ロリコンと機関
その後、優偉を休ませるためだったり見舞いに行ったり、後は多少の戦闘をリアルで見て興奮した奴らが大部屋で話し合ったり部屋で休んでたりとかで、大体のやつがこの場を離れた。
「んで、俺はもう行くけどなんかようか。ソフィア?」
「イエス。トモダチですし、少しくらい話しましょう?ユーリ」
彼女はソフィア・リーキャス。8月くらいに日本に引っ越してきたアメリカ人で、俺のオタ友
「別に話すことはあんまねえんだけどな。てかお前は優偉たちの方行かなくていいのか?ハレ面の一人だと思ってたんだが」
「イーエ。だって彼、ユーリがやばいやつで関わらないほうがいいとか言ってくるんですもの。彼から来るだけでワタシはそんな好きじゃないデス」
「ふーん。んで、要件は?」
「せっかちデスね。ユーリならもうちょっとこの状況を楽しむと思ったんデスが」
「そりゃ俺一人とか俺と関わりないやつとかお前みたいなのと一緒の場合とかそういう時だけ。今回の場合は他のがいるし」
「アー、確かにユーリはそうしまスか。トモダチを大切にしてまスし。カノジョ達に対して結構過保護気味ですシネ」
「は?俺が?なわけねえだろ」
「全く、そういうトコは素直じゃないんデスから。今回だってカノジョ達は戦わせないようにしてまスシ他の人にもそうさせようとする感じがしまシタし」
「気のせいだろ。それよりさっさと本題を話せ。どうせお前の、さっきから何でそんなウズウズしてんだ?」
「い、イエ、お気になさらズ」
「いや気になるわ。まずそれを発散させろよ」
そう言うとソフィアは手をこちらにワキワキさせながら迫ってくる
「い、いいんデスか!?では!」
「ッ!」
そしていきなり俺の後ろに回って抱きついてきて体中のあちこちを触られる。
「ハァ、ハァ、コレが、合法ロリってやつなんですネ!ハァ、ハァ、すべすべで柔らかくてぷにぷにしてるの白い肌、きれいな黒と茶色と金色が混ざった長い髪、そして、そして、」
だんだんと手が胸の方によってくる。てかくすぐったい。たく
「離れろ!」
藻掻く、とりあえず藻掻くでも抜け出せない。だから魔力を使って離れようとしても何故か魔力が操れない
「フフフ、ワタシの加護は魔憎神の加護。バッシブがワタシと、ワタシの身体が触れている物が魔力を使えなくなるという効果でアクティブが身体能力を高めるというものデス。ユーリは元々身体能力が小学生並だったのにそれが女の子になっちゃって更に低くなりまシタからネ、そう簡単には抜け出せないでしょう。サーこのままベッドへゴー!」
「なっ!?」
まじかやべぇ、思いっきり弱点つかれた。魔力が使えないということは空間の方も使えねえのか。今使えるのは、
「!」
「おや、ソレを使うつもりデスか。ですがソレは魔力が弾丸の銃、今魔力が使えないのにどうやって使うんでデスか?」
「なぁ、お前のその加護、たしかに魔力が使えなくなるのはやばいが、既に装填されてりゃ関係ないよなァ?」
抱きつく力が強くなる。図星か
「確かにそうデス。ですが!魔力の攻撃自体も無効化しまス!つまりワタシには結局意味ないんですよ!!」
「じゃあソレによって生じる衝撃とかはどうなんだ?ま、試してみりゃわかるか」
「エ?」
〜〜〜
その後、予想通り衝撃は無効化できなかったようで、お互いが吹っ飛び拘束が解けたので速攻で空間から刀と銃を取り出し、元々持っていた銃には再度魔力を、取り出した銃には実弾を装填する。
「おいロリコン。落ち着いたか?」
「ハイ、スミマセンでした」
どうやらちゃんと落ち着いたらしい。自主的に正座になってシュンとしてる
「たく、いきなり限界化すんなロリコン。お前がロリコンなのは知ってたがそれは二次元相手だけかと思ってたぞ」
「イエ、そりゃ二次元のほうが好きデスがリアルの方も嫌いではなくという...うぅ、それに空腹状態で目の前にごちそうを置かれて、それを食っていいよと言われたらそうするしかないと思うんデスよ」
「それ言われると俺としてもなんも言えんくなるんだが、はぁ、まぁいいや。とりあえず俺たちの業界の鉄の掟の一つにこういうのがある」
「ナンデスか?」
「yesロリータnoタッチ!要は好きになるのも見るのもいいんだが手を出すのは絶対に駄目だ。破ったら我々が処理に行く」
