六十四話『あの方あの方っつーけど誰なんだよ!!!!早く教えろよ!!もどかしいだろ!!』
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土曜日。ヒーローハウスの一室で夕方のニュースを付ける光太郎。
『速報です。宇宙を股にかける犯罪組織・クロウサギの幹部から末端メンバーまでのリストが公表されました。クロウサギメンバーは基本、宇宙人を中心に構成されており…。クロウサギ側からのこういった発表は異例で宇宙警察が捜査を進めています。さて本日はかつて地球より高次元な文明が存在した惑星、ラムダ2700よりホワッチオ大学教授・ホニャノプレオチカッパワさんにお越し頂きました。ホニャノさん、本日は解説よろしくお願いいたします。』
アナウンサーの言葉の後、タコの姿をした明らかに宇宙人っぽい教授が画面に現れる。
「クロウサギメンバーのリスト公開?それ、実質クビ宣言じゃないですか」という江藤。
「今頃あのソードとかいう男、震えてるやろなぁー」
ハツネも耳垢をほじくり出しながら呟いた。
翠が、「クロウサギ…。じゃああの女もその一人…」と考える。
「そうよ」と答える春華。
春華は、「ダーククイーン。クロウサギの女性の中ではトップみたいな立場の人」と続けた。
ハツネは、「あいつは強すぎんねん、そら末端なんていらんわって思ってまう」と考えを口にした。
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光太郎は「まッ、彼奴らが捕まってくれんなら好都合だ」と言った後、「夕飯作ってくる」と喫茶のほうへ歩いていく。
小次郎は「なんだかこのニュース、嫌な予感がするな。クロウサギが捕まった、わーいとはいかないような嫌な予感が…。クロウサギのボスはなぜいきなり身内を切り捨てるような真似をしたんだ?」と首を傾げる。
江藤は、「た、例えばですよ。もっと強い仲間を仲間に引き入れた。とか」と一つの可能性を挙げた。
翠は、「本当に部下がいらなかった…とか」ともう一つの可能性を挙げる。
春華は、「実はボスが優しくてクロウサギのメンバーを解放してあげたかったとか…」と言うが、
ハツネが間髪入れずに、「ボスが優しいなんて有り得へんで」とツッコむ。
「私や江藤をあんな目に遭わせたダークマスターが…優しいなんて有り得へん話や。私は生で見てんねん。ダークマスターって人を。」と続けるハツネに、
春華は、「ごめんなさい、不快にさせてしまったかしら」といいながら慌てる。
ハツネは、「ちゃうちゃう」と首を横に振った。
「ちょっとな、ダークマスターと優しいってイメージが全然一致せぇへんかったから」ハツネは続ける。
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小次郎は、「ダークマスターめ…俺は貴様が宇宙を滅ぼした事も…クロウサギらが悪行を重ねる事も…許さん…許さんぞ…‼」と呟く。
「クロウサギは惑星を滅ぼして、僕の首を狙って一体なにがしたいんでしょう。そもそもおかしいと思いません?僕の首が狙いなら惑星を滅ぼす必要なんて無いじゃない。そもそもその時、まだ僕戦士じゃなかったし。多分、何かの手段のためにクロウサギは僕を狙っているんですよ」と江藤は考えた。
「でも、末端が解雇されちゃったなら、制服…返せなくなるな」と江藤は寂しげな表情を浮かべた。
小次郎は、「律儀だな」と江藤を見て言った。
「持ち主が誰かわからない制服か…」と呟く小次郎。
翠は、「それ、どこの高校のかわかる?」と江藤に尋ねた。
「はい、大体の持ち主もわかってます」と江藤は答える。
「ぇ、大体の持ち主わかってるの?」と首を傾げる翠。
江藤は、「でも…クロウサギの関係者だと思うんです。利用されてしまったか、末端なら既にリストの中に…」と呟く。
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スマートフォンを見る大佐。
「クロウサギのリストのPDFにアクセスしてみたけど、弐式なんて名前の人、どこにもいないんだよね。取引先まで何件か流出してるけど、その会社の名前が見える範囲にも弐式なんて名前の人間はどこにもいない。以前、僕らが止まったホテルで検索して引っかかった弐式家の長男が消息不明な事から弐式火神って彼が一番怪しかったんだけど、どうも違うみたいだね…」大佐は呟いた。
江藤も、「…」と思考を巡らせる。
「ちょ…」とハツネが口を開く。
「…恐ろしい考えが浮かんでしもた」
ハツネの言葉に、全員の視線が集まる。
「…その弐式火神って人が…ダークマスターなんとちゃう」目を見開き、少し震えた声で言うハツネに、江藤は、「でもダークマスターは高校生っぽくはなさそうだったよ」と首を傾げる。
「ちゃうねん…この世界が架空、または誰かに操られているとするなら…。全部…全部…」
と言いかけるハツネに、小次郎は、「光太郎はダークマスターの事を思い出したんだよな…。」と考えながら、「そいつの写真を光太郎に見せる事が出来れば」
と提案する。
江藤は、「ダメです。あれはホテルじゃないと…」と呟いた。
小次郎は、「うーむ…」と悩む。
ハツネは、「あかん…でもなんで、なんで高校生がクロウサギなんてやってるん…」と瞳を震わせる。
春華と翠は同じポーズをして考え込む。
「…やっぱり、その人がクロウサギとまったく関係がない可能性のほうが高そうだな」と言う翠に、春華も、「そうね…」と頷く。
そんな会話をしていれば、『飯できたぞー』と光太郎が放送をかける。
「ほないくか」と立ち上がるハツネ。
大佐は、「うーん」と悩むような表情を浮かべる。
翠が、「なんだか難しいな、クロウサギの件」と言っては、春華が、「まッ、敵が誰であれボコボコにしちゃえばいいのよ」と笑った。
「怖いぞ…」と呟く小次郎。
江藤は、戦局は終盤か、と食事に向かう戦士たちの様子を見て、心の中で呟いた。




