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『宇宙警察L戦士~セルフで異世界構築してラスボスとして君臨してみた~』  作者: ミタラリアット


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六十九話『ヒーローの正義を否定するやつが"悪役"と呼ばれる…そうだよな?』


 二機のレクス・テロリスは稲城市にある遊園地、カムパネルラランドに到着する。


「すっげー。ロボットが来たぞ」

「かっこいいー」


 子供たちがメカに夢中になる。


 ダークマスターはふッと鼻で笑った後、


『諸君!今からここでヒーローを倒す!我々クロウサギに声援を送ってくれないか⁉』


 とノリノリで声をかける。


 子供たちは、「でもクロウサギって言えば」「悪いやつだよな」と顔を合わせた後、『うわー‼』と逃げ出した。


 カムパネルラランドのスピーカーから、


『カムパ♪カムパ♪カムパネルラ~カムパネルラランド♪』


 とBGMが流れる。


 BGMをかき消すかのように、ヒーローたちのミレス・カエレスティスも到着する。


「ヒーローだ!」

「頑張れー!」


 子供たちはやはりヒーローに夢中だ。


『ははははは!来たか戦士共!』


 爆笑するダークマスターに、


ブラックが『お前なんかいつになく元気そうだな!』と茶々を入れる。


 ダークマスターは、『レッドめ貴様よくも俺の舞台をかき乱してくれたな、だがその悪足掻きもここまでだ。お前に絶望を見せてやる!』と叫んだ。


 ブラックが、『聞いてます⁉ダークマスターさん聞いてます⁉』と声を張り上げる。


 コックピットのタッチパネルをカタカタと触りながら、ブラックの言葉に、「ふッ…」


 と笑みを零すダークマスター。


「お前、まだそんな風に笑えたんだな」


 後方のタッチパネルをいじるダーククイーンが言う。


 ダークマスターは「随分と遠回りした甲斐があった。…準備は出来ているな、クイーン」と機嫌良さそうに返した。



 ダーククイーンは、「何がクイーンだ、この世界に精神まで入り込んだか?もういいだろう」と笑いながら、黒いマントのフードを外す。


 長い緑髪、琥珀色の瞳。


 十七歳ぐらいの、少女の姿。ホノカだ。


「あの時はまさか時空を超えてこんなに長い付き合いになるなんて思わなかったよ、カガミ」


 変わらないホノカの表情を見ては、ダークマスターも仮面を外す。


「悪いな、俺の遊びに付き合わせて。」


 黒髪。赤目。何処か幼いルックス。


 弐式火神。まさにその人がダークマスターだ。


「ったく、お前はいつも遠回りなんだよ」


 と言うホノカに、「だからそもそもお前が俺の運命を書き換えてなければこんな事にならなかったんだよ」

と悪態をつくカガミ。


『ちょっとー、何これ、ぜんっぜん操作できないんだけど‼』


 と言いながら赤のレクス・テロリスで駆け付けるヒビキ。


『おい‼なんかすっげえカクカクしてんのが一体いるぞ』


 と言うホワイトに、


ブラックが『低予算のブイチューバー』かとツッコむ。


『でも声的にはどこかの組織のエースパイロットしてそうよ』


 と言うブルーに、『または長野県警の刑事か』と返すグリーン。


『ちょお待ってや!こんな楽しそうな祭りやるなんて聞いてへんで‼』


 と青のレクス・テロリスに乗って現れるイズミ。


『オイ夜叉鏡‼勝算はあるのか⁉』


 と茶色のレクス・テロリスに乗ったトウマも現れる。


『こっちにはイエローもいるんだ、やれる。俺を信じろ』とカガミは答えた。



 レッドのミレス・カエレスティスが戦士たちの前に立つ。


 同時にレッドが、『ダークマスター!僕はここでお前に勝つ‼』と叫ぶ。

