6/11
己の過去
「くそッ…このバケモノ…が…」
そう言うと、男は倒れた。
「この世界も…面白くないな…」
退屈だ。こうもくそみたいな日々を過ごしていると、なんども転移している意味がないな。
「また、転移するのか」
多分するだろう。俺は何回も異世界転移してきた。しかし、それはいつも転移してから何年かたったある日に思い出す。なんでだろうな。なぜ、俺が異世界転移を何回もしているのかは未だに思い出せないけどな。何か大事な事だった気がするが思い出せないので仕方がない。
「──ピーーー、、、テンイノジカンガヤッテキマシタ。ジュンビヲシテクダサイ。ピーーー」
「……準備も何もねーよ」
いつも異世界転移するときに聞こえるロボットの様な声。…この声嫌いなんだよな、なんでか。
「──ピーーー、、、デハツギノセカイヘ、イッテラッシャイマセ……」
「はいよ、もう慣れたよ。面白い世界にしてくれよ、ロボットくん」
次は、どんな世界なのかな。そう思うのもなくなった。退屈だ。実に。もうこのループはやめてくれ。誰だよ俺をこんな目にあわしたのは。
誰だか知らんが、
絶対───コロス。