クラス転移とts
2月末のある期末対策の授業中、やる気がなくてノートすら開かず眠りそうになってるのはよほどやる気が無いやつか余裕なやつ、あとは馬鹿くらいだろう
それは俺、上代侑梨もその一人。普段の授業ある程度聞いといてあとは適当に数少ない友人たちとテスト勉強しとけば半分以上は普通に取れるだろうと考えてるめんどくさがり
そんな暇な授業の一時、何気なしに机の横に置いているかばんに手をかけた瞬間、教室の床から眩い光が溢れる。突然の光に目を瞑り、椅子から落ちたような感覚に陥り転ぶと「イテッ」という声とともに目を開くとそこには先ほどまで見ていた少しボロっちい見た目の壁や天井と違い、きらびやかで眩しいくらいの明かり、甲冑姿の人、それから豪華な衣装を着た覇気のある偉そうな人達が大勢いた。
「よくぞ召喚に答えてくれた、勇者たちよ」
前の方向にいる一番豪華な衣装を着た人が話す。他のクラスメイトたちが立ち上がるのと同時にそそくさと後ろに行くのは相変わらずの性分なのである。
「今、この世界は様々な災害に悩まされている」
その後もなにか話していたようだが正直他のことに興味があるので半分以上聞いてない状態で現状を考える。
突然の光、その時に一瞬床に見えた魔法陣っぽいの、どうみても現代日本じゃ見られないような甲冑姿のやつや王様っぽい服を着てる偉そうなジジィ、そして「この世界」という言葉。テレビの可能性もあるけどその場合事前に同意書かなんか書くだろうけどそんなの書いた記憶ないし、保護者が書いた可能性もあるけど俺の保護者代わりの人がそんな後々めんどくさくなりそうなことするはずがないしそうじゃなくても人を眠気もなく一瞬で眠らせるような薬は盛られた記憶はないしそもそも高1のガキにやることじゃない。となると...異世界転移か。ほんとにあったんだな。とりあえず
ステータス
と念じてみるもウィンドウ的なのは現れない
今度は誰にも聞こえないような声で呟く
「ステータス」
それでも何も現れない
となるとステータスなどの超常的な謎現象はないのか。自分の状態確認が面倒だけど知られないってことはいいことか。俺の今の手持ちはポケットに入れてた500円玉とボールペンとメモ帳、シャーペンに消しゴム、くらいか
今度は完全に偉そうなおっさんの声を無視し、本気で集中し体内の違和感を探る。そして心臓付近になんか違和感を感じる
あと、ちょっと、なのに、これか!
体内の違和感を感じて周囲の音に気を散らすと、偉そうに喋ってたおっさんが一泊置き
「だから勇者たちよ、助けてくれ。頼む」
と、頭を下げながら言う。
「皆、困ってるみたいだし助けてあげよう」
「はぁ?あ?」
主人公っぽいやつがそれに対して主人公っぽいふざけたことを言うのでそれに対してすぐに不満タラタラのため息を漏らす。けど想像してた声と違って変な声が出る
「あ?んだこの声。む、あ、あーたまにあるパターンねなるへそ」
そう言いながら周囲に目を向ける。とりあえずこの部屋にいるやつは全員俺に意識を向けているようだ
「えー、あー、まぁとりあえず、クラスのおまいらには、俺女体化した上代侑梨。よろしく」
「「「ええええええええええええええ!!!???」」」
ふはは全員驚いてやがる、けどうるさ