5話 [3]
「ようこそいらっしゃいました。AWの世界へ。」
来たのは前回と同じ部屋。変わったところは特に無いがAIの服が変わったくらいか?
そのくらいの変化だ。
「まずはステータスを決めましょう。」
早速始めるようだ。
「はい」っと渡されたものは何処かで見たことのあるタブレット。
これも前回のキャラクターを作るときに使ったタブレットと同じものが出されたが書いてあるものが違う。
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種族: ▽
名前:
職業: ▽
種族Lv:
職業Lv:
能力値
力:10
魔力:10
器用:10
俊敏:10
幸運:10
スキル:
NP:100
SP:100
称号:
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となっていた。
種族の隣には下三角のマークがあり、そこを押すと色々な種族名が出てくる。
顔のパーツとか選択した感じと同じだ。
種族とか職業とかの▼マークを押すと種族は人族、エルフ族、ドワーフ族、獣人族(各動物)、鬼人、ランダムがあった。
ベータ版情報によると人族はオールマイティ、悪く言えば器用貧乏だ。
エルフ族は魔法に関するスキルや職業に強化が入る。
ドワーフ族は生産系に関するスキルや職業に強化が入る。
獣人族はそれぞれの動物をモチーフにしており、例えば、狼や犬なら嗅覚が優れ、兎などは聴力が優れている。なお、獣人族は魔法を使うことを苦手としているが、獣人(狐)は妖術と言うものが使える。
鬼人族は人族の完全上位互換だが、スキル取得に掛かるポイントが1.5倍になるため鬼人族は上級者向けの種族となる。
ランダムは本当にランダムだ。
ランダムを選択すると上の5つから選ばれる。
ごく稀にレア種族が出てくるとかがある。ベータ版では天使族と悪魔族が確認されている。
そして次は職業の▼マークを押すと、ずらーっと職業が一覧となって見えるが、俺はいちいち全部読み上げたくない。軽く見ても100は超えている。
スローライフ用に釣り師の職業もあるし、何かに仕えるのか執事やメイドなんて職業もある。
執事は男専用、メイドは女専用職業になっていた。
俺はβテストの情報にあった種族......エルフにする予定だ。
それに職業は剣士だ。
エルフ騎士みたいなのになりたかったからな!
そんな風に思いながら種族はエルフ、職業は剣士に設定する。
名前は......どうしようか...
かぐやでいいかなー?いいよね。
ありきたりな名前だけどこのゲームは名前被りでも大丈夫だ。
開発陣曰く「異世界に行くのに名前に記号が使われていたら萎えるだろう?」だと。
確かに......もし、異世界転移とか転生した時に相手の名前が『☆クロム☆』みたいな名前だったら萎えるって言うか呼びたくない。関わりたくもないな。
次はスキル選びだけど......
「とりま剣術のスキルは絶対に取る。」
剣術とかの何々術とかは全部10SPだ。
そして、魔法は15SP。
魔法の中でも光と闇は20SPだ。
「魔法も欲しいところだな。」
1つでもいいけど......
どうするか...
俺はエルフの説明を見てみることにした。もしかしたらエルフが使えない魔法があるかもしれない。
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エルフ
森の奥深くに小さな集落を作り生活している。
非常に長寿で最高1200歳まで生きると言われている。
魔法との融和性が高くどんな魔法でも使えるが火の魔法とはあまり相性が良くない。
※種族特性として樹魔法を取得する。
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「なるほど...火はあまり良くないのか。」
この樹魔法というのはよくわからないけどただで得られるのだから文句は言わない。
「闇にしとくか...」
迷いに迷った結果闇魔法にした。
選んだ理由?なんとなくだ。強いて言えば何か心の中に惹かれるものがあったくらい?
スキルはこうした。
スキル:剣術Lv1・闇魔法Lv1・樹魔法Lv1・アクロバットLv1・豪腕Lv1・疾風Lv1・無詠唱・採集Lv1・調合Lv1
だ。剣術と豪腕と疾風と調合が10SP
闇魔法が20SP
無詠唱が15SP
アクロバットと採集が5SPの計85SPを使った。残りのSPは残しておくつもりだ。AIさんにも確認して持ち込めることは確認している。
豪腕は力を強化する。
疾風は豪腕と同様に俊敏を強化するスキルだ。
この2つは取っておいた方がいい気がしたので取った。
無詠唱は、口ではメラって言いながら無詠唱でメラゾーマ打って、今のはメラゾーマではない。メラだ。って言ってみたかったから。
能力値は適当に
力を35
魔力を35
器用を20
俊敏を40
幸運を20
にした。
これでスキルが決まったのでようやくAWの世界に入れるわけだ。
楽しみでニヤニヤが止まらないっ!!