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ひなたの詩&エッセイ集

平和に揺れる生と死の夢

作者: ひなた

   










 生きることに理由を見出せず

 同じ時の流れを恨むばかりに

 乱れし世の終わりをあれほど願ったのに

 どこか物足りなさを感じる


 夢を叶えることに押し寄せる喪失感

 幸せこそ強欲を掻き立てる


 すべて失えば 全てが手に入る

 全てを手に入れたなら また放り出せば良い

 なのにこの命運 絶つこともできず

 面白くない現世うつしよを まだ彷徨っている



 死することに理由は見当たらず

 決まった流れに抗うばかりで

 乱れし世を駆け抜けあれほど揺られたのに

 どこか物悲しさがやってくる


 求めることが罪だというのなら罪びとで

 なお求め続けるのも悪くない


 手に入れたならば やがて失うもの

 失う悲しみが怖いなら 手に入れなければ良い

 なのに恐怖のままに 甘えを求め

 必要のない現実を 《必要とされない現実を》 まだ彷徨っている



 乱れの果ての平安を 勝ち取った今なら

 心の赴くままに 死を求められる

 けれどだれも私を殺してはくれなくて……

 物足りなさと温もりの狭間に囚われていく


 すべて失えば 全てが手に入る

 手に入れるためには 失わなければいけない

 そんな繰り返しなら つまらないよ  ””さよなら””

 そう思うのに なのにこの命運 絶つこともできず

 面白くない現世を まだ彷徨っている



   ならばもう少し

        楽しんでみようか





  

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