「オ、オウ。あいかわらずジャパンにはすごい業界があるんですネ」
「ああ、まぁ今回はコレで許すが次からは気をつけろよ」
言いながら実弾の方をソフィアの頬の直ぐ側に撃つ
「イ、イエス!」
「で、結局話しってなんだ?ああ、先に一つ言わせてもらう。そのクソみたいなカタコトやめろ。お前普通に喋れるだろ」
そう言うと突然立ち上がり雰囲気が一変した
「そう、やっぱり気づいてたんだ」
「というか普通に大体のやつは何となく演技してるなってことは分かってたと思うぞ。明らかにアニメキャラ真似てんなー程度には。ただもっと濃いやつも多いし普通にスルーしてただけで」
「え、マジ?やっば素人に気づかれるとかもっと鍛えなきゃ」
「ああそこは自分でやれ。俺が聞きたいのはお前の所属組織と、何の目的でこのクラスに潜入したのかと、俺に近づいた目的、あとは今なんのようで俺に話しかけた」
「私は某国の対魔神育成機関所属、ソフィア・リーキャス。このクラスに来た目的は不思議なエネルギー波と魔力の残滓をあの街で確認し、魔力を放った優偉陽の監視とエネルギー波の詳細の調査。貴方に近づいたのはただシンプルに、趣味が合いそうだったから。あのクラスにいたときの私が唯一素で話してた相手は貴方だけよ。侑梨」
「あ?俺と?」
「えぇ、私がロリコンの変態ってこととヲタクってことは事実だけど、最初にヲタク趣味って言った時に少ないながらも私に嫌悪感を抱く人はいたしそうでなくても大体の人は忌避感を感じてた。もちろんそうじゃない人もいた。その中で貴方に話しかけたのは貴方が堂々としてたから。避けられててもそれを気にしないで、嫌なことはハッキリ嫌だと言って、不良っぽい人たちからの言葉も軽く受け流して、好きなことには没頭して、それに、昨年の5月の事件の詳細を見て、それで貴方に話しかけようって思ったの」
あん時のか。嫌な記憶だ
「話しかけてみると意外と趣味があって、居心地が良かった。だから貴方のそばにいたの。」
「そうかい。んじゃ全くの偶然ってわけか。」
そういうとソフィアは少し拗ねた様子になる
「ちょっとは気になってくれてもいいじゃない。結構好意全開で言って恥ずかしいんだけど」
「知るか。お前のそれは恋愛対象によるものじゃないってのも分かってる。それより組織の詳細のが気になるわ」
「まぁそうよね。組織の詳細は前貴方が言ってたのと同じようなもの。この世界の裏側では魔法っていうのがちゃんとあって、それを使って色々な組織が対立したり研究したりやばいのと戦ったりっていう感じの。それと同じよ。」
「あーあれか。まぁ実際あってもおかしくないなーって感じよ」
「実際にあるんだからこっちは相当焦ったわよ。ビビらせんなっつの」
「それこそ知らんわ。俺は適当な妄想を語っただけ。その妄想のいくつが世界に当てはまったとしても別に俺はああそうか。やべぇな程度にしか考えねえよ。てか対魔神って何?もっと詳しく」
「はぁ、全く。貴方ってほんとそういう時目がキラキラするわよね。で対魔神というのは魔法や魔術、魔力を使って悪事を働く犯罪者達や、魔獣や魔人、というファンタジー世界の住人みたいな者たち、後は神。これは加護を与えてる存在達がその総称ね。それらが悪事を働いたり世界に影響を及ぼしたりすると我々が対処に当たる。それだけよ」
「そして育成機関というのは文字通り半人前を一人前になるよう育てる、機関の訓練生みたいな感じ。んで、優偉陽みたく偶に偶然魔力を発現させる人間の調査。主に訓練生などがこれをやることが多いわ。調査って言っても別に殆どのことは機関が既に調べ上げてるから、私達がやるのは素行やら人柄などね。で偶にスカウトしたり、彼は違ったけどね。」
「ただ今回は謎のエネルギー波も調べるためにまだしばらくいたんだけど、召喚に巻き込まれるとは思わなかったのよね」
「異世界召喚がどんなものか知ってるのか?」
「ええ。神の行いも対処することがあるって言ったでしょ?近年の神々の世界への介入は異世界召喚や異世界転生が主流で、それの対処のために逆探知して召喚先に行って連れ戻したり神と直接退治したり。まぁ色々よ。私も既に何度か神と戦ってるしいくつかの世界にも行ってる。」
「ふーん。ん?連れ戻したりできるなら今戻ることはできないのか?」
