頑張って出た
「ふぅ、まぁもういけるでしょ多分。今がもうどんだけ経ったかは知らんけど、これで行けなかったら困る」
「ふぅ、はぁ、すぅー、はぁー。よし」
全身で魔力を吸収、
「グッ!がっ、はぁ、はぁ、ふぅ、はぁ。すぅーっ...!」
全身で魔力を吸収し、最低限の魔力だけ残し、全て刀へ
型は居合、腰を落とし、刀を構える。集中、集中、集中、
『我が身は、剣と同化せり!居合・空間斬り!!!!!』
・・・
無理...か?
―ビシビシビシビシッ―
「ッ!」
空間内に亀裂が現れ、それがどんどん広がっていく
亀裂が空間全体に行き渡ると、微量の光が溢れ出し、空間が割れたことを自覚できる
魔力を感じる。全身から、ではなく、周囲の空間から。
――これなら、いける!!!
魔力吸収!開放!!!
―パリンッ―
ガラス玉が割れるような音を、風が吹いている感覚を全身で感じる。空間を破ったんだとようやく自覚して、安心して力が抜ける
〜〜〜
ざわめきが、神々の驚愕の声が広がっている。ただ一人の神を除いて
「さて皆様、見ての通り上代侑梨は空間を破り飛び出しました。賭けは私の勝ちですね」
その言葉の意味に気づき、神々は更に悲鳴にも似た驚愕の声をあげる
「お、おお、おおぉ、これが、上位の、最上位の神の力。まだまだ溢れ、満たしてくれる」
スーツ姿の神がどんどんと神の力を吸収していき、眩しく光り輝く
「ふ、ふふふふふふ、これが、これこそが神の、最上位の神の力。ふふふ、礼を言わしていただきますよ皆様。ありがとうございます。これで私は、もっと高みへ行ける」
光の中心が一度崩れ分解され、再構築され、また崩れ、再構築され、を繰り返す。
そして、光が収まると姿形は元の姿と殆ど変わらないが、内包される力の量が格段に上がっている
「さて皆様、今一度礼を言わせていただきます。ありがとうございました。そして、さようなら」
その言葉が発せられるとともにその光景を空間越しに見ていた神々がスーツ姿の神がいた空間に現れ、中心に現れたものから順に消えてゆく
そして、その場から誰もいなくなるとともにスーツ姿の神がまた現れる
「ふふふ、ごちそうさまでした」
〜〜〜
「お、おい、大丈夫か?」
体が揺さぶられる振動で意識が覚醒する。少しの間眠ってたらしい
「あぁ、大丈夫だ渡。ここは?」
「ゆっきー、寝ぼけてんの?訓練場だよ。突然フル装備で現れたと思ったらすぐに倒れたんだから」
「そうか。どんくらい眠ってた?」
「数十秒くらい。なにがあったの?」
「あー、まぁちょっとな。とりあえず腕借りる」
「腕って、まぁいいよ」
「さんきゅ」
渡の腕を両腕で掴んで皆のところに戻る。
「さて、全員終わったな。予想以上に時間がかかったのでとりあえずこのあとは全員他の者達と同じ所に移動だ。その後、各自を部屋に案内して食事、そして就寝。君等の部屋は大部屋が男女で一つずつと、全員で集まれる大部屋。そして3人一組とした部屋がある。とりあえずそこの組分けは君等で済ませてくれ。案内は、私が行おう。その後は食堂に案内する」
騎士団長が先導に立って案内する。王城に入るかと思ったがそこからちょっと外れた小さい塔みたいなところに行くどうやらここに俺ら用の部屋が用意されてるらしい。
「ここは見ての通り吹き抜けになっており3階まである。1階に3人部屋が6室。左右に3部屋ずつと奥に大部屋一室。これは2階も3階も同じ所。2階は左右両方にトイレと風呂がある。3階は左右の部屋が4部屋ずつ。あとは君等が決めてくれ」
その言葉を聞き各自適当に中のいい人達で固まり、どんどん決めていく。俺も早めに決めないとあぶれるなこれは。
「そういや俺、どうすればいいんだ?」
「あ」
ふと気づいた疑問をつぶやくと、今まで騒いでた奴らがシンと静まり、全員がこちらを向く。
「俺の格好は女になってるが元は男だし、どっちもちょっと複雑だろ?」
それに対して皆が一固まりになりまたコソコソ話し出す。ふむ
「まぁ今考えてもしかたないし先にお前らのを考えてくれ。」
〜〜〜
とりあえず全員決まったらしい。決めた感じ部屋があまりそうだからその一つを使うことになった。
人数比的に1階が女子、3階が男子、で大部屋もそんな感じらしい。一応俺は大部屋の方は両方行ける事になった。んで、角部屋になった。隣の部屋は浜本達が選んだらしい。
その後、食堂に移動して晩飯食って戻って各々睡眠に入る。多少は騒がしかった声もだんだん聞こえなくなる。防音の性能は低いらしい。さて、行くか
こっから投稿頻度落ちると思います。少なくとも明日は投稿できません