9話
ギバラおもろ。
あああゴミカスーーーーーッ!!!!!○ねェェェェェッ!!!!!
やべ、俺今日何してたんだろ......ずっと動画見てたわ
「はいはい。この東門の門番を務めているアールヴです。よろしく。」
普通に好青年っぽいな。ちょっとアンジュさんに振り回されてる感があるけど......
「アールヴには私たちと一緒に第2の街のある所まで行ってもらうぞ」
「なんでですか!?」
「私たちの警護だ」
まぁ、俺は全然大丈夫だけど、アンジュとエルミナは戦闘とかきついだろう。
第2の街に行くってことはボス戦とかもあるわけだし...俺1人で攻撃しながら守るのはきつい。
「いいですけど、班長に許可取ってきます。」
「私もついて行こう。そっちの方がやりやすいだろ?」
どうやら班長...多分アールヴの上司だろう。アンジュさんは班長とも知り合いのようだ。
そのままアンジュさんとアールヴは門の横...街側に城壁と密着している家に入っていく。
その後5分も掛からずに出てくる。
「はぁ...アンジュさんの頼みですから行きますけどあんまり勤務中に連れ出さないでくださいよ?給料減らされますし」
「でもこれであと貸し2だぞ?」
「わ、わーい」
アールヴは棒読みで喜ぶ。
「もういいか?」
俺はアンジュにそう言う。
「うん。じゃあ行くぞ!」
と言っても行く道はとっても簡単だ。初心者が狩るトビウサギンの草原を抜けた先の森を超えたら次の街なのだ。
その森の中の丁度真ん中あたりにボスがいるらしい。
俺はユグド・フォンセを手に持って、近づいてくるウサギンを草を刈るようになぎ払いながら進んでいく。
「なぁ、俺一旦現実世界に戻らないといけないんだが......第2の街で一泊いいか?」
今の時間帯は夜の1時くらいだ。
さっきからチラチラ見るメニュー表示の時計の短い針が1を刺そうとしている。
明日はまだ日曜日だが寝ないといけない。じーさんのところにも行くし。
「それはいいが...何時に来れるんだ?」
んー、普通に6時に家に帰るだろ?そっからシャワー浴びて、飯食ってちょっと家事したら入れるから......
「9時には行けるから。」
「わかった」
俺はアンジュさんの返事を聞いたあと不思議に思ったことを聞く
「なぁ。エルミナさっきから何で話さないんだ?」
「ふぇ?.........いえ、恥ずかしくて」
人見知りなのか?いや、でも俺と会った時は普通だったぞ?
「アールヴも何にも話してないし...」
「自分は少し考え事です」
...................そうか。
「エルミナはどんな魔法使えるんだ?」
「...私は基本的にサポート系の魔法です。例えば...ストレングスアップ」
エルミナは杖を俺に構えて、ストレングスアップの魔法をかける。
多分効果は筋力...力の上昇かな?直訳だけど...
「なるほど...まぁ、基本後ろにいる感じだな。」
「はい。そうですね...」
元から分かってたことだしだから何という訳ではないが...
「アンジュはどうやって戦うんだ?」
「私は攻撃魔法だね。これでもエルフなんだ。魔法くらい使えるよ」
「ん?でも杖持ってなくない?」
今のアンジュの装備は特にない。手ぶらだ。
杖も持ってない。
「私は錬金術師だよ。義手を作った時に魔力伝導率のいいものを使ったおかげでこの義手自体が杖の役割を果たしてるんだよ」
なるほど......確かにそれならわざわざ杖を持たなくてもいいって利点がある。両手も開くし。
「アールヴは?」
「自分は剣ですね。一応父さんから騎士剣術は学びましたので」
なるほど......ちゃんとした流派の技とかが使えるわけか。
しっかり前衛2人後衛2人に分かれてるな。
アンジュがそうしたんだろうけど...
「ん、森......」
「そうだな。一応警戒しろよ、みんな。」
「わかってるよ。」
「はいっす。」
エルミナを見つけた森はこの森だ。
まだハンター的な人がこの森に潜んでいるかもしれない。
その時は絶対に戦闘になる。
多分アールヴは魔物に気を付けろって意味だと思ってる。うん、絶対そうだ。
だってエルミナのこと言ってないし。
ガサっ!ガサガサ!
「下がれ!」
俺はアンジュたちを後ろにやり、アールヴと一緒に前にでる。
「またこいつか...」
「なんでこいつが......」
アールヴは唖然とした顔で熊を見つめる。
「グァァァァぁ!!!!」
「うるせぇ!!」
俺はいきなり吠えた熊の首目掛けて久しぶりに使う剣術スキル《一閃》を使って首を折る。
「グギィ......」
と今まで会った熊が出したことないような呻き声を上げて熊は光になった。
「さっすがー、街の英雄さん」