「それが、この世界は厳重にロックが掛かってて他の世界への干渉が難しいのよ。一応それを無理やり破ることもできる可能性はあるけど、代償が大きすぎるし何より今私に掛かってる加護が問題なのよね。それと帰り道がわからなくてまたどっかの世界に飛び出したり最悪次元の狭間に取り残されて全滅って可能性もあるし。」
「あーそっか、そういうのもあるんか。それに加護もか。うーん、こりゃシンプルに魔王ぶっ殺したほうが早いな」
「あ!貴方そう言えば昨日空間自分で破って出てきたじゃない?それ使ってこの世界から出ること、いやそれも次元の狭間に飛ばされる可能性がある...。」
「連れ戻すときってどうやって連れ戻してたんだ?」
「え、あー、召喚があった場所から逆探知して力の流れを追って世界やら空間やらを突き止めて、でそこに何部隊かを送り込んで帰ってくる。それだけ...。そっちを聞きたかったのね。空間を移動する際はどうしても次元の狭間という危険なものがつきものよ。ただそれだと危険だから、神の空間を使わせてもらってるのよ」
「神の空間?」
「そう。普段神々がいて、暮らしてる空間のことよ。その空間を使えば基本的に危険はないわ。使えればの話だけど」
「あー、主の許可がいるとかそんな感じね。めんど」
「神が干渉しない召喚や転移の場合は基本的に空間に則った道を通ってくるんだけど、今回の場合は明らかに神に干渉されてる。この場合は結構めんどくさい。神の空間を使わせてもらうことになるからそこの神と交渉や戦闘になるから」
「ふーむ、神の空間に行くにはどうすればいいんだ?」
「基本的に呼び出されたりとかが多いわね。あとは空間を渡ったりとか、でもコレは場所がわからないとできないし」
「んじゃむずいな。そういや神と戦うってどうやんだ?流石にお前が魔力を使える状態だとしても届く程度とは思わないんだけど」
「酷いわね。まぁいいわ。それは、神と交戦する際のみ行使するのが許可される究極の自己強化法、神成。これを使えば神と対等に渡り合えるくらいには強くなれるわ」
「ふーん。もしかしてさっき言ってた空間を無理やり破る方法って」
「ええそうよ。でも神との交戦時以外で扱うと与えられる力に対して自分の身体や精神の許容量が合わずに廃人になったり身体が破裂するわ。もしあったとしても結局代償で普通に死ぬ可能性もあるし、神々の牢獄に囚われる可能性もある。交戦時のみ許可されたら神が代償をチャラにしてくれて、許容量も上げてくれるからなのよ。まぁそもそもそんな事をした人は歴史上でも数える人数くらいしかいないけど」
「いやいるのかよ。まぁいいや。日本ってやっぱそういう裏世界に生きてるみたいな組織多いの?」
「一気に俗っぽくなったわね。まぁ、多いわよ。我々の組織が認識してる数でも日本と、彼の国は圧倒的に多いわ。ただ日本は数少ない呪いというのもある国だからね。少なくとも各街に一つ以上の組織の支部が必ずある国ってのは日本だけじゃないかしら。彼の国やかつての大国達も多いでしょうけど、基本的にこういうのって人口が密集してたり逆に閑散とした人っ子一人いないような土地にしかいないでしょうし。でも日本はどの土地にも何かが発生することがあるから、だから昔の日本の組織連が全ての土地に支部を置くようにと決めたそうよ。おかげで日本は今まで結構平和だったってわけ。」
「なるほどなぁ。いやぁ、嬉しいよ。それはつまり俺が元の世界戻ってもこの力は扱えるってことだろ?いいねぇ。さて、」
「もう、行くのね?」
「ああ。なんだかんだ話し込んじまったしな。そろそろ行かなきゃ誰か来そうだし。最後になんか言うことあるか?」
「貴方、最終的に神と戦う気ね」
「ああ、まぁな。俺の敵なら容赦はしない」
「ダメよ。今の貴方じゃ勝てない」
「ならさっき言ってた神成っての教えてくれよ。あれがあれば行けるだろ」
「あっちの世界に戻った時我々の組織に入るのであれば教えるわ」
「絶対やだね。そういうのはめんどくさい。」
「なら教えないわ。絶対に、!?」
「教えろ。コレは交渉でも相談でもねえ。教えねえと今度は当てるぞ」
俺は実弾が入ってる方の銃を眉間に押し当てる
「絶対に言えないわ。貴方が組織に入ると誓っても、絶対に、言えないわ。貴方は、神との交戦時以外でも、必ず使うもの」
