04-悪意のある言葉
父にお披露目会の事を聞いてから数日ほど経っただろうか?
恐れていた3歳のお披露目パーティーの日が来てしまった。
今日僕は3歳になり、今から他の貴族の人に会う事になるらしい。
ただ、まだ3歳なので言葉遣いは気にしなくても良いと父は言っていた。
だけどいざお披露目会が始まると大した事は無く、軽く挨拶をするだけで終わってしまった。
その後は軽食をつまみつつ歓談をしていた。
それから3時間ほど時間が経ち、もうお開きになろうとしていた。
ただここで一つ、問題が発生したんだ。
僕にとって今のところ貴族の名前なんて興味が無いから名前は覚えていないけれど、僕のスキルについて聞いて来た人がいた。
父は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
でも聞かれたからには答えないといけないのだろう。
「シンクのスキルは[思考]です。」
父はそう答えた。
その答えを聞き父に聞いた貴族がにやりとした。
「はっはっはっ、聞いた事のないスキルですな、職業スキルでは無いのですかな?」
嫌味ったらしく貴族は聞き返してきた。
「シンクに職業スキルは、無いのですよ。」
わざとらしく貴族は驚いたような素振りをしながら
「職業スキルが無い!?無能だと!?」
大声でそう叫んだ。
「はっはっは!!!やはり平民から成り上がった者は駄目ではないか!!!」
嬉しそうに貴族はそう言った
その瞬間僕の中でこの貴族の名前をクソ貴族と呼ぶ事にした。
なぜ父が罵倒されなければいけないのか僕には理解に苦しむ。
「僕の事を悪く言うのは構いません、ですが、父上の事を悪く言わないでください。」
僕は思わずそう言ってしまった。
父も驚いている、僕がそんな事を言うと思っていなかったのだろう。
「ふんっ貴様の様な無能やそれを産んだ親に文句を言って何が悪いと言うのだ。」
上から目線で悪意のある言葉を放つクソ貴族
僕には言い返す力もない。
僕はただただ悔しくて悔しくてたまらなかった。
その日のお披露目会は気分も悪いまま終わりを迎えた。
あのクソ貴族には腹がたつ、絶対にギャフンと言わせたい。
だから僕は強くなるために努力する事にした。
まずは貴族学校の入学試験、絶対に合格するぞ。
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