は教えてくれたっていいじゃん」
『でも初見のゲームやってるときとか映画見てるときに、横でドヤ顔ネタバレかまされたらイラッと来ないか?』
「確かにそうだけどさぁ……!」
【再びミレクシアにて〜現在まで】
「えっとそれから、もう仕方無いからミレクシアに帰って……その日の夜は、ティルに誘われてみんなでバーベキューしたんだっけ。あれ美味しかったなぁ……! 外で焼いて食べるのってなんであんなに最高なんだろうね」
『炭火のバフもデカいよな』
「欲を言えばマシュマロとかも焼きたかった……あー脱線した。えーっと、そこでの話は確か……最初はクローヴィスさんの話をしてたよね。ミレクシア以外のとこでも活動してるっていう。なんかどっかの国に呼ばれてアドバイスしてたみたいな……。あれ? でもそれちょっとトラブったみたいなことティルが言ってたっけ? 細かいとこは聞かなかったけど」
『ああ、合ってる』
「そんであたし達の話もして……それからは……?」
『大事なとこ抜けてるぞ。アムルーナの森攻略にも繋がるヒントがあったじゃないか』
「え? あっ……あぁ思い出した! そこでしたんだ、月詠草の話!」
『そうそう。内容覚えてるか?』
「覚えてる! アムルーナの森の奥でこの花だけが枯れてなかったんだよ。それが月詠草って名前の花で……。ティルの友達の、アンネが花に詳しくて教えてもらったんだ。月の魔力を宿す聖なる花、だったっけ。これが今んとこ一番の手掛かりなんだよね」
『ここまではOKとして……。そこから朝までは、俺知らないんだよな。みぃがイヤーカフ外してたから』
「あ、そっか。この日は宿屋のシャワーじゃなくて、村の公共浴場に入ったんだよ。こっちの銭湯とそこまで違いはなかったけど……あっでもね! ロッカーの鍵とかシャワーの出る仕組みとかはちゃんとファンタジー異世界してた」
『へぇ、いいな。そういう俺の設定してない細かい部分は、ゲーム世界側で勝手に補完して作ってるみたいだからな……。興味あるし、面白そうなのあったら教えてくれ。今後の制作にも活かせるかもしれない』
「りょうかーい。んーとそれからは、寝るまで部屋でシグレとリーリアとお喋りしてた。へへ、この辺は内緒~」
『まあ、特に問題起こってないならいいよ……』
「うーん別に? くつろいでただけだしねぇ」
(あっでも……)
(あたし、そういえばこの日の夜、なんか変な夢見たんだよね)
(村にいたと思ったら、急にアムルーナの森の奥までワープして……。怪しすぎる二人を見かけて、その一人に追いかけられて捕まったと思ったら、白い動物? みたいなのが現れて……。うわーハッキリしすぎて今でもこんな覚えてる。でもやっぱ単なる夢だよね? ベッドの上で目が覚めたし)
『……みぃ? どうした?』
「あ、ううん。続けよっか。今朝起きて……結局今日はずっと村にいたまんまだったね。ジタンが飲み過ぎて思いっきり二日酔いになってたから」
『あいつ本当に……勝手な事してシナリオ狂わせるのやめろよな……。ただでさえバグで変な事起きないか、多少ヒヤヒヤで見守ってるってのに』
「はは、でも今のところはお兄ちゃんの思ってる通りに進んでるんでしょ?」
『ああ。クローヴィスから話を聞くのも、本当はジタンがやらなきゃいけなかったんだが……代わりにみぃがやってくれたしな。一応上手いように歯車は噛み合ってる』
「あ、そうなんだ? 楽しかったよ、図書館で受けたクローヴィスさんの授業。この世界の話とか大精霊の話とか、色々聞けたし。あとリーリアと一緒に家にも遊びに行ってさ。本の片付け手伝ったり、[[rb:幻影魔法>イリュージョン]]見せてもらったり、リーリアの魔法の指導してもらったり……なんだかんだで濃い一日だったかも」
『なら良かったよ。せっかく異世界行ったのに暇してやること無いとか嫌だもんな』
「……なんかさ、あたしが言うのもアレなんだけど、完全にプチ旅行みたいな感覚になってきたねあたし達……」
『確かに……さすがに慣れ過ぎてまずいか……?』
「と、とりあえず! 話戻そ。あと、リーリアが魔法練習してる間に、遮楽がなんでクローヴィスさんの用心棒やってるのかって話も聞いたんだよ。遮楽は元盗賊で、クローヴィスさんの鞄奪ったのが知り合ったきっかけで……。そんな最悪の出会い方したのに、今こんな仲良しってすごいよねぇ」
『ああ……ちなみに、みぃがクローヴィスに話聞いてたのと同じくらいのタイミングで、シグレも遮楽から似たような話聞いてるぞ』
「えっホントに? なーんだあたしだけ秘密の話聞けたと思ってたのに……」
「……んで、その話が終わったら今度はあたしが話す番になって……。クローヴィスさんにも月詠草の話をしたんだよ。そしたらクローヴィスさん、何かに気付いたみたいに急にバタバタしだして。それで……そう、ミレクシアの近くにセレフィア湖って場所があること教えてもらったんだ。聖月の大精霊セレフィエルが祀られてる湖だって」
『これで一歩前進だな』
「うん。月の聖なる力が森の異変に有効なら、そこに行けば何か分かるかもって……。で、明日そこに行くことになって……」
『……パーティー内での共有も済んで、今に至る、と』
「あー、ざっくりまとめた感じこんなかな? 色々あったけどなーんか……解決にはまだまだ遠そうだな~」
『でもまぁ、あんまり多くは言えないが……順調には進んでるぞ』
「んー、お兄ちゃんがそう言うなら……。あんまり帰れないでいると、現実世界で大変なことになっちゃうし、ダラダラもできないよね」
『一応、こっちはまだ二時間ちょいくらいしか経ってない。焦らなくても大丈夫だぞ、早く帰ってくるに越したことはないけど』
「そっかぁ。何はともあれ進んでみるしかないよね……って、あ、リーリアとシグレ帰ってきた。おかえり~」
『お、丁度キリも良いところだな』
「うん、イイ感じに話の整理もできたし、よかったかも。じゃ、あたしもシャワー浴びてくる。明日もよろしくねお兄ちゃん」
『ああ、おやすみ……』
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