悲しそうに言う。さっきのは多分俺が入らねえと確信してたからこそ言ったんだろう
「いいから教えろ。じゃねえと」
「それでも、絶対に」
「なら、俺はお前らの存在をあいつらにバラして、更に戻ったら世間に公表するぞ」
「な!?」
「今のお前の状態じゃ、それを止めることはできないだろ」
「でも、それでも、いえ、分かったわ。教える。貴方なら自力でこれくらい覚えそうだもの。でも約束して。その力を行使する時は本当に極限の時だけって。じゃないと、私が貴方に教えた意味がない」
「分かった。確約はできないけどできるだけそうする」
「分かってる。絶対はありえない。この矛盾は仕方ないわ。本当は使ってほしくないんだけどね。方法は―――」
〜〜〜
「―――ってだけよ。本当に危ない時以外使わないでね」
「ああ、分かってる。それだけは誓う。じゃあな」
城壁を飛び出そうとソフィアの反対方向へ向き直る。すると何かがもたれかかってきた
「ねぇ、私が助けてって言ったら、貴方は助けてくれる?」
「当たり前だろ。俺は、俺の好きなやつには幸せになって欲しいって考えるやつだ」
そう言うとソフィアは少し離れる
「ありがと。またね」
「ああ、また。」
そう言い、俺は城壁を飛び出した。
ソフィアのあの加護は何条さんの幻想を殺す力、とはまたちょっと違います。何条さんの場合右手だけですけどソフィアの場合は全身がそうです。あと何条さんの場合異能全体に作用しますけどソフィアの場合はあくまで魔力に対してだけです。ですので呪力使えば簡単に拘束抜けれました。それでもクラスメイト陣営の中では一番強いんじゃないですかね。体術化け物です。あと他にも色々な能力はありますからね
今回登場した機関等々ですが、まぁ今後登場する可能性低いんじゃないんですかね。あくまでこの作品は主人公が一人でやるって感じですし。
ソフィアの力の例えを簡単に言うと、魔法は無効化。魔力で発射された魔力弾も無効化。魔力で発射された実弾は既に魔力の制御を離れてるので当たる。火薬で発射された魔力弾は無効化。火薬で発射された実弾は普通に当たる。魔力で操って実弾を当てる場合も無効化。この場合は魔力の制御を離れておらず、その制御を話したところで威力なんてほとんど0みたいなもんだから。
ちなみに今回主人公がやったのは魔力で発射された魔力弾だけど、それによって生じる衝撃は普通に食らうので食らった。かと言ってソフィアに当たれば結局無効化されて衝撃もクソもないから、まぁ自分に当ててって感じだね。
ちなみに銃本体に触れてる場合は魔力で発射される場合は使えなくなり、火薬で発射される場合も魔力弾だと結局無効化って感じ。吸収とか緩和じゃなくて無効化ってホント強いよね
今回会話ばっかでただでさえ少ない地の文が更に減りましたが、まぁ理由は地の文は主人公の心の中で、その主人公の性格とか考え方とかのモデルは俺なので、まぁ俺が真面目なこと聞く時は基本的に頭の中空っぽか何か複数のことを考えてるときなのでぶっちゃけ再現できないんですよね。
ちなみに最初の方でソフィアが限界化した時に抜け出せなかったらおねロリのR18指定のあれこれになるのでね、既にリーチ貰ってる身としては結構怖いんですよね。
あ、そうそう、何度か恋愛的な感じになりそうでしたがその後はありません。実際私は昔彼女いた事ありますがそれももう4、5年くらい前になりますし当時はまだ若かったですのであんまなにかやったわけでもないです。まぁどういう感じなのかわからないんですよね。あとシンプルにヘタレなので書けません。恋愛は、書けません!
にしても今回5000文字以上やったんですけど、意外と数時間で行けるもんなんですね。まぁ説明回的なのだったからでしょうけど。俺こういうの考えるのホント好き。でも語り合える人がいないのがマジ悲しいという...。こういう設定とか語り合える人いないかな〜。リアルでこういう楽しみ方した友達一人いたけど今関わりないし...。つらたん...。
次回からいよいよ本格的なバトル展開になる、かも?ぶっちゃけバトルとかしようとしてもある程度の相手じゃないと虐殺になるし仕方ない。全開やろうと思えば開始した瞬間全員魔力で包んで潰すこと、ソフィアはできないけどできたし。