もうもうおばあさんとあいあいおじいさん
大好きなおじさんとおばさん。
二人をモデルにこのお話を思いつきました。
いつまでも、二人とも大好きだよ。
あるひ、おばあさんがいいました。
「おじいさん、まちへいくなら『やわらかいパン』をかってきて。白くてふわふわした、あまいやつを」
「あいあい。わかった!」
まちからかえってきたおじいさん。
おばあさんにみせたのは、かたいかたい『フランスパン』
「もうもう!おじいさんったら!」
「すまん。でもミルクにひたしておけばだいじょうぶじゃ」
あるひ、おばあさんがいいました。
「おじいさん、はたけからまめをもいできて。ゆうはんは、まめスープにしましょう」
「あいあい。わかった!」
そとからかえってきたおじいさん。
おばあさんにみせたのは、かわでつってきた『おさかな』
「もうもう!おじいさんったら!」
「すまん。でも、魚スープもおいしいぞ」
あるひ、おばあさんがいいました。
「おじいさん。みみかきをかってきて。みみがかゆくてしかたないの」
「あいあい。わかった!」
おじいさんがかってきたのは、まごのて。
「もうもう!おじいさんったら!」
「すまん。でも、まごのてなんて、ナイスなネーミングだとおもわんか」
おじいさんは、おわびにめんぼうでおばあさんのみみそうじをしてくれました。
あるひ、おばあさんはおもいつきました。
「おじいさんったら、ちっともわたしのたのみをきいてくれない。そうだ!それなら、さいしょから、ちがったこといえばいいんだわ」
おばあさんは、いいました。
「おじいさん。きょうは、むらでいちばんかわいくないスカーフをかってきて」
「あいあい。わかった!」
むらからかえってきたおじいさん。
さぁ、おじいさんはどんなスカーフをかってきたでしょうか?
おじいさんは、かってきたものをおばあさんにみせました。
おばあさんは、みたとたん、びっくり!
おばあさんがいちばんだいすきなまっかなバラでできた花たば。
「おじいさん、これはなに?」
「ばあさん、きょうたんじょうびだろう?」
おじいさんは、ウィンクしました。
「おぼえていてくれたの?おじいさん」
「あいあい。あたりまえだ!」
おばあさんは、うれしくてなきそうになりました。
おばあさんは、かんげきにひたります。
いっしょにてわたされたプレゼントをみるまでは、ですが。
そこには、むらでいちばんかわいくない、毛虫がらのスカーフがありました。
「もうもう!おじいさんったら!どうしてこうなるの?」
おじいさんとおばあさんは、それからもずっとずっとなかよくくらしましたとさ。
おわり
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