『ふッ…ふははははっははは!やれるものならやってみろレッド!お前の実力がどれほどのものか私に知らしめてくれ!』レッドを挑発するカガミ。


 カガミの胸の鼓動は高まるばかりだ。


『てか弐式ちょっと声も見た目も老けた?なんか違くない?』


 と言うヒビキに、カガミは、『まぁ気にするな!』

 と陽気に答える。


「ほら、早く動かせ」とダーククイーンに言われては、『ここでは死ぬなよお前ら』とカガミが笑みを浮かべる。


『出撃‼』カガミの声と同時に、機体が進む。



 ピンクは機体のタッチパネルを触り、必殺技ボタンを押す。


 すると機体を拘束する用のいつもより長いピンク色の鎖がイズミの機体に向け発射された。


 イズミは、『そんな汚い手には引っかからんで!』

と笑った後、機体の手からレーザービームを発射する。


 黒の機体に乗るイエローは波動を溜めて機体から大量の炎を繰り出す。燃える遊園地。


『きゃああああああああ!』


 と一般人たちが逃げ出す。


 その中で取り残された子供。


『乗って!』


 レッドは機体の手に子供を乗せ、背から子供をコックピットの後部座席に乗せる。


「わあッ!」


 子供は後部座席に放り込まれ驚く。


「ママッ!ママッ!」


 と叫ぶ子供に、レッドは「必ず君をママのところに連れ戻すから」と続ける。



 イエローは破壊光線を幾度と無く機体から繰り出し、レッドの仲間たちを殺そうとする。


 カガミは、『鈍い!動きが鈍いぞレッド!』

 と叫びながらレッドがいる場所へ詰め寄る。


 レッドの後部座席の子供が、「…頑張って!レッド!」とレッドを応援する。


「うん」


 レッドは振り返り笑みを浮かべた。


 カガミがレッドを壁まで追い詰める。


『うわぁッ!』


 グラグラと揺れる機体に、レッドと子供は同時に驚く。


『レッド…!お前はこんな簡単に逃げ場を失うほど弱い男ではないはずだ!』


 カガミはレッドに叫ぶ。


 カガミはレッドの機体の頭を掴み、「斬」と二回手を鳴らす。


『ぐあああああああああッ!』


 目を押さえながら悲鳴をあげるレッド。


 子供は「大丈夫⁉」とレッドを心配する。


『どうだ両目が炎で焼き払われる感覚は!』


 とレッドを煽るカガミ。


 レッドが絶叫している間に、イエローもレッドに距離を詰める。


 派手に燃える遊園地。


 ブルーが、『レッドさん!』と駆け寄ろうとするが、炎に阻まれて進むことが出来ない。


『技を…』と呟くブルー。


『ダメ、そんな事したら機体が流されちゃう』


 躊躇うブルーに、グリーンが『ブルー!いいから周り消火して、こいつ…飛べる‼』と教える。


 ブルーは機体のタッチパネルを操作し、機体の手から大量の水を燃える木々に向けて放つ。


 一気に消火。遊園地内に浸水。




 カガミは手をパンパン、と二回鳴らしてレッドへの精神攻撃を止める。


「はァッ…はァッ…」と息を整えるレッド。


レッドは「くッ…」と下を向き、「…なんでこんな…こんな…」と呟くが、そこへ空中を舞いながら黒のミレス・カエレスティスが現れる。


 カガミの機体に雷撃を食らわせるブラック。


 カガミはボイスチェンジャーを付けながら、


『俺の邪魔をするなァァァァ!』と怒鳴った。


 ブラックは、『お前こそ戦闘中に子供を助けるほど綺麗な心を持った男の邪魔をするな!』と言い返す。


『ッチ』


 カガミは「斬」と言った後、二回手を鳴らす。


『…身体が…動かなッ!』


 身体が動かずタッチパネルを触れなくなるブラック。


 カガミはブラックが戦闘不能になっている間にレッドに再度詰め寄る。


 時を同じくして、青色の機体、イズミとピンク色の機体、ピンクが機体を巧みに動かしながら互いに剣を交えていた。


 二人の機体は、燃える噴水広場へと進む。

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