19話 じーさんは最強
跳んでみるとじーさんの頭くらいのところまで跳べた。実際軽くしか跳んでいない。もっと本気で跳んだらどうなるのだろう。
多分だが、じーさんがこの前木をぶっ倒したやつもじーさんはほんとに手加減してたんだろう。
「じーさんって本気出したらどのくらい強いの?」
「ん?そうじゃなぁ......秘密じゃ。じゃが、1つ言えるのは狙撃銃の弾丸は目視して避けれるの。」
いや、エグっ!
そんなのアニメの世界とかでしか見ないよ!蘭ねぇちゃんも拳銃が限界だったし!
......蘭ねぇちゃんおかしいわ。なんでJKが弾丸避けてんの?
「いずれゆうも出来るようになるじゃろ。......おっと、そうじゃ。普段は気を使っちゃいかんぞ?友達に軽く肩パンした瞬間に相手の肩が粉砕するからの。」
怖っ!あれだろ?気使った状態で「ちょっと待ってよー」って言って肩掴んだらバキバキって事やろ?骨が。
だけど今はいい練習場所があるからな。
VRの中なら使い放題。練習し放題だ。
「わかってるよ。俺もそんな悲劇で友達殺したくないし。」
「わかってるならいいんじゃ。よし。今日はここまでじゃな。」
「またな、じーさん。」
「あぁ、また明日。」
そう言って俺は公園を出て、家に帰る。
今日は月曜日だ。月曜日は何がある?学校がある。
パパッとシャワーを浴びて汗を流して、トーストとコーヒーを机の上に置く。
ちなみにコーヒーはミルク50%コーヒー50%のコーヒーと俺が呼んでいるだけで実質カフェオレだ。
ブラックは飲めん!苦すぎる。
そんな朝を過ごし、いつも通りの時間に家を出て学校に行く。
学校に着き、クラスに行くために階段から廊下に曲がろうとした瞬間、廊下の方から大きな荷物を持った女の子が現れた。
「うぉ!」
俺はその女の子から丁度死角になって見えない位置に居るらしく、そのまま俺を押してしまい階段から突き落とされそうになった瞬間、俺は無意識に身体に気を流してギリギリ付いていた足で地面を蹴り、踊り場に着地した。
幸いその姿は誰も目撃しておらず、女の子も荷物で全く見えていなかったのでセーフだったが...
(早速じーさんの言いつけ破ってしまった...)
俺は気を収めて、普通に階段を登り、廊下を歩いて教室に入る。
「やっほー!昨日ぶりだね!かぐや!」
俺を待っていたかのように扉の前にいた美留香。
「おう。昨日ぶりだな。美留香。」
俺がそう言うと周りの女子から
「やっぱり付き合ってるんじゃない?!」
「昨日もあったって言ってたし!」
「もしかしてデートかしら?」
と扉とは反対の方で女子たちが俺と美留香が付き合っているかみたいな話をしていた。
「ただの友達なのにね〜。」
「そうだな。」
今の会話が美留香にも聞こえていたのかすぐに否定していた。
もう最強になる準備は整った。。。
話は変わるんですが、男の娘って実在するんでしょうか...?
ボクっ娘女子は友達にいるんですが、男の娘は見たことがないです。現実で。