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VRMMOがきっかけで気が使えるようになりました  作者: 金色うさぎ
1章 気功使いは最強になる。
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1話 10年後

 10年後......



 俺は16歳、高校2年生。


 この10年間で小学校卒業、中学校卒業して高校生にまでなった。


 そして日課のように毎日あの公園に通いおじーさんと体操する。


 今日も......


「じーさん来たよー」


「来たか...じゃあやろうかの。」


 早速始める。もう10年近くやっている動きだからもうそれが生活の一部のように出来る。


「それにしても大きくなったのぉ」


 当たり前だ。最初に会ってから11年経ってるし、逆に大きくなってなかったらやばい......ヤバい。


「そんなおじーさんは変わらないね」


「まぁの。」


 おじーさんの見た目は全く変わっていない。まぁこのくらいの年齢に成れば見た目の変わり方なんて腰が曲がってくるか皺くらいだけど。


 それにしてもじーさんはピンッと背筋が曲がらずに綺麗な姿勢を保っている。




 そのあとも話ながら体操を進めていき、1時間くらいで終わり俺は家に帰る。


「そういえばあのじーさんって何処に住んでるんだろ...?」


 この10年全く気にしたことが無かったけど...

「まぁ、いいか。行ってなにをするわけでも無いし。......学校行かなくちゃ。」


 俺とおじーさんが体操している時間は朝5時から6時。そのあと家に帰ってパパッとシャワーを浴びてご飯を食べてから家を出る。


 朝はこの生活がずっと続いている。


 正直、小学校はここから遠くて家を出る時間が早かった。中学校も同様だ。


 高校はそのせいもあって近いところを選んだ為家を出るのは結構遅くても間に合う。


 俺が家を出る時間は8時だ。もうちょっと遅くてもいいけど時間には余裕を持っておきたい。



「じゃあ行ってきます。」


 そう言って誰もいない家を出る。


 1年間通っている道......特に何かあるわけでもない、川沿いで木が等間隔に並んでいる道を自転車で走り抜けていく。


 途中で、「おや、神楽坂さんところの息子さんだね。おはよう。」


 と母さんがよく行く和菓子屋のお婆さんが挨拶してくれる。


「おはよう!お婆さん!」


 俺は自転車に乗りながら挨拶をする。


 川沿いから右に曲がると見えてくる1つの学校。俺が通っている高校だ。



 学校の門をくぐり、駐輪場に自転車を止め下駄箱に靴を入れスリッパを取って履き、3階まで歩いてクラスに入る。が、入った瞬間

「おはよー!かぐやー!」


「ぐはっ!」


 何か小さい人間が俺の腹に突撃する。

 これもいつもの事だ。いい加減慣れろって話だけど、慣れないなぁ。


「何回言ったらわかんだ?突撃してくるのはやめろ。美留香。」


「はぁい。」


「まったく。」


 こいつは風見美留香(かさみみるか)。高校1年生の時に同じクラスで席が隣だった事からよく話すようになった()だ。

 そう、こいつ男なのだ。最初に会った時は真面目に女だと思ってたんだ。いや、誰だって顔が女っぽくて髪の毛も長くて仕草とか言葉遣いが女っぽかったらわからんでしょ!

 そのあと女だと思って話してた途中でズボンを履いてることに気づいて男だと判明した。

 そして、高1の時にあった一泊二日の校外学習みたいなやつで温泉に入ったんだが普通にアレが付いてたしそれもデカかった。

 ヤバかった。


 ちなみに俺の名前は神楽坂優也(かぐらざかゆうや)だ。美留香からは苗字と名前それぞれもじってかぐやと呼ばれている。

 特に背が小さい!とか、めっちゃ運動出来る!とか、めっちゃ頭いい!とかではなく、普通の男子高校生だ。

 まぁ、学力は頑張って勉強しててこの高校だと高い方だけど...


「それよりも!かぐやに話したい事があったんだよぉ!じゃっじゃーん!」


 と取り出してきたのはフルダイブ出来るVRだ。


「かぐやこれ持ってなかったでしょ?僕2台持ってるからあげるよぉ〜」


 女っぽい言葉と共に高級機器を持ち込む美留香。

 美留香なんで2台も持ってるんだ...?一台何十万もするやつだぞ......これ...


「ただで貰っていいのか?」


「僕も1台はただで貰ったものだしいいよー...あっ、あとこれも」


 渡されたのはシリアルナンバーが書かれた紙だ。

 スルッと俺の手の中に潜り込ませてくる。


「これは、AWのシリアルコードだよ。VR空間で入力したら出来るようになるからね!」



 俺は思わぬところでVR機器と今話題のAW(アブソリュートワールド)を手に入れた